本作品は「矢野俊策」「F.E.A.R」「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
©️矢野俊策/F.E.A.R/KADOKAWA

本編ログ|雑談ログ

GM・登場PC

GM:優水
PC1:碇海伊佐名いかるみ・いさな【キャラシート】(PL:カムリ)
PC2:花戸葵はなと・あおい【キャラシート】(PL:ナケミン)
PC3:一色令一いっしき・れいいち【キャラシート】(PL:自動)
PC4:葦原周あしはら・あまね【キャラシート】(PL:黒鉛筆)

目次

プリプレイ

GM:では、まずは自己紹介から!
一色令一:うおうお
GM:PC順に行くぜ〜
GM:まずは碇海さん!

【キャラシート】
碇海伊佐名:「私、ですか?そうですね、格式ばって自己を紹介する、というのは苦手なのですが……」
碇海伊佐名:「そうですね。折角任せて頂いたことですし、頑張ってみます」
碇海伊佐名:”ラコニアイナ” 碇海・伊佐名(いかるみ・いさな)。
碇海伊佐名:M市立大学で民俗学部の准教授を務めています。
碇海伊佐名:性格は勝気ながら、物腰にはどこか気品が漂うしっとりとしたお姉さんをイメージしています。
GM:しっとりとした勝ち気!
碇海伊佐名:そして彼女にはもう一つの顔があります。すなわちそれは、巨大な人形”霊碇”を操る技術が伝わる”尾甲村”の出身者で、
碇海伊佐名:彼女自身も、”霊碇”を操る”銛人”の一人、”足疋鯨羅貞宗”の第十五代伝承者であるということです。
碇海伊佐名:本人は閉鎖的かつ陰湿な村の空気に耐えかね、成人を機に愛機”鯨羅”を携え村を出奔しました。
碇海伊佐名:しかしその一方で、”鯨羅”や奇妙な因習に民俗学者としても、一個人としても、奇妙な望郷の念を覚えているという感じです。
碇海伊佐名:オーヴァードとしての能力は、”伝承者”となる際に鍛えられた無機物の同化操縦能力。
碇海伊佐名:特に支配/被支配のハンドリングに長けており、戦闘の際は”鯨羅”と呼ばれる手足の生えた魚のようなレネゲイド人形を操ります。
GM:くじら…
碇海伊佐名:データ的には伝承者持ちの射撃サブアタッカー。妖精の手と領域の盾で再回転とカバーを器用貧乏にこなします。
碇海伊佐名:以上!こんな感じですが、仲良くしてくれると嬉しいです。よろしくね!
GM:よろしくね!
GM:ではそんな碇海さんのハンドアウトはこちら。

PC1:碇海伊佐名 シナリオロイス: 三縞純日(みしま・すみか)
ある日の夜。すっかり帰りが遅くなった君は、
神秘的で儚い空気を纏った少女と出会う。
三縞純日と名乗る少女は傷ついており、君は彼女を保護することにするが、
次の日には彼女は姿を消してしまう。

GM:神秘的な少女と出逢います
碇海伊佐名:破滅的な女の次は
碇海伊佐名:神秘的な少女が来る!
GM:これで刺せるのか?
碇海伊佐名:初稼働PC1の大役を果たせるよう頑張ります。行きましょう、鯨羅!
GM:わかりませんが…よろしくおねがいします

GM:では、次は葵さん!

【キャラシート】
花戸葵:「こんにちは。はなと小児クリニックの、花戸葵と申します」
花戸葵:「え、UGNのコードネーム。なんだったかな……」
花戸葵:”イスキミア”、花戸葵(はなと・あおい)。
花戸葵:小児科医です。一応UGNエージェントでもあるようです。
GM:小児科医だ!
花戸葵:基本的にはセーフハウスであるクリニックの管理運営がお仕事なので、エージェントとしての仕事は不慣れ。
花戸葵:しかし年季はあります。大拡散とほぼ同時期に覚醒しました。
GM:おお
花戸葵:FHとの戦闘で重傷を負い、同じく死亡したUGNエージェントの心臓移植を受け生存した過去があります。
花戸葵:当時は動乱期で、研究も進んでいなかったのでほとんど人体実験のような手術だったそうだよ。
GM:なるほどねえ
花戸葵:元はサラマンダー能力者でしたが、手術後は血液から従者を生み出す能力が発現しました。
花戸葵:従者……”ユア”には少女の姿を取らせ、自身を「パパ」と呼称させています。
花戸葵:なかよし。
GM:背徳?
花戸葵:健全ですよ。
GM:けんぜん。
花戸葵:というワケで構成は従者型!早い行動値で従者が自爆します。
GM:自爆してる……
花戸葵:それしかできないが、うちの娘が一番かわいいので最強だと思います。
花戸葵:愛してるよ……
花戸葵:よろしくお願いします!
GM:おう…
GM:はい!では、葵さんのハンドアウトはこちら!

PC2:花戸葵 シナリオロイス:庭木琴代(にわき・ことよ)
この町では最近、体の一部が欠損した死体が数多く発見されている。
そんな折、UGN経由で君の元に密かに運び込まれたのは左腕を失った幼い少女。
彼女───庭木琴代は、オーヴァードに覚醒していた。
事件の記憶を失った彼女を、君は治療・保護することとなる。
そして同時に君はエージェントとして、事件の解決に向かうのだった。

花戸葵:欠損した少女だ……! 治療するしかない!
GM:治療してあげてください!
花戸葵:えっ エージェントとしても働くんですか!?
GM:そうらしいですよ!
花戸葵:娘に協力してもらってがんばるぞー!
GM:頑張ってー!

GM:ではPC3!一色さんどうぞ!

【キャラシート】
一色令一:はーい!
一色令一:一色令一(いっしき・れいいち)。コードは《リック》。
一色令一:三つ揃えの背広に黒髪を撫で付け、細身の日傘を差したUGNエージェント。
一色令一:見た目どおりの慇懃かつ神経質な男です。
GM:神経質そう〜♡
一色令一:吸血衝動の持ち主ですが、極度の潔癖症なのでそもそも他人に触れない。
一色令一:ましてや体液とか生理的に無理……と思っています。
GM:なるほどなるほど
一色令一:なので吸わずに頑張っていきます
一色令一:能力としては特別なことはできないですが、血液が異物に触れると取り込んで硬質に凝固する体質を持っている。
一色令一:これを他者に接触させることで攻撃する……という理屈。
GM:ふむふむ
一色令一:シンドロームはブラムス/キュマイラ/ノイマンのトライブリード。
一色令一:武器生成とHP消費によるストレートなブラムス白兵型かなと思います。
一色令一:今回はカバーがメチャクチャ足りているため、HPを守られる姫プレイをやっていきます。
GM:姫じゃん
一色令一:盾サーの姫を目指す
一色令一:こんなかんじです!最悪の決意表明になった
一色令一:よろしくおねがいします
GM:いいよいいよ〜
GM:ではハンドアウト!

PC3:一色令一 シナリオロイス:”ネヴァー”
君はこの町に潜伏しているFHチルドレン”ネヴァー”を追っていた。
現在発生している事件の裏にFHが関わっている可能性があったからだ。
しかし、”ネヴァー”は事件と自分たちは無関係であるとし、
これを引き起こしているジャームを追っているのだと言う。
彼は、一時停戦と協力を申し出る。

GM:なんか、街では嫌な事件が起こってるらしいので
一色令一:へーっ 大変そう
GM:それにFHが絡んでるんじゃない?どうなの?ってことで
GM:潜伏中のチルドレンを追い、出逢います
一色令一:てなづけてやるぜェ~っ
GM:よろしくねえ〜
一色令一:はーい!

GM:では最後!葦原さん、お願いします!

【キャラシート】
葦原周:はい!
葦原周:“また会えたなら(シーユーネクスト)”葦原周(あしはら あまね)。
葦原周:スーツを身に纏った男装の麗人のUGNエージェント。
葦原周:博愛主義者で誰にでも距離が近く、よく勘違いさせて刺されたりしてます。気障な言い回しを好むのもそれを助長している。
葦原周:外見年齢は二十代ですが、古代種のオーヴァードで、永い時を生きています。でも昔のことを聞くとはぐらかすので正確な年齢は誰も知らない。
葦原周:自己複製能力を持ち、死んだ時に寸分違わぬ自分を作り出すことで、古代種のレネゲイドと合わせて実質的な不老不死を実現しています。
葦原周:……という風にUGNには登録されています。
葦原周:実際には自己複製の際に記憶の自認が抜け落ちている為、過去の自分との連続性を失っています。
葦原周:記憶の継承も二十年近く経ったものは抜け落ちてしまうので、過去は自分自身も知りません。
葦原周:本来の性格は割と小心な小市民。過去の『自分』を常に演じ続けています。昔の知り合いと思しき知らない少女の写真を心の支えに頑張っています。
葦原周:性能としては、蘇生エフェクトをガン積みしたカバー屋。遠隔カバーや単体化しながらシナリオ100%を超えても3回タイタスを切らずに復活します。
葦原周:代わりに攻撃性能は皆無、おまけ程度の支援エフェクトを持ってます。社会能力も低いので、肉盾として頑張ります。
葦原周:よろしくお願いします!
GM:すごい……いい……
GM:設定に惚れ込み来ていただきました葦原さん。
GM:どんな動きを見せてくれるのかワクワクしています。
GM:そんな葦原さんのハンドアウトはこちら!

PC4:葦原周 シナリオロイス:仮称・”マンティコア”事件
現在この町で発生している事件。
人間や動物が体の一部が欠損した状態で発見される事件は、
表では異常者の殺人とされ、犠牲者も少なめに報道されているが、
現場ではレネゲイドの痕跡も発見され、犠牲者は増え続けている。
UGNではFHの動向を探りながらも、事件解決のために一歩踏み込んだ調査を開始する。

GM:この街───臨都市で起きている事件です。
葦原周:死人も出てる、見逃せないな
葦原周:普通の人は死ぬんだから大切にしないと
GM:そう…人は死ぬ!
GM:そんな感じでよろしくお願いします!
葦原周:よろしくお願いします!
GM:では、最後にトレーラーを貼って始めていきたいと思います。

体の一部を失った死体。
垣間見た美しい少女。
無限を求める少年。

他者と融け合うことを求めるもの。
他者と融け合うことを厭うもの。

そこに残っているのは

ダブルクロス the 3rd edition 『テーセウスの船の夢』
ダブルクロス───それは裏切りを意味する言葉。

オープニング1:碇海伊佐名

GM:登場をお願いします。
碇海伊佐名:32+1d10
DoubleCross : (32+1D10) → 32+4[4] → 36

GM:夜更け。
GM:もう日付は変わっただろうか。まだかも知れない。
GM:店は閉まり、街灯のあかりだけが頼りなく照らす中、
GM:あなたは帰り道を急いでいた。
碇海伊佐名:かつ、かつ、と家路を急いでいる。
碇海伊佐名:ロングスカートにキャスケット帽。三つ編みは脚に届くまで長い。
GM:…近頃は、物騒な殺人事件が世間を騒がせている。
碇海伊佐名:(……いただけませんね。人が人を殺めると言うのは、いつの時代も嘆かわしいものです)
GM:だから。
GM:君の行く手の、公園前の茂みに、
GM:細い線の人影が見えた時、
GM:何かの間違いではないかと思ったかも知れない。
碇海伊佐名:(私が仮に狙われた場合でも。”これ”は守らねば――)背負った大きいボストンバッグに意識を向けていた、その矢先。
少女:「………」

少女:そこには線の細い、星を散りばめたような少女が立っていた。
碇海伊佐名:「……?」怪訝そうな顔をして、近づく。
碇海伊佐名:話しかけても大丈夫ですか?
GM:大丈夫です!
碇海伊佐名:「……もし、そこのお嬢さん」
少女:「………」ハッとしたように顔を上げる。星色の瞳。その顔には小さく切り傷が。
少女:よく見れば、腕を押さえている。
少女:押さえられた下には血が滲んでいた。
碇海伊佐名:「このような夜更けに、ご婦人一人では……」見ていて、はっと息を呑む。
少女:「あ………あの」
碇海伊佐名:「――いけません。すぐに手当てをしなくては」
少女:「えっ、でも、わたし」
碇海伊佐名:「つべこべ言うのはお止しなさい。破傷風に罹るかも知れません」
少女:「………はい」
碇海伊佐名:「貴女、お名前は? 良ければご自宅まで送って行きましょう」
少女:「……」自宅、と聞いて体を強張らせる。
碇海伊佐名:さっとかがみこんで、少女に目を合わせる。
少女:「……なまえは、三縞、純日といいます」
少女:「みっつの縞々に、純粋なお日様」
少女:「…でも。家は……家は、だめです。言えません……」
碇海伊佐名:「みしま、すみか……よいお名前ですね。暖かい春の日差しのような心持ちになります」にこりと笑う。
碇海伊佐名:「……解りました。何か事情がおありですね? しかし、今は何やら物騒な沙汰もこの街で起こっていると聞きますし」
三縞純日:「そう…なん、ですね……」
三縞純日:「……あの。一晩だけ」
三縞純日:「一晩だけ、屋根をお借りしてもよろしいでしょうか?」
碇海伊佐名:「……私の? 女だてらの、むさくるしい軒下ですよ」
碇海伊佐名:吊りめの眉を困ったようにハの字型に。
三縞純日:「………」
碇海伊佐名:「それに、今から軒を借りるという仲になるのならば」
碇海伊佐名:「せめて、お互いに名を名乗るのが礼儀というものでしょう」
碇海伊佐名:氷が解けたように笑む。
三縞純日:「……あなたの、おなまえ」
碇海伊佐名:「姓は碇海。碇を下ろす海原ですね」
三縞純日:「…いかるみ」
碇海伊佐名:「名は伊佐名。億劫ですから、『イサナ』で構いませんよ」
三縞純日:「いさな」
三縞純日:ささやくように繰り返す。
三縞純日:「わかりました。いさな。少しの間だけ」
三縞純日:「よろしくおねがいします」
碇海伊佐名:「一晩だけですからね!知らない人のご厚意に甘え過ぎないように」
三縞純日:「ええ…」
三縞純日:そう言っている間も、腕の血は溢れ続けている。
碇海伊佐名:「……そうと決まれば、早速……」少し、その手を見る。
碇海伊佐名:止血はできますか?
GM:できます。服をまくれば傷口の確認もできるでしょう。
碇海伊佐名:「少々はしたない真似をしますが、辛抱してくださいね」
碇海伊佐名:三縞さんに頷いて、傷口側の袖をまくります。
GM:その、袖の下の傷口は。
GM:腕をぐるりと一直線に、一本の線。
GM:まるで、切り落とそうとしてやめた、かのような。
碇海伊佐名:さっと、顔から血の気が引く。
碇海伊佐名:「いけません。貴女のような可愛らしい女性が、このような……!」
GM:今、世間を騒がせている事件のことを君は知っている。
GM:体の部位が持ち去られる殺人事件。
GM:そのことを連想するかも知れない。
碇海伊佐名:「……いえ!そうでなくても、これはっ、あまりに痛ましい……!これでは、まるで」
碇海伊佐名:人形の解体のような。その言葉を辛うじて呑み込む。
三縞純日:「……」きょとんと、した表情で君を見ている。
碇海伊佐名:(……腕を丸ごと切り落として、持って行こうとしている? いえ、それよりも)
三縞純日:「……ありがとう。やさしいのね。いさな」
碇海伊佐名:「貴女が、自分に優しくしなさ過ぎです。少しの間、動かないように」
三縞純日:目を瞬かせながら、じっとしている。
碇海伊佐名:ボストンバッグとは別の、千鳥格子の鞄からマキロンとガーゼを取り出す。
碇海伊佐名:「申し訳ありませんが、沁みますからね」
碇海伊佐名:マキロンをさっと吹き、ガーゼを傷口に当てる。その後、鞄から取り出した矢絣のタオルを結んだ。
碇海伊佐名:「人形の整備用具があって助かりましたね。『まきろん』も、村の傷薬を切らして薬局で買った甲斐がありました」
三縞純日:ほう…と目を丸くして一連の治療を見ていた。
三縞純日:「…にんぎょう」
三縞純日:「……ふふふ」
碇海伊佐名:「ええ。お家にいらっしゃるのなら、いくらでも見せてあげますとも」
三縞純日:「はい。……楽しみだわ」
碇海伊佐名:「ええ、それでは」手を差し出す。
碇海伊佐名:「手を繋ぎましょう。今日ばかりは、私が貴女の家族ですよ。純日さん」
三縞純日:「……かぞく」
三縞純日:少し、間を置いて。それから、にっこりと微笑み、手を取った。
GM:───そして、君たちは一夜を同じ軒の下で過ごし。
GM:朝。
GM:君が目覚めると、彼女はもう、どこにもいなかった。
碇海伊佐名:「……純日さん!いらっしゃいますか!」跳ね起き、髪を束ねるのもそこそこに
GM:返事はない。
碇海伊佐名:摺り足も忘れて、そう広くはない工房兼自宅を走り回る。いらえはなかった。
碇海伊佐名:「……どうしましょう。私に、何か不手際が……っ」
碇海伊佐名:――少しの間だけ。
碇海伊佐名:「あの、お転婆娘」
碇海伊佐名:「ああいう約束を、本当に律儀に守る人がありますか!全く……最近の若者ときたら!」足をどんどん踏み鳴らす。
碇海伊佐名:……村を飛び出して。初めて、街に電車で来た時。
碇海伊佐名:周りの人が、みんな人形のように見えて。
碇海伊佐名:急に、自分の扱っている”それ”が、たまらなく怖くなってしまったことを思い出した。
碇海伊佐名:彼女が一人だったから。灯りをなくして漂う、船のように見えたから。
碇海伊佐名:「……”鯨羅”」
碇海伊佐名:家の奥座敷。きゅおんという鳴き声が、伊佐名だけに聞こえる。
碇海伊佐名:「純日さんを見つけ出して、しっかりと一宿一飯の礼儀を教えます。手伝ってください」
碇海伊佐名:「その後、彼女のお尻を叩いて差し上げます」
碇海伊佐名:「悪い子にはそれが一番よく効きますから」

GM:シナリオロイスの取得をお願いします。
碇海伊佐名:一夜きりの家族/三島純日/○P:庇護/N:礼儀知らず
GM:では、シーンカット!

オープニング2:花戸葵

GM:登場をお願いします。
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (43 → 50)

GM:この町───臨都市では最近、体の一部が欠損した死体が数多く発見されている。
GM:そして。
GM:今日運ばれてきたのは──片腕を失った少女だった。

庭木琴代:「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
庭木琴代:荒い息で担架に乗って運ばれてくる。
GM:通常の業務ではない。UGNから割り振られた仕事だ。
GM:患者が幼い少女だったこともあり、君の医院が選ばれたのだろう。
花戸葵:(死体置き場にされるよりは、マシだけれど)
花戸葵:ガーゼを手に寝台に近づく。
花戸葵:(ここには応急キット程度しか置いていないんだ……参った)
花戸葵:「琴代ちゃん、だったね。安心して」
花戸葵:声をかける。優し気な声を出すのはそれなりに慣れている。
庭木琴代:「はぁ、は……おじさん、だあれ…?」
庭木琴代:意識がある。
花戸葵:「花戸葵。お医者さんだよ。琴代ちゃんの痛みを減らすためにいる」
花戸葵:(意識がある、ショック状態ではない、のか)
庭木琴代:「じゃあ、おいしゃさんだから……せんせ?」
花戸葵:「そうだね。せんせいと呼んでくれてもいい」
庭木琴代:「……せんせ。なんだか、すごく、おうでがいたいの……」
庭木琴代:「あつくて……」
花戸葵:「うん。痛いかもしれないね。何とかする」
庭木琴代:「うん……」
花戸葵:(参った。麻酔なんてないぞ。痛み止め……嚥下できるだろうか)
花戸葵:(あ、そういえば……)
花戸葵:「琴代ちゃん。目を閉じて。今からおでこに触れるからね」
庭木琴代:「…?うん」
庭木琴代:素直に目を閉じる。
花戸葵:「3、2、1」《ワーディング》。
花戸葵:(よし、これで眠ってくれるだろう。さて……)
庭木琴代:「……?…なんか…」
庭木琴代:「ぼわーって……する……」
庭木琴代:「せんせのばしょから、あったかいの……かんじる」
花戸葵:「うん、そのまま、おでこのことだけを考えて……」
花戸葵:(あれ)
花戸葵:(《ワーディング》って、一般人ならすぐ昏倒していた気がするけど)
花戸葵:(何年か前に変わったのかな?)少女が意識を失わないので困惑している。
GM:君は、気づくかも知れない。
GM:止血などの応急処置はされている状態だが、
GM:それにしても、傷口から滲む血が少ない。
GM:傷口をよく見たなら、『再生』が始まっていることが見て取れるだろう。
花戸葵:(おいおい)
花戸葵:(覚醒しているのか……方法を変えよう)
花戸葵:オーヴァードとそうでないものでは、当然有効な治療方法は異なる。
花戸葵:UGNのセーフハウスであるクリニックには、当然オーヴァード人員向けの応急キットも配備されている。
花戸葵:(これなら、勉強したし慣れてる)
花戸葵:焦りが無くなり頭は冷めていくのと同時に。
花戸葵:それでもなぜか、心臓の鼓動が大きくなるのを感じる。
花戸葵:レネゲイドの侵蝕を受けた幼い命に、共感しているのか。
花戸葵:(わからないな)
花戸葵:「琴代ちゃん。少し痛いかもしれない。でもすぐ終わるからね」
庭木琴代:「……うん………」
花戸葵:鎮静用の注射器を取り出す。存在している方の腕をとる。
花戸葵:手のひらに小さな体温が触れる。針を突き刺す。
花戸葵:心臓の鼓動が大きくなるのを感じる。
庭木琴代:すぅ。すぅ。
庭木琴代:小さな呼吸の音が聞こえる。
花戸葵:(ああ、もしかしたら)
花戸葵:(慟哭しているのかもしれないな。かわいそうに、と)
花戸葵:だが、それは心臓の叫びに過ぎない。
花戸葵:頭は冷静なまま、創部の治療に取り掛かった。
GM:───彼女の治療と、事件の調査をUGNから命じられたのは、そのしばらく後だった。

GM:シナリオロイスの取得をお願いします。
花戸葵:庭木琴代/〇庇護/哀哭 で取得します!
GM:ありがとうございます。シーンカット!

オープニング3:一色令一

GM:一色さん、登場をお願いします。
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (34 → 44)
一色令一:馬鹿!
GM:ヒエーッ

GM:君も知っての通り、現在この街では遺体の一部を切り取り、持ち去るという事件が発生している。
GM:そして、同時期にこの街での潜伏が確認されたFHチルドレン───”ネヴァー”がその事件に関わっている可能性を鑑み、
GM:”ネヴァー”の追跡が君には命じられていた。
GM:君は、独自の調査網で彼を追い───
GM:今、目の前には”ネヴァー”その人がいる。

”ネヴァー”:車椅子に乗った包帯だらけの少年。
一色令一:白く華奢な日傘を差した男。優美な柄を持つ指も白い手袋に覆われている。
一色令一:撫でつけた黒髪と、三つ揃えの背広が黒い。
一色令一:(……外見はほとんど重病人だが、それで逃走するほどの力はあった)
”ネヴァー”:「はあ……UGNもご苦労なこった」
”ネヴァー”:少年はため息混じりにつぶやく。
一色令一:「あなたが大人しくしてくだされば、少なくとも私は苦労しないで済みましたがね」
”ネヴァー”:「それは失敬。でも、こっちも大人しく捕まりたくはないんでね」両手を軽くあげて。
”ネヴァー”:「…で?あれだろ?おれ達が事件を起こしてるって話になってる?」
一色令一:「その可能性を大きく見て、私は派遣されました」
”ネヴァー”:「ああやっぱり……めんどくせえなあ」
一色令一:「その物言いからするに」
一色令一:「あなたはそうではない可能性を提示してくださると?」
”ネヴァー”:「ああ。ハッキリ言っとく。おれたちは今回の事件には無関係だ。むしろ」
”ネヴァー”:「今事件を引き起こしてるジャームを追ってる」
一色令一:「……ふむ」
一色令一:「それは、どのような目的で?」
”ネヴァー”:「『力』を得るため。シンプルだろ」
”ネヴァー”:「実験体として捕獲したいんだ。あんたらもやってるようなこと、珍しくもない。だろ?」
一色令一:「ふ」顰めた眉を軽く吊り上げる。「こちらも一枚岩ではない。否定するのは不誠実です」
一色令一:「……それで」
一色令一:「あなたは私に。いえ、私たちUGNになにを望み、そのような告白を」
”ネヴァー”:「UGNとの一時停戦。そして、ジャームの確保までの協力」
”ネヴァー”:「……すぐに、とは行かないが」
”ネヴァー”:「ジャームについての情報の提供も可能だ」
一色令一:「確保した時点で、その処遇で再度争う。有意義な先延ばしではありますね」
”ネヴァー”:「そういうこと。先延ばしではあるが、それまでの間の利害は一致してる」
一色令一:「……そうですね。重ねてもうひとつお聞きしても構いませんか?」
”ネヴァー”:「ああ。なんだい」
一色令一:「あなたはその身体で、どのように逃走を続けたのか」
”ネヴァー”:「……」腕を伸ばす。
一色令一:目を細め、反射的に後退する。
”ネヴァー”:その腕の下部が開き、ジャラリと機械のコードが降りる。
”ネヴァー”:「改造を受けてるのさ。ブラックドッグ能力を活用してね」
”ネヴァー”:「車椅子もそういった『調整』がされてる」
一色令一:「なるほど」じいとその腕を睥睨する。
一色令一:血の匂いのない、低い温度の腕。
”ネヴァー”:がしょ、がしょん。コードを車椅子に繋ぐ。
一色令一:「私はとりわけ俊敏なオーヴァードではない」
一色令一:「あなたがここに留まっているのは、私が追い詰めたというよりは」
一色令一:「あなたの交渉の意志によるものと判断しています」
”ネヴァー”:「……そうだな。このまま追っかけられ続けるのもまあ、それなりにしんどいし」
”ネヴァー”:「ひとまずはさ。話し合いってことで」
”ネヴァー”:「……何かわかったら連絡する」
”ネヴァー”:「オンラインでよろしく頼むよ、”リック”」
”ネヴァー”:そういうと、
”ネヴァー”:ギャリリリ!
”ネヴァー”:その見た目からは想像もつかない速さで、車椅子は走り去った。
一色令一:「……なんだあれは」と呆れたあと。
一色令一:支部に”ネヴァー”による協定の意志を連絡する。
GM:支部からは。
GM:ひとまず協定を受諾するが、警戒は続けるようにと通達があった。
一色令一:(……まあ、そうなるだろうな)通信を切る。
一色令一:オンラインでというからには、機器がジャックでもされるのかもしれない。
一色令一:(肉体を会わせずに話せるというのは、しかし)
一色令一:(有難い……とはいえ、”ネヴァー”はほとんどあの肉体のようだったが)
一色令一:日傘が陽光を遮る。光が少し澄む。
一色令一:(機械の体に囲まれるのは、いくらか)
一色令一:(気がまぎれるのだろうな……)

GM:シナリオロイスの取得をお願いします。
一色令一:"ネヴァー" 清潔/〇警戒
一色令一:で
GM:清潔!
GM:ではシーンカット!

オープニング4:葦原周

GM:葦原さん、登場をお願いします。
葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 5)増加 (36 → 41)

GM:UGN臨都支部───
GM:ここで君は今回の任務のブリーフィングを受けていた。
UGNエージェント:「…では、仮称・マンティコア事件について。説明させていただきます」
UGNエージェント:中性的な容貌のUGNエージェントは、そう言ってホワイトボードに板書する。
UGNエージェント:「現在この臨都で発生しているこの事件は───」
UGNエージェント:写真資料。
UGNエージェント:人間の遺体に混じって、動物の遺体も映し出されている。
葦原周:「これは……惨いね」
UGNエージェント:「…ええ、ええ。非常に痛ましい事件だと思いますとも」
UGNエージェント:「どの遺体も体の一部が欠損しています」
葦原周:眉を顰める。笑顔以外の表情を浮かべるのは珍しい。
UGNエージェント:「犠牲者数については報道官制を敷いていますが」
UGNエージェント:「増えていく一方です。現場にはレネゲイドの痕跡も発見」
UGNエージェント:「R案件として、私たちで扱っていくこととなったわけです」
葦原周:「それでボク達の出番って訳だね」
UGNエージェント:「その通り!」
UGNエージェント:芝居がかった仕草で肯定する。
UGNエージェント:「私たちはこの事件を腰を入れて解決する必要があるのです!」
葦原周:「ああ、そして、その役にボクが指名された」
UGNエージェント:「はい、その通りです。残念ながら私は───
UGNエージェント:「別件が入ってしまって。そちらに体を取られてしまう」
UGNエージェント:「既に市内で活動中のエージェントにも召集はかけました。イリーガルの方のご協力もあるでしょう」
葦原周:「有能な人材は貴重だね。ボクで少しでも穴を埋められればいいけれど」
葦原周:「尽力させてもらうよ。これ以上犠牲者が生まれるのは心が痛む」
UGNエージェント:「葦原さんならば、大丈夫ですとも」
葦原周:「ふふ、キミにそう言ってもらえると心強いな」
UGNエージェント:「ええ───宜しくお願いします」
UGNエージェント:そう言うと、エージェントは部屋を辞す。
葦原周:「ボクは弱いけれど、死なないことにかけては自信がある」
葦原周:「共に歩む仲間がいるなら、きっと大丈夫さ」
葦原周:(ああ……大丈夫だ。『ボク』なら大丈夫)
葦原周:自分の他に誰もいなくなっても、表面上の態度は崩さない。
葦原周:(本当は死にたくないけれど)
葦原周:(わたしが死んでも、『ボク』は不死身だ)
葦原周:その顔には、微笑を浮かべたまま。

GM:シナリオロイスの取得をお願いします。
葦原周:仮称・”マンティコア”事件 尽力/恐怖○
GM:ありがとうございます。シーンカット。

ミドル1:三、四、五、七

GM:合流&情報収集シーンとなります。
GM:まず、登場前に情報収集項目を。

・三縞純日 難易度:6 情報:噂話、UGN
・庭木琴代 難易度:6 知識:医学/交渉/情報:UGN
・仮称・”マンティコア”事件 難易度:7 情報:噂話、警察、裏社会、UGN
・”ネヴァー” 難易度:7 情報:裏社会、UGN、FH

GM:これらの情報は、シナリオロイスを持っているキャラクターの場合、達成値に+2のボーナスがつきます。
GM:そして、これらの情報を持って合流する…そんな感じのシーンを想定しています。
一色令一:理解しました!
GM:では、登場をどうぞ!全員登場!
碇海伊佐名:Completed(完全に理解した)
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (50 → 57)
碇海伊佐名:36+1d10
DoubleCross : (36+1D10) → 36+2[2] → 38

葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (41 → 44)
花戸葵:1D10を許せないかもしれない……
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (44 → 54)
一色令一:は????
花戸葵:令一さん!?
GM:令一ーッ!!
碇海伊佐名:完全燃焼してる
一色令一:許せねえ 犯人
花戸葵:俺たちの手でぶっ飛ばしてやろうな

GM:では、まず判定等からどうぞ!
一色令一:シナリオロイスをやっていきましょか
花戸葵:・庭木琴代 知識:医学で振ります! 医者だぞ~
葦原周:・仮称・”マンティコア”事件 難易度:7 情報:噂話、警察、裏社会、UGN を情報:UGNでコネ使って判定したいです
一色令一:私は”ネヴァー” 難易度:7 を 情報:UGNで。
花戸葵:7dx+4>=6
DoubleCross : (7DX10+4>=6) → 10[2,4,7,8,8,8,10]+7[7]+4 → 21 → 成功

一色令一:【コネ:UGN幹部】でダイス+2するよ。
GM:ガンガンどうぞ!
碇海伊佐名:もちろん三縞純日 難易度:6 情報:噂話、UGNを情報:UGNで!
GM:先生つよい…
葦原周:3dx+4>=7
DoubleCross : (3DX10+4>=7) → 9[6,7,9]+4 → 13 → 成功

一色令一:3DX+1+0@10>=7 情報:UGN
DoubleCross : (3DX10+1>=7) → 4[3,4,4]+1 → 5 → 失敗

碇海伊佐名:あ、嘘。噂話で
花戸葵:令一さん!!
一色令一:あ、でもシナリオロイスだから
GM:令一ーッ!!!
一色令一:+2
GM:+2!
葦原周:セーフ!
一色令一:で…ギリ!
花戸葵:良かった!
碇海伊佐名:令一…!
GM: セーフだ
一色令一:こっちで出せや10を
碇海伊佐名:3dx+3>=6
DoubleCross : (3DX10+3>=6) → 10[4,5,10]+8[8]+3 → 21 → 成功

碇海伊佐名:???
GM:なんか強いなこの人たち
GM:じゃあ開示!

・三縞純日
三縞純日という名の人物の記録はない。
また、聞き込みをしてもこれといった足取りを掴むことはできなかった。
ただ、すぐに姿を消したことから、隠したいことがある───
もしくは何かに追われていると考えられる。

・庭木琴代
8歳の少女。事件を機にオーヴァードになったと考えられる。
覚醒のタイミングからして、事件発生時彼女には意識があった可能性が高い。
ただしショックからか記憶は失われており、思い出すには何かのきっかけが必要だ。
事件の時にお気に入りのリボンをなくしている。

・仮称・”マンティコア”事件
被害者の欠損した部位は現場から持ち去られており、
未だに見つかっていない。
狙われるものに法則性はなく、発生間隔もまばら。
衝動に任せたジャームの凶行か、FHの作戦のどちらかだろう。

・”ネヴァー”
FHチルドレン。病弱で車椅子なしには移動できない。
強いモノを、無限なるものを求めている。
この街には実験材料の確保に来ているようだ。
加虐衝動を持ち、その犠牲となった一般人も記録されている。
生命力は異常に低く、代わりに高い回避、及び防御性能を誇る。

GM:UGN臨都支部。
GM:君たちは仮称・”マンティコア”事件の件で───あるいは個人的な事情で、ここに集まっていた。
碇海伊佐名:「御免下さい!先程お電話した、M市立大学で准教授を務める碇海というものですが」
碇海伊佐名:「ゆうじいえぬの方はいらっしゃいますか?」
碇海伊佐名:凛とよく通る声だ。ともすれば、ホール全体に聞こえたかも知れない。
一色令一:しつこく除菌した椅子に腰かけ、資料を閲覧している。「……」
一色令一:「全員がそうですが…」
花戸葵:ソファーに座って所在なさげにしている。
花戸葵:一色さんが詰んでいる資料を開きかけ、よくわからないので戻す。
葦原周:「おや、可愛らしいお嬢さん。何かご用かな?」
葦原周:二人の間で立っている。ソファと椅子の間に座るものがない。
碇海伊佐名:「あら!とすると、貴方たちが。ええ、これは失礼致しました」すり足でさささっと三人の元へ。
碇海伊佐名:「あ。ええと……その、お邪魔……でしたでしょうか?」
花戸葵:「ええと、ここには電話を受けたものはいないみたいだけど」
碇海伊佐名:「ええっ」
花戸葵:「邪魔ということはないのではないかな。僕も駆け込んできたようなものだし」
一色令一:「少しお待ちください」支部に端末で連絡を取ります。
一色令一:「……はい、こちら《リック》。碇海という女性が…」
葦原周:「よければボクが話を聞こうか?」
碇海伊佐名:「よ…よろしいのですか。そちらの……」宝塚のような、という言葉を呑み込む。
葦原周:「こちらもまだ待機時間だし、キミのような可憐な人の力になれたら嬉しいしね」
碇海伊佐名:「まあ」
一色令一:(葦原さんが適当に相手をしてくれるだろう。口説かれると億劫だが…)
葦原周:「ああ、失礼。名乗っていなかったね」
葦原周:「ボクは葦原周。ほら、二人共、彼女に名乗るんだ」
碇海伊佐名:「まあ、まあ、まあ……いけません。葦原さん……初対面の方を口説くなど、破廉恥ですよ」
葦原周:「おや、そう聞こえたかな? ボクは素直な感想を言っただけなんだけど……」
葦原周:と言いつつも、内心では同意している。
碇海伊佐名:「いえ、その。都会の挨拶というのは、得てしてそういう所はありますが」
碇海伊佐名:古布のパッチワークのようなハンカチで、額の汗を抑える。
花戸葵:「花戸葵。どうぞよろしく」
一色令一:端末を閉じている。「彼女、イリーガルのようです。協力者として一時雇用を検討。と…」
一色令一:「一色令一。コードは《リック》と申します」
碇海伊佐名:「そうですっ!」がばり。
碇海伊佐名:距離が近い。
花戸葵:「協力ってことは、マンティコア事件のってことでいいのかな」
一色令一:「人探しに来られたと伺いました」しゃっと避ける。
碇海伊佐名:「ああっ」転ぶ。
葦原周:「ふふ」動じず笑みを返す。
花戸葵:「元気な子だね。人探し?」
碇海伊佐名:「ぶ、不躾でした……すみません。お怪我はありませんか?一色さん」
一色令一:「私よりもご自分の心配をなされては…?」
葦原周:「おっと」反射的に手を出して支える。
葦原周:「ごめんね。彼はちょっとクールなところがあるから」
碇海伊佐名:「そうです。葵さんの言う通り、”まんてこあ”事件に関係があると思しきご婦人を探しているのですが」手を取り、立ち上がる。
一色令一:「ほう」
碇海伊佐名:「電車の乗り換えに迷ってしまって……こちらの支部が指定してくださった時間より、大幅に遅刻してしまったようです」
葦原周:「ふむ、しかし結果的には手間が省けてよかったかもしれないね」
一色令一:「我々がその事件の対策チームですのでね」
花戸葵:「事件については葦原さんと一色くんが専門だからね」さっきそう聞いた。
一色令一:「……花戸さんも頭数に数えておりますが」
碇海伊佐名:「そうなのですね!」ぱん、と手を合わせる。「では、確認を取って頂けて助かりました」
碇海伊佐名:「……働かざる者、食うべからずと言いますよ?」
花戸葵:「僕はリボンを探してもらうために来たんだ」
碇海伊佐名:「リボン?娘さんでもいらっしゃるのですか?」
花戸葵:「女の子の被害者がね……あ、僕は医者なんだよ。殺人犯を追うのは仕事じゃない」
花戸葵:「マンティコアの被害者で、覚醒したことで生存した子がいるんだ。ただ記憶を無くしている」
花戸葵:「琴代ちゃん。襲われたときにリボンを落としたみたいなんだよね……」滔滔と語る。
碇海伊佐名:「それを、頓狂しょっく療法のように思い出させるために、ということでしたか」
一色令一:「その記憶を揺り戻すトリガーが、そのリボンと仮定しているのですね」
花戸葵:「そうなればいいと思っている。現状唯一の事件の生存者だから」
碇海伊佐名:「でしたら、お医者さまの花戸さんがいらっしゃるのも納得というものですね」
碇海伊佐名:「しかし、他のお二人は……」きょろきょろと見渡す
碇海伊佐名:「……得心が行きましたよ!」
一色令一:「……何がです?」
碇海伊佐名:「葦原さんと一色さんのお二人で、お似合いのあべっくを演じるという作戦ですね!」
一色令一:「は?」
葦原周:「ふふ、伊佐名くんは面白いことを考えるね」
碇海伊佐名:「いえ、いえ。言わなくても私には解って……えっ?」
葦原周:「どうだろう、令一くん。やってみるかい?」
一色令一:「失礼。驚いてしまいました。お見苦しいところを」
一色令一:「結構です」
花戸葵:「元気な子だねえ」
葦原周:「令一くんには振られてしまったな」
一色令一:「誰にでも声を掛ける方から言われましてもね…」
碇海伊佐名:(……)
碇海伊佐名:(きのう、純日さんと一緒に読んだ少女漫画が)
碇海伊佐名:(現実にそのまま起こるだなんてこと……あるはずがないでしょう!しっかりなさい、碇海伊佐名!)
GM:三縞純日は、目をきらきらさせながら読んでいた。
花戸葵:「ええと、それでなんていう子を探しに来たのかな」
花戸葵:「資料に名前が載ってるかもしれないよね。一色くん」
碇海伊佐名:「も、申し訳ありません……話の腰を折ってしまって。そうです、確認して頂けませんか?」
一色令一:「ああ、構いませんが」
碇海伊佐名:「三縞純日という、利発そうな娘です」
碇海伊佐名:「漢字は……」少し考えて。
碇海伊佐名:「『みっつの縞々に、純粋なお日様』」彼女の記憶を星のように辿りながら、思わず笑みをこぼす。
一色令一:「三縞純日…」データベースでの検索を。
一色令一:「……」
碇海伊佐名:「如何ですか? 一色さん」
葦原周:「令一くん、いつもより更に難しい顔をしてどうしたんだい?」
一色令一:「そのような被害者、あるいは関係者の記録は発見できませんね…」
一色令一:「被害者でも、こちらから記録される前に逃亡などを行った場合などは考えられますが」
一色令一:「どちらにせよ、一般的な関係者としてのデータは保持していません」
花戸葵:「ふうん。UGNなら支部住民の情報を持ってると思ったけど」
花戸葵:「今はプライバシーとか大変だもんね……」
碇海伊佐名:「……そうなのですか。いえ、実は昨晩、腕に……ちょうど、”まんてこあ”事件のように、傷を負った彼女を引き取ったのですが」
葦原周:「訳ありかな? 戸籍の方も調べてみるかい?」
葦原周:そう言いつつ、こちらも端末で検索。
碇海伊佐名:「家との連絡も、嫌々をしていました。恐らくは、そういう事情を持っている子なのだと思います」
一色令一:「そうしてみた方が良いかもしれませんね」葦原さんに。
GM:一切の情報は拾えない。
葦原周:「……んー」
一色令一:「見当たりませんか」
葦原周:「『みっつの縞々に、純粋なお日様』、で合ってるんだよね?」
碇海伊佐名:「はい。名前を何度も一緒に紙に書いて、遊びましたから」
葦原周:念の為端末に文字を入力して見せる。三縞純日。
碇海伊佐名:「……ありませんね。事件に巻き込まれていないと良いのですが」
花戸葵:「お家に連絡できないと言っていたなら、偽名かもね」
一色令一:あるいは、と機械の腕が思考を過ぎる。
碇海伊佐名:「そうですか……支部員の肩に聞いた話だと、”まんてこあ”事件には、主だった法則性がないということでしたよね」
碇海伊佐名:「ということは、また純日さんが狙われる可能性もあるということでしょうか?」
葦原周:「ないとは言い切れないね。現状、分からないことの方が多い」
葦原周:「早く見付けてあげないとね」
花戸葵:「そもそも、事件の生存者が、琴代ちゃんだけだったはずだ」
花戸葵:「犯人が逃した獲物をどうするかの判断材料は無いんだよね」
碇海伊佐名:「ジャームの仕業か、FHの所業かも、不明ということ……」
一色令一:「……進展とは言い切れませんが」
一色令一:「協力を申し出た者がいます」
碇海伊佐名:「!本当ですか、一色さん」
葦原周:「その言い方だと、善意のイリーガルって感じじゃなさそうだね?」
一色令一:「ええ」
花戸葵:「頭数が増えて四人。良いことだ」自分が数えられないようにしている。
碇海伊佐名:「花戸さんの言うように、惨いことが起こっては困ります。手がかりならば、いまは……」
碇海伊佐名:じろりと花戸さんを見る。
碇海伊佐名:「いけません。大の大人が、なんですか」
花戸葵:目を逸らしつつ肩を竦める。
一色令一:「"ネヴァー"……私が追っていたFHチルドレンです」
一色令一:「五人目に数えるかはお任せしますが」
碇海伊佐名:「むう」
一色令一:「情報提供を申し出ています。件の犯人がジャームであり、それを解体したいそうで」
花戸葵:「FHチルドレンか。悪いやつなの?」
一色令一:「……本人が何人もの被害者を出すような人物である、とだけ」
碇海伊佐名:きっと眦が吊り上がる。
碇海伊佐名:「不逞の輩……と、いうことですか」
花戸葵:「怖いね。でも、それこそ犯人の情報を知ってる可能性がある」
葦原周:「こちらを誘導しようとしている可能性はあるけれど、今は少しでも情報がほしい」
葦原周:「ボクは乗ってもいいと思うよ。というか、他に選択肢がない。もちろん、油断はできないけれど」
一色令一:「支部もそのように判断しています」
一色令一:「事件の被害者をいたずらに増やすよりは」
一色令一:「いくらか賢明なやり方であると」
碇海伊佐名:「……仕方が、ありませんよね。ええ、駄々を捏ねるつもりはありません」
一色令一:「……そこに碇海さん、あなたのご友人がいるかは分かりませんが」
一色令一:「このような状況でも、ご協力いただけますか?」
一色令一:顰め面に近い表情で少女を見下ろしている。
碇海伊佐名:「この船に乗ると決めたのは、私です。時には不愉快な同乗者と相乗りしなければならないこともあるでしょう」
碇海伊佐名:「いずれにせよ、その方が約束を違えないというのならば。私はその間、人形に徹することを約束します」
葦原周:「ありがとう、伊佐名くん。代わりに約束しよう」
葦原周:「この呉越同舟を乗り越えて、必ずこの船は目的地まで辿り着くと」
碇海伊佐名:「ははあ。さながら、沈まない葦船ということですね」くすりと笑う。
碇海伊佐名:「礼を言います。お力を貸してください……ああ、それから」一色さんの方を見る。
一色令一:視線で軽く応える。
碇海伊佐名:「……私は今年で24です!子ども扱いして頂かなくて、結構ですから!」
碇海伊佐名:「もう親離れ致しましたので!それでは!」ばーん!と扉を開け放ち、支部の外へと。
一色令一:「私はそのように扱ったつもりはありませんが。小児科医でもありませんし」
花戸葵:「親離れか……いずれうちの子もそうなるのかなあ」
一色令一:眉を顰める。
葦原周:「ふふ、微笑ましいね」
葦原周:(花戸先生のは彼女と違って微笑ましいとは言えないけど……)
花戸葵:「小児科医はむしろ線引きしっかりしてるよ。歯科医が内臓を診ないでしょ」
一色令一:とくに言い返さず、息を吐いた。
花戸葵:「えっと……頭数に数えられてるんだよね、僕」
一色令一:「当然です」
葦原周:「琴代ちゃんの為にも頑張ろうね、花戸先生」
花戸葵:「そっか……」ループタイを緩め、シャツの胸元を開ける。
花戸葵:胸を一文字に通る縫合痕。
花戸葵:そこからじわりと、赤色が滲み出る。
花戸葵:「先にユアを紹介しておくべきだったな、碇海さんもう行っちゃった」
花戸葵:赤色がざわざわと空中に集まり、二人の人型を取る。
花戸葵:『心臓は条網に絡む』。《赤色の従者》+《血の絆》を二回使用します。
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を8(→ 8)増加 (57 → 65)
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を8(→ 8)増加 (65 → 73)
GM:了解です。
花戸葵:「ふう……ちゃんと自己紹介できるかな、ユア」人型に呼びかける。
???:「……」うぞうぞとした人型の頭部に、口のような割れ目が開く。

ユア:「誰に言ってるの?」
ユア:「僕も子供じゃないんだよ、”パパ”」
花戸葵:「偉い子だ」優しく、二人の人型の頭を撫でる。愛おし気に。

花戸葵:「お待たせ、行こうか」二人の人間に向き直り、部屋を後にした。
葦原周:「……」
葦原周:(いつ見ても……いや……)
一色令一:「何度見ても慣れませんね」
GM:部屋に残った二人。
GM:そのうちの一人の、電話が鳴る。
GM:一色令一の端末だ。画面には円形のマークと『NEVER』の文字が描かれている。
葦原周:「ふふ、いいじゃないか。仲睦まじくて……おや」
一色令一:忌々しげに通信を繋げる。
葦原周:「例の協力者かい?」
一色令一:「そのようです」
”ネヴァー”:《タッピング&オンエア》による通信。
”ネヴァー”:『……新たな犠牲者が出た』
”ネヴァー”:『おれが抑えておく。急げ』
一色令一:「……ご報告、感謝いたします」それだけ答える。
一色令一:「葦原さん、どうやら協力者はひどく有能なようですよ」
葦原周:「その有能さが、ボク達に味方してくれるといいけどね」
葦原周:UGNを誘い込む罠の可能性もある。しかし、
葦原周:「二人……いや、四人を呼んでくるよ」
葦原周:「これ以上、犠牲者を増やす訳にはいかない」

GM:ロイス・購入が可能です。
GM:購入はなんか、あらかじめ用意してたフレーバーで…
一色令一:フレーバッ
葦原周:碇海伊佐名 ○誠意/隔意
花戸葵 ○連帯感/隔意
一色令一 ○信頼/隔意

碇海伊佐名:宝塚の役者さんかしら?/葦原周/○連帯感/心酔
一色令一:葦原周 〇連帯感/不真面目
碇海伊佐名:購入は…シュージャケ狙ってみます。
一色令一:手当をかうよ~
葦原周:戦闘用きぐるみを狙います
碇海伊佐名:3dx+3>=9
DoubleCross : (3DX10+3>=9) → 9[4,6,9]+3 → 12 → 成功

葦原周:1dx+2=>14
DoubleCross : (1DX10+2>=14) → 8[8]+2 → 10 → 失敗

花戸葵:一色令一/〇切れ者/距離感
葦原周/〇口が回る/距離感 で取得かな

一色令一:1DX+1+0@10>=8 調達
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 9[9]+1 → 10 → 成功

葦原周:財産ちょっと足りない……
一色令一:やったー
碇海伊佐名:あ、そういえばそもそも13点だった
碇海伊佐名:財産1払って装備します。以上!
ユア:ボデマ挑戦するよ~
ユア:6dx>=12
DoubleCross : (6DX10>=12) → 9[1,1,4,7,7,9] → 9 → 失敗

ユア:だめ 二人目
ユア:6dx>=12
DoubleCross : (6DX10>=12) → 10[4,5,6,8,10,10]+8[3,8] → 18 → 成功

ユア:買えたよ~
花戸葵:偉いぞ
一色令一:娘に買わせてる…
花戸葵:特に欲しい人いなければ自分で着ます
花戸葵:ちょっと早いクリスマスプレゼントかな?
花戸葵:花戸自身はダイス足りません 異常
花戸葵:以上

ミドル2:犯人だあれ

GM:全員登場推奨。
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (54 → 61)
葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (44 → 48)
一色令一:ま、マシ
碇海伊佐名:38+1d10
DoubleCross : (38+1D10) → 38+4[4] → 42

碇海伊佐名:相対的にね…
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (73 → 75)
花戸葵:えらい
花戸葵:娘もつれてくよ~

GM:現場に向かう途中。
GM:碇海さんの携帯に着信があります。
GM:携帯らしき番号からだ。
碇海伊佐名:「はい。こちら、碇海ですが」UIが易しく、文字が大きいタイプのスマートフォンだ。
三縞純日:『もしもし!いさな?たすけてほしいの!』
碇海伊佐名:「――」
碇海伊佐名:「純日さん、ですか?」努めて冷静に。
三縞純日:『そう、そう。純日よ。わたし。…いま、おそわれているの』
碇海伊佐名:自分まで落ち着きを失ったら、事件の渦中にいるかも知れないこの子は……どうなる?
碇海伊佐名:「大丈夫ですよ。ええ、安心してください」
碇海伊佐名:「いま、とっても頼れる仲間の人と、助けに向かっていますから。ご自分のおられる場所は解りますか?」
三縞純日:『…場所は───』近くの森だ。そしてそこは、
GM:”ネヴァー”から情報提供があった場所とも重なる。
碇海伊佐名:「……ええ、怖かったでしょうに、よく伝えてくれました!」
碇海伊佐名:「すぐに行きます!貴女はできるだけ、そこを動かないように。いいですね」
三縞純日:通話は切れる。
碇海伊佐名:「っ、純日さん!」
碇海伊佐名:「……皆さん、すみません」
一色令一:「三縞純日…からでしたか」
葦原周:「ただごとじゃなさそうだね」
碇海伊佐名:「ええ。”ねばー”某から聞いた森にいらっしゃるそうです。”助けて欲しい”と……」
碇海伊佐名:「急かすようで申し訳ありませんが、悪い予感がします。純日さんを助けなければ」
碇海伊佐名:ちらり、と背負ったボストンバッグを気にする。
葦原周:(助けを呼べる状況にあった……三縞純日自身もオーヴァードか、もしくは犯人がワーディングを使わず甚振っているか……)
一色令一:「……少なくとも、彼を捨て置けない理由ができてしまいましたね」
葦原周:「ああ、急ごう。何としても助けるんだ」
花戸葵:「そういうことなら、やぶさかではないけど」
一色令一:「花戸さんも、あなたの娘の力を借りることになります」
一色令一:「…構いませんか?」
花戸葵:「しょうがない……ユア、君にもついてきてもらうよ」人型の一人を撫でる。
花戸葵:「ユア、君はここで周囲の警戒を。だめだよ、戦闘は危ないからね」
花戸葵:そして当たり前のようにもう一体に呼びかける。
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:(なんと、面妖な)
碇海伊佐名:(ふたりとも、同じ名前の傀儡を……?)
ユア:「何時でも僕の血は燃えているよ、”パパ”」一体が笑顔で答える。
碇海伊佐名:(尾甲村にも、人形を”娘”と呼ぶ遣い手が居ないではありませんでしたが……これではまるで、本物の)
碇海伊佐名:(――家族のような)
ユア:「ずいぶんと置き去りにするのだね、”パパ”。高くつくよ」一体がけらけらと笑う。
葦原周:「花戸先生、安心して。キミも、キミの娘もボクが守るよ」
花戸葵:「頼もしいな、葦原さん。ユアを頼みます」
葦原周:「ああ、だからその分、無辜の少女を助けてあげてほしい」

GM:森───
GM:そこで君たちが見たのは、
GM:膝を折り、肩で息をする血塗れの少女───三縞純日と、
GM:彼女に銃口を向ける車椅子の少年───”ネヴァー”の姿だった。
GM:そして。
GM:二人の間には人の死骸が横たわっている。
碇海伊佐名:「……なん、て」
”ネヴァー”:「……遅かったな。ひどく抑えておくのに苦労したぞ」
一色令一:「…あなたのその言い方は」
一色令一:「その少女が件の実行犯であるかのようですね」
”ネヴァー”:「それ以外に何がある?」
葦原周:「伊佐名くん。三縞純日は、どちらだい?」死体と少女に視線を向けて。
碇海伊佐名:「稚子になんということを!……恥を知りなさい、この下郎ッ!!」がっと歩み寄る。
三縞純日:「いさな!助けてっ!」
三縞純日:「この子だよ、この子が人を殺して……!」
一色令一:(……こちらが三縞純日か。……これは)
碇海伊佐名:「大丈夫です。もう大丈夫ですからね、純日さん」さっと庇うように、純日さんを抱く。
花戸葵:「なんだかややこしいことになってそうだけど」頭を搔く。
一色令一:「……なっていますね」
碇海伊佐名:「……”ねばー”さん。説明して頂けませんか」
”ネヴァー”:「説明もなにも。その女が犯人だ。ジャームだ」
”ネヴァー”:「だから確保する。そういう話だっただろう」
ユア:「実際はそう難しくもないよ”パパ”、友達さん」不定形の赤色が一色さんにも呼び掛ける。
一色令一:「私のことか…」
葦原周:「なるほど。確かに話を簡単にする方法はあるね」
ユア:「全員だ、皆の者! 取り押さえてしまおうじゃないか」
葦原周:「そういうことだ。聡明な娘さんだね」
葦原周:「もちろん、できる限り優しくね」
花戸葵:「ありがとう」褒められたので顔がほころぶ。
碇海伊佐名:「……承知しています。頭に血が上り過ぎました」
碇海伊佐名:「ですが……」釈然としないような顔。
一色令一:「…”ネヴァー”。その根拠は示していただけますか」
一色令一:「UGNとしては……根拠なくあなたの言葉を信じることはできない」
”ネヴァー”:「……根拠か。難しいな」
一色令一:「そこの少女は無辜の市民として扱わねばなりませんので」
一色令一:「交渉に足る理由を提示していただかねば、あなたの望むようには動けません」
”ネヴァー”:「……今、用意するのは難しい」
ユア:「ジャームである根拠? それともジャームじゃない証明かな」くすくすと笑う
葦原周:「それなら、後でゆっくり話してくれればいいよ、“ネヴァー”くん」
葦原周:(正直、わたしは彼女のことも信じられないが……)
葦原周:「キミが一緒に来てくれれば、お茶を出して、しっかりともてなそう」
”ネヴァー”:「……『仕込み』は済んだ。まだ、時間が必要だ」
”ネヴァー”:「…UGNに行くことはできない。まだ、おれ自身で動く必要がある」
一色令一:「では、敵対行動もあなたの想定内として済ませていただけますかね」
”ネヴァー”:「……しかたないな。ここは切り抜けさせてもらうことになる…そういうことだな?」
一色令一:「どうぞ。切り抜けることができるのならば」
葦原周:「ああ、そしてもしキミが潔白ならば」
葦原周:「もし切り抜けられなくても、そう酷いことにはならないさ」
ユア:「『みんなただ冷たい心を持っていて』」
ユア:「『歌なぞどうだったってかまわないのだ』……」口ずさむ。
”ネヴァー”:照準を、君たちに合わせる。
三縞純日:ぱたぱたと伊佐名のところに駆けていく。
三縞純日:その後ろに隠れる。
三縞純日:…血に汚れているのは服の表面と内部。中から血が出ていることは明らかだ。
三縞純日:……そして……
三縞純日:君は、気づくかもしれない。
三縞純日:些細な、変化に。
GM:<知覚>難易度7で、変化に気づくことができます。
碇海伊佐名:やあってやるぜ!
碇海伊佐名:3dx+1>=7
DoubleCross : (3DX10+1>=7) → 10[3,4,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

GM:圧倒的成功
花戸葵:スーパー知覚びと
碇海伊佐名:全てが解る…そうか、宇宙の答えとは…レネゲイドとは…
一色令一:敏感肌
三縞純日:…では君は気づくだろう。
三縞純日:彼女の髪が、僅かに伸びている。
三縞純日:そして、ほんの、少しだけ。
三縞純日:片目の色が、違っているようにも見える。
碇海伊佐名:「……」一日だけ、二人で。他愛もない少女のように過ごした。ふわふわの髪を洗ってあげた。
碇海伊佐名:お互いの目の色を見せ合って、全然似ていないねと笑ってあげた。彼女の髪の長さを、星にささいだような瞳を、覚えている。
碇海伊佐名:(……いえ)
碇海伊佐名:(葦原さんは、言っていた。ここを切り抜ければ、二人を調べられる)
碇海伊佐名:(彼女は嘘をつかない気がする。なぜだろう)
碇海伊佐名:たぶん、それは本能的な勘。自分が”鯨羅”を演じるように。
碇海伊佐名:彼女は何かを演じていて、それを命題のように持っている。
碇海伊佐名:その役割を演じようとしている以上……彼女は。”葦原周”を、守ってくれるはずだ。
碇海伊佐名:「すぐに終わらせますから。鯨の口に、隠れていてください」
三縞純日:「……はい!」
GM:ミドル戦闘を開始します。

           ”ネヴァー”(11)
             |10m
碇海(8)花戸(11)ユアA(15)一色(5)葦原(9)

GM:ちなみに、このエネミーは2ラウンドで撤退します
花戸葵:倒しきらなくてもいいのかな……!?
GM:倒すとドロップアイテムがあるよ
花戸葵:なるほど 殺るっきゃない
葦原周:狩るか……♤
碇海伊佐名:血を見たい!
GM:ではセットアップ!
葦原周:なし!
一色令一:ないよ~
花戸葵:無いです
碇海伊佐名:ナス!
GM:このパーティー…セットアップがない!
”ネヴァー”:こちらもなし
GM:ではイニシアチブ、ユアからどうぞ!
ユア:任せてね
ユア:マイナーでネヴァーにエンゲージ

        ”ネヴァー”(11)ユアA(15)
             |10m
碇海(8)、花戸(11)、一色(5)、葦原(9)

ユア:すみません、やはりまずは様子見します
ユア:《コンセントレイト》+《災厄の炎》だけで攻撃を仕掛ける!
GM:OK!
ユア:10dx8
DoubleCross : (10DX8) → 10[4,4,5,6,6,7,8,9,9,9]+10[3,4,7,8]+3[3] → 23

”ネヴァー”:《ゲットダウン》+《リフレックス:ブラックドッグ》
ユア:実験体のおかげでダイスが多い
”ネヴァー”:7dx7+10>=23
DoubleCross : (7DX7+10>=23) → 10[1,2,3,6,7,7,9]+10[2,2,8]+10[9]+2[2]+10 → 42 → 成功

GM:……怖………
碇海伊佐名:ヒョエ~~
一色令一:避けすぎ
葦原周:強い
碇海伊佐名:妖精するか~?コレ
花戸葵:ヤバ~
一色令一:いや
花戸葵:20違うし固定値ないからねえ
一色令一:しなくていい気がするけどどうかな
碇海伊佐名:ちょっと厳しそうかもな…!
花戸葵:しないでいいですよん
碇海伊佐名:ここは取っておきます!ごめんね!
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を6(→ 6)増加 (75 → 81)

ユア:「さて、さて──」ぶるぶると人型が震える。
ユア:「『燃ゆる血よ、僕をどうしようというのだ』──」詩らしき一節を口ずさむ。
ユア:ばしゅ、とその一部が爆ぜる。血の焦げる匂い。
”ネヴァー”:「っ…サラマンダーの血……」
ユア:瞬時に、”ネヴァー”の視界を朱色が覆っている。
ユア:「『感じ感じて、それだけで死んでゆけばよいというのか?』」
ユア:ぼう、と舌の上に火球を形成し吹きかける。
”ネヴァー”:「……回避ッ!!」
”ネヴァー”:ぎゅおん。
”ネヴァー”:車椅子の機構が作動し、その致命の火球から肉体を退避させる。
碇海伊佐名:「なっ……早いっ!あれほどの攻勢でも!?」
ユア:「速い。遠い光みたいだ」くすくすと笑う。

GM:では次は葵さん本体の手番!
花戸葵:うお~っ! マイナーで娘および”ネヴァー”とエンゲージ!

”ネヴァー”(11)ユアA(15)花戸(11)
      |10m
碇海(8)、一色(5)、葦原(9)

花戸葵:ちょっとダイス足りないから当てられる気しないな……! 試しに従者でも作ってみようか
花戸葵:メジャーで《赤色の従者》。シーン中存在する従者を一体生み出すよ。
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を5(→ 5)増加 (81 → 86)
ユア:行動済みで現れます イェイ
花戸葵:行動は以上。

”ネヴァー”(11)ユアA(15)ユアC(15)花戸(11)
         |10m
  碇海(8)、一色(5)、葦原(9)

花戸葵:「ああ、危ないよ、ユア……」
花戸葵:戦闘前にはあまり気配を感じなかった男性が、炎が晴れると立っている。
花戸葵:どくどくと心臓が鳴る。痛いほどに。
花戸葵:「ユアもそう思うよね。どうして僕をそんなに心配させるのかな……」
花戸葵:鼓動は血を産む。生まれた血が人型を作る。
花戸葵:「気を付けなよ、君も……」
花戸葵:ぼうっとした瞳で、”ネヴァー”を見つめている。
碇海伊佐名:「……ぅ」思わず眉を顰める。
一色令一:「気にされない方が賢明ですよ」

GM:”ネヴァー”の手番。
”ネヴァー”:マイナーなし。
”ネヴァー”:メジャー。《アタックプログラム》+《ハイマニューバー》+《雷光撃》で碇海伊佐名を攻撃。
碇海伊佐名:ウワ~~~ッ来やがった!
”ネヴァー”:7dx+33 この攻撃に対するドッジダイスは-2!(
DoubleCross : (7DX10+33) → 7[2,2,3,3,5,7,7]+33 → 40

碇海伊佐名:固定値凄いなお前!クソッ
”ネヴァー”:ブラックドッグパワー
碇海伊佐名:もとより肉体は雑魚…シュージャケのドッジダイス-1も相まってドッジ不可です。ヤバい
碇海伊佐名:助けて葦原さん!
葦原周:【ビュリダンのロバ】《崩れずの群れ》 カバーリング 侵蝕+2
葦原周:任せなさい!
葦原周:葦原周の侵蝕率を2増加 (48 → 50)
”ネヴァー”:5d10+18 ではダメージ!もろもろ有効
DoubleCross : (5D10+18) → 19[3,5,1,6,4]+18 → 37

葦原周:HP47なので10残る!
碇海伊佐名:耐えた!凄い!
花戸葵:すごい!
一色令一:さすが
GM:では演出いきます!

”ネヴァー”:「照準、よし。……動かない方がいい」
”ネヴァー”:「当たりどころが悪くなるからな」
”ネヴァー”:ドン!重い音が鳴り、銃弾が放たれる。碇海伊佐名を狙って。
碇海伊佐名:「くっ――」ボストンバッグにしまってある”それ”を開く間もない。埒外の速度からの、埒外の射撃技術。
碇海伊佐名:(そのようなことが言えるならば、なぜ)
碇海伊佐名:「なぜ、純日さんを――」
葦原周:「――訂正しよう」
葦原周:いつの間にか、銃弾の軌道に立っている。
葦原周:「動かないと、当たりどころが悪くなる」
葦原周:銃弾で撃たれる。しかし、的確に急所を外している。
碇海伊佐名:「葦原さん!」
葦原周:(大丈夫、まだ死んでない)
碇海伊佐名:「大丈夫ですか、あなたは……」じっと、目を見る。
葦原周:「キミに当たる方がよほど悪い」伊佐名にウィンク
碇海伊佐名:「……」呆気にとられたように、その顔を見る。
碇海伊佐名:(なぜ)
葦原周:「それに、致命傷には慣れてるからね。反らし方もよく分かってるんだ」
碇海伊佐名:(……なぜ、そのように、怯えた目で)
”ネヴァー”:「……まだか。……」何かを待っている。

GM:葦原さんの手番。
葦原周:狙われたらまずそうな親娘を守りやすいように、マイナーで花戸先生達のエンゲージに移動します

”ネヴァー”(11)ユアA(15)ユアC(15)花戸(11)葦原(9)
           |10m
       碇海(8)、一色(5)

葦原周:【チェリー・ピッキング】《解放の雷》 対象:視界の次のメジャーアクションのC値-1(下限6)。攻撃力+4。侵蝕+4
葦原周:対象は伊佐名くんかな
花戸葵:やさしいエージェントさんだよユア お礼を言おうね
葦原周:ダイスも多めだし
葦原周:葦原周の侵蝕率を4増加 (50 → 54)
碇海伊佐名:ワ~~~ッ!!顔が良ければ性格も良いのか!
一色令一:がんばれ碇海くん
花戸葵:がんばって
碇海伊佐名:受け取ります。
GM:演出どうぞ!

葦原周:「ボクを心配してくれるのなら」
葦原周:ぱちり、と一瞬僅かに脳が痺れるような感覚を伊佐名は感じるだろう。
葦原周:「一緒に戦ってくれ」
碇海伊佐名:「う、」視界に電光が走る。
葦原周:自らを複製する際、記憶と人格を再現する為に脳の電気信号を再現する。
葦原周:それを応用すれば、他者の脳神経の配列を再配置し、最適な動きを補助するくらいのことは可能だ。
葦原周:「ボクは一人ではとても弱い」
葦原周:「頼りにしているよ」耳元で囁くように。
碇海伊佐名:過集中のように、視界がごう、と狭まる。つ、と唾液が垂れる。
碇海伊佐名:極限の電光の中で、須臾の間に沼から誘うような甘い声を聞いた。神経が発火する。

GM:伊佐名さんの手番!
碇海伊佐名:では
碇海伊佐名:マイナーでネヴァーと同じエンゲージに移動!

”ネヴァー”(11)ユアA(15)ユアC(15)花戸(11)葦原(9)碇海(8)
           |10m
          一色(5)

碇海伊佐名:メジャー!
碇海伊佐名:▼霊碇劇:
『寿式三番艘』+≪解放の雷≫=『寿式三番艘・雷玉の奏』

碇海伊佐名:C:エグ+オールレンジ+死神の精度+伝承者
碇海伊佐名:対象はもちろんネヴァー。何もなければ判定行くぜ!
GM:妨害何もなし!
碇海伊佐名:ウオオオ~~~ッ
碇海伊佐名:9dx5+5
DoubleCross : (9DX5+5) → 10[1,3,5,6,7,8,9,10,10]+10[2,4,4,4,4,5,6]+10[3,10]+10[7]+2[2]+5 → 47

碇海伊佐名:ここは更に確実に当てておきたい…!
碇海伊佐名:≪妖精の手≫!
碇海伊佐名:霊碇劇:
『釣女船底曳』

碇海伊佐名:最後の2を10に変更し再回転。
碇海伊佐名:1dx5+55
DoubleCross : (1DX5+55) → 10[9]+10[5]+3[3]+55 → 78

GM:ヒエ…
”ネヴァー”:《ゲットダウン》+《リフレックス:ブラックドッグ》
碇海伊佐名:ラッシャ~~!!
”ネヴァー”:7dx7+10
DoubleCross : (7DX7+10) → 10[1,2,3,5,7,7,10]+10[6,8,8]+10[7,8]+10[4,7]+4[4]+10 → 54

碇海伊佐名:ウワッ 怖!!
”ネヴァー”:回ったが…!
一色令一:ヒエッ
葦原周:怖い出目だしてくるなあ!
”ネヴァー”:妖精が正解!ダメージどうぞ
碇海伊佐名:ピピピ ケイサンチュウ
碇海伊佐名:8d10+22
DoubleCross : (8D10+22) → 36[4,1,4,1,4,7,9,6]+22 → 58

碇海伊佐名:DBは腐ったが…数字自体は悪くない!諸々有効!
葦原周:解放の雷で更に+4!
碇海伊佐名:ナイッサー!62点!
”ネヴァー”:死にます。こいつのHPは6。
碇海伊佐名:死ぬほど貧弱だった
一色令一:終着しとる
花戸葵:6!?
葦原周:病弱……
GM:早期撃破ボーナス★
GM:価格20までのアイテムが手に入ります。
碇海伊佐名:ワオワオ!
一色令一:やったー!
花戸葵:すごーい!
葦原周:お得!
一色令一:これ各自?
碇海伊佐名:あっ確かに きになる
GM:一個だけ!
GM:みんなで1個!
一色令一:理解!
花戸葵:皆で一個か!
一色令一:ブルゲ葦原さんとかもよさげすね
一色令一:防具でもいいけど
葦原周:じゃあブルーゲイルもらいます!
一色令一:葦原さんにキメてもらお
GM:オッケー!
GM:じゃあブルーゲイルをどうぞ。
碇海伊佐名:ヤッター!
GM:そして演出を!

碇海伊佐名:「――くじ、ら、ばつびょう」
碇海伊佐名:≪機械の声≫。
碇海伊佐名:+≪鍵要らずの歩み≫を……解除します。
”足疋鯨羅貞宗”:きゅおおおおん きゅおおおお きゅおうおう きゅおお
”足疋鯨羅貞宗”:それは、歌のような。叫びのような。
碇海伊佐名:碇海伊佐名の持つボストンバッグのファスナーが、じゃこと弾け飛ぶ。
碇海伊佐名:同時に減圧していた模擬筋繊維が減圧を解除。巨大化。装甲を展開し、奇怪な姿形を形作る。
”足疋鯨羅貞宗”:漆のような黒。滑らかな隆線装甲。足は尾鰭じみて小さく、腕は胸鰭のように大きい。
碇海伊佐名:そして、三つ編みがひとりでに動く。
碇海伊佐名:爪はほどけ、糸となり、”鯨羅”の機構に次々と接続される。
”足疋鯨羅貞宗”:伊佐名の長い三つ編みが臍の尾のように腹部に接続された。目に光が宿る。そのまま。
碇海伊佐名:「――”囀”」
碇海伊佐名:参参吋散弾銛弩”囀”(さんさんいんち・さんだんかつど・さえずり)という。
碇海伊佐名:葦原周の支援を受け、極限まで研ぎ澄まされた――”銛人”としての技術が
”足疋鯨羅貞宗”:じゃ ぎゅごん!!
”足疋鯨羅貞宗”:霊鯨の髯で編まれた銛弩を撃鉄し、空を割いた。
”ネヴァー”:「回避…を!」十分可能だ。自分に埋め込まれた『目』はそう判断する。
碇海伊佐名:否。『散弾そのもの』を制御している。
碇海伊佐名:ただの技術だけで、回避機動の全てに高速で撃ち込まれた弓弾が行く手を阻んでいた。
”ネヴァー”:「……くそ!動いた分だけそこに着弾してやがる!」
葦原周:「UGNボク達の追跡を逃れ続けただけのことはあるけれど……」
葦原周:「残念、心強い味方が増えたんだ」
”ネヴァー”:「がっ……」回避し切れず、弾を食らう。それだけで、
”ネヴァー”:動きを停止する。
碇海伊佐名:「――はあっ!はあっ、はあっ、は、ひっ……」一気に、へたり込む。鼻から一筋紅いものが伝っていた。
葦原周:「大丈夫。落ち着いて」
碇海伊佐名:集中しすぎた。血管が少し切れているのだろう。
碇海伊佐名:「恐ろしい、速さでした……貴女の雷がなければ、ああなっていたのは私です……」
一色令一:”ネヴァー”の確保へ急ぐ。「花戸さんはそこの少女の介抱を」
花戸葵:「わかった」三縞さんに向かいます。
ユア:「友達さん、こっちはいいの?」死骸を指差している。
一色令一:「……そちらは支部に。身元の特定もしなければ」
一色令一:「そもそも、これらが誰によるものなのかすら、まだ我々は判断できていないのですから」
葦原周:「頑張ってくれたね。ありがとう」ハンカチを差し出す。
碇海伊佐名:こくこくと、童女のように頷いて鼻をかむ。
碇海伊佐名:ちーん。
三縞純日:「いさな、だいじょうぶ…?」
碇海伊佐名:「ええ、勿論ですとも。家族のためなら、壊れた車いすもえんやこらです、よ……」ふらり。倒れる。
花戸葵:「出血量は三縞さんのほうが多そうだけど……あ」
三縞純日:「いさな…!」
ユア:「うんうん。こっちも運んでね”パパ”」ふわふわしている。とくに手は貸さない。
一色令一:支部へ報告および遺体の処理等の救援を要請している。
葦原周:「本当に頑張ってくれたね」
葦原周:「純日くん。キミは幸せ者だね。彼女はこんなにもキミを思ってくれている」
三縞純日:「……」じっと、彼らを見つめている。
花戸葵:「鼻血が出るというのはやりすぎじゃないかな……」碇海さんの呼吸を確認している。
碇海伊佐名:呑気に寝息を立てている。気絶しただけだ。
碇海伊佐名:体育の成績はオール5!健康優良児!
三縞純日:「……しあわせ」
三縞純日:「そう……そうなの」
三縞純日:何かを確認するように。
花戸葵:「無事みたいだ……次は君だよ、三縞さん」
三縞純日:「…………あの」
花戸葵:「うん?」
三縞純日:「わたし。三縞の家にはかえりたくない」
三縞純日:そういうと、ふらふらと歩き出す。
葦原周:(戸籍に名前はなかったが、偽名ではない……?)
一色令一:「お待ちください。どのみち、あなたをすぐには帰せない」
三縞純日:「………」
一色令一:「あなたには我々の元で聴取を受けてもらう必要があります」
葦原周:「伊佐名くんのことも気がかりだろう?」
葦原周:「一緒に来てくれるかな?」
三縞純日:「……………」
花戸葵:「まずは治療を……まあいいけど……」所在なさげ。
三縞純日:少し考える素振りを見せて。
三縞純日:「はい」
三縞純日:頷いた。

GM:ロイス、購入が可能だよ。
一色令一:碇海伊佐名 〇感心/不安
花戸葵 〇心配/隔意

碇海伊佐名:ロイスは保留。
碇海伊佐名:購入はPDW!
葦原周:ロイス保留
花戸葵:碇海伊佐名/〇健康優良児/心配 で全枠取っちゃった
葦原周:購入は応急手当
一色令一:あと手当を葦原さんにあげますね
葦原周:ありがとう!
ユアC:私ギリシーン中は残ってる~
葦原周:10,10出ても足りないから購入はする
ユアC:じゃあ応急行くね~
碇海伊佐名:がんばれユアち~
ユアC:7dx>=8
DoubleCross : (7DX10>=8) → 10[1,3,5,5,6,6,10]+2[2] → 12 → 成功

葦原周:1dx+2>=8
DoubleCross : (1DX10+2>=8) → 6[6]+2 → 8 → 成功

ユアC:葦原さんにパス!
葦原周:買えた! 二つ使います
一色令一:ぼでま
葦原周:10+4d10
DoubleCross : (10+4D10) → 10+29[5,6,8,10] → 39

碇海伊佐名:3dx+3>=30
DoubleCross : (3DX10+3>=30) → 3[1,1,3]+3 → 6 → 失敗

一色令一:2DX+1+0@10 調達
DoubleCross : (2DX10+1) → 8[3,8]+1 → 9

碇海伊佐名:無理!以上!
葦原周:あ、もう一個もらえた! ありがとう! もう一個も使います!
一色令一:かえないぜ 以上
ユアA:じゃあボデマチャレンジ行くね~
葦原周:39+2d10
DoubleCross : (39+2D10) → 39+15[8,7] → 54

葦原周:全快! 47!
ユアA:7dx>=12
DoubleCross : (7DX10>=12) → 9[1,2,2,6,7,8,9] → 9 → 失敗

ユアA:ダメ!
花戸葵:おじさんはぼーっとしてます
花戸葵:以上
一色令一:ww
碇海伊佐名:良い大人でしょう!しゃきっとしてはいかがですか!
碇海伊佐名:娘さんがあんなに頑張っているというのに
一色令一:カワイイ
花戸葵:ひえ~
ユア:パパはそれでいいんだよ♡
ユア:そうそう♡ 僕が世話してあげるからね♡
一色令一:自己承認できてえらい
碇海伊佐名:…………

幕間1:触れて・触れないで

GM:今回は交流シーンとなります。
GM:最初に少しイベントの描写を入れ、
GM:その後は好きなキャラ同士で会話していただくシーンです。
GM:ゲーム的な判定ができない代わりに、登場侵蝕は1固定。
GM:交流したいひとは表に出な!
一色令一:一色令一の侵蝕率を1増加 (61 → 62)
葦原周:葦原周の侵蝕率を1増加 (54 → 55)
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1(→ 1)増加 (86 → 87)
碇海伊佐名:54→55

GM:君たちが支部に戻り、身を休めていると。
GM:『三縞純日がいつの間にか姿を消した』
GM:と連絡が入ります。
GM:遺体の分析準備にも時間がかかっており、
GM:君たちは思い思いに考えを整理したり、話し合ったりする時間を持つことにしました。

碇海伊佐名:痛みに顔をしかめながら、支部から出て行こうとする碇海伊佐名が目撃されたのは
碇海伊佐名:三縞純日が脱走したという報告を受け取ってからすぐのことだった。
碇海伊佐名:「三縞さん!出ていらっしゃい!」
碇海伊佐名:「事情があるのは承知ですが、お世話になった支部の皆さんにお礼も言わずに去ってしまうなど……」
葦原周:(やっぱり探しに出たか。まだ傷も治ってないだろうに)
葦原周:伊佐名が支部を出たという報を聞いて追って来た。その姿を認めて小さく嘆息する。
碇海伊佐名:「う……」右側頭部を抑え、支部の柱に寄りかかる。
葦原周:「キミのその優しさは美点だけれど、自分も大切にしてほしいな」
葦原周:背後から現われ、その肩を支える。
葦原周:抱きかかえるような形になる。
碇海伊佐名:「あら……葦原さんって、えっ」顔が真っ赤に染まる。
碇海伊佐名:「い……いけませんよ!日が高いうちから、このような……」
葦原周:「純日くんのことが心配なのは分かるけれど、キミも大切な人だっていうことを忘れないでほしいな」
葦原周:顔が近い。
碇海伊佐名:「むぐ」言葉に詰まる。
碇海伊佐名:そして、吊り気味の眉が下がった。
碇海伊佐名:「……申し訳ありません。ですが、私には責任があるのです」
碇海伊佐名:「あの子に、手を伸べてしまった責任。一度『助ける』と決めた責任」
碇海伊佐名:「そういった人としての礼儀を守れない方は未熟です。私は人に大切にして頂くために、誇れる自分であろうと努めています」
葦原周:「人は一人で立っている訳じゃない」
葦原周:「キミが責任を背負うのなら、今こうしているみたいに、せめて支えさせてくれないかな?」
葦原周:「ボクも一応、エージェントだからね。責任というならボクにもある」
葦原周:しっかりと立てていることを確認して、手を離す。
碇海伊佐名:「……ひとは常に、何かを演じているというのが私の持論です」
葦原周:(……)「ふむ」
碇海伊佐名:「貴女であれば、それは”ええじぇんと”ということになるでしょう」
葦原周:「では、キミの場合は?」
碇海伊佐名:「私は、”碇海伊佐名”です。この名前は……私のものではありません」
碇海伊佐名:「村にいるときは、”十五代”とだけ呼ばれていました。ですからこれは、上京した際につけた姓名になるわけですね」
葦原周:「キミが自分で自分に付けた名前。それは、つまり」
葦原周:「そうなりたいとキミ自身が望み、演じている自分、という訳か」
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:「礼を重んじ、義を尊び、誰にでも分け隔てなく優しく、そして歩むときは唯一人」
碇海伊佐名:「それが鯨という魚です。私はずっと、一人で生きたかった。あの村から出て行きたかった」
碇海伊佐名:「鯨のように。ですから……その。お恥ずかしい話なのですが」
碇海伊佐名:「私は、人に助けられることに慣れていないんです」
葦原周:(……ああ、羨ましいな)
葦原周:「ふふ、やはりキミは素敵な人だね」
碇海伊佐名:「なッ……なぜ今の話の潮目でそのようなことに!?」
葦原周:(そうやって演技だと打ち明けられる『自分』があるというのは)
葦原周:「そうやって、自分の理想をしっかりと持って、そのように在ろうと努められる」
葦原周:(わたしには……できない)
葦原周:「ボクは立場に合わせて多少演じていても、好きにしているだけだからね」
碇海伊佐名:「……思っていたのですが。貴女はその」
碇海伊佐名:「男優のような話しぶりをするのですね」
碇海伊佐名:「いえ、様になっているのですが……その、村に居る時に見た、異国の王子様の出て来る歌劇にそっくりで」
葦原周:「そうだね。よく言われるよ。……ああ、そうか」
碇海伊佐名:「ええ。でも」
碇海伊佐名:「似合っていますよ。すごく」屈託のない笑顔。
葦原周:「一応、これがボクの自然体なんだけど、演じてるようだとはよく言われるね」
葦原周:笑顔を返す。
葦原周:(そう、『ボク』の自然体)
葦原周:(……そんな風に、笑いかけないでよ)
碇海伊佐名:「……」首をひねる。
碇海伊佐名:「その、これは単純な質問というか、失礼かも知れませんが」
碇海伊佐名:「貴女の笑顔に助けられた人は、たくさん居ると思います。先程私も、葦原さんに肯じて頂いて」
碇海伊佐名:「胸が暖かくなりました。ですが、その」
碇海伊佐名:「……いつも笑っていては、疲れてしまいますよ?」
葦原周:「……」
葦原周:一瞬、ほんの一瞬。気のせいだと言い訳できるくらいの刹那、笑顔が固まる。
碇海伊佐名:「あ……その、申し訳ありません!」
碇海伊佐名:「けれど、何故だか解らないのに」
碇海伊佐名:「『人形のようだ』と思ってしまったのです。”鯨羅”に費やした時間だけは、私に嘘をつきませんから」
葦原周:その言葉にではなく、ただ真っ直ぐ、こちらを見透かすような目に、怯えた。
葦原周:「……は」
葦原周:「はは、人形遣いのキミにそう言われるのは、褒められてると受け取ってもいいのかな?」
葦原周:誤魔化すようには見えないよう、笑う。いつも通りに。
碇海伊佐名:「もちろんです」今度は、こちらがぐっと距離を詰める。
葦原周:「わっ」
碇海伊佐名:「人形に心がないなんて、そんなことはありません!ただそこにあって、大きすぎて目に入らないだけなのです!」
碇海伊佐名:「私が心を持ってつま弾けば、あちらも心を渡してくれます。人の形をしたものなのですから」
碇海伊佐名:「ですから、ご自分の自然の体が重くなることがあれば」
碇海伊佐名:「私が糸を取って、一緒に踊って差し上げますとも」こちらも冗談めかして笑う。
葦原周:(この子は、もしかしたら)
葦原周:いつか、『わたし』が仮面を取って、素顔を晒せるようになった時のことを夢想する。
葦原周:いつも、頭をよぎる映像。そこには、いつも自分一人しかいない。
葦原周:けれど、今浮かんだのは、隣に一人の少女が――。
葦原周:(……けれど、きっとそれは多分、今のわたしじゃない)
葦原周:(何か奇跡が起きて、また会えたなら……)
葦原周:「ふふ、その時は、是非お願いするよ」

花戸葵:「……」ずず、と紙コップに淹れたコーヒーを啜っている。
花戸葵:支部の休憩室で、ソファーに座って休んでいる。
花戸葵:遺体に対してできる処置はしたが、レネゲイドも解剖医学も専門ではない。解析待ちだ。
一色令一:革靴の硬質な音。ドアが開く。
一色令一:「失礼」あまり失礼ではなさそうな声色で言う。
花戸葵:「お疲れ様」軽く手を上げる。
一色令一:軽く礼をして、椅子に殺菌スプレーを吹きかけている。
花戸葵:「ネヴァーくんは、大人しくしてくれているのかな?」それをぼんやりと眺めている。
一色令一:「いまは昏睡状態のようです。ああ振舞ってはいましたが、負荷は甚大なものでしょう」
一色令一:その上でティッシュで拭き、座る。ペットボトルの水に口をつけている。
一色令一:「あなたはこういった仕事は不慣れでしょうが」
花戸葵:「機械化兵、というやつなのかな。ユアの炎をかわすとは、恐れ入ったよ」
花戸葵:「実際、大変なんだろうねえ。生身でないというのは……」そこまで大変とも思っていなさそうな口ぶりだ。
一色令一:「……」
一色令一:ちょうど、《娘》の具合を聞く気でいた。
一色令一:「あなたと娘さんはお疲れではありませんか?」
花戸葵:「ん、僕は正直……へとへとだよ。君の言う通り不慣れなんだ」
一色令一:「申告していただける方が、此方も有難いです」
花戸葵:「そうだよね……だけどユアは、あれは良くできた子だから。あまり弱みを見せてはくれない」
花戸葵:「生身だから、無理をしてはいけないといつも言ってるんだ」
一色令一:「……ふん。あなたに対しても?」
一色令一:それはこの男がそう望んでいるということではないのだろうか。
花戸葵:「僕に対しても。親の心子知らずだ」苦笑する。
一色令一:「あなたは弱みを晒されたいのですか」
一色令一:「私には妻子はいないので、そのあたりよく分からなくてね」
花戸葵:「それは、難しい」何度か頷いている。
一色令一:(…妻、には無反応か。そのあたりは無視して認識しているのか?)
花戸葵:「僕にもユアしかいない、二人きりの関係だけれど」
花戸葵:「それでも格好いい親でいたいものだ。きっとユアも同じ気持ちだろう」
花戸葵:個包装のチョコレートを剥く。休憩室に備え付けてあるものだ。
一色令一:「そういうものですか」
花戸葵:「多分ね。生身の人間のことも、結局よくわからない……食べるかい?」令一さんにチョコレートを差し出す。
一色令一:「……申し訳ないが」
一色令一:「人が触ったものには」
一色令一:「……いちおう言っておくが、あなたが不潔だと考えているわけではありませんがね」
一色令一:包装されているほうを指で示す。
一色令一:「そちらを貰っても?」
花戸葵:「そっか」チョコレートを口に入れ、菓子が入っているかごを取り、差し出す。
一色令一:触っていない側を取る。
花戸葵:「君には……ああ、これも悪い意味ではないから誤解しないで欲しいが」かごを置き、コーヒーを含む。
一色令一:花戸さんが選んだものより、カカオが低く甘いものを選ぶ。
一色令一:「はい?」
花戸葵:「君には、私たちの親子のような関係は負担がかかるものに見えるのかな」
一色令一:「……負担。どのような点においてでしょうか」
花戸葵:「共にいること、そのものだろうか」
一色令一:思案する。すべてはあなたの妄想に過ぎない。関係など私からはそもそも存在して見えない。
一色令一:(……いや)
花戸葵:「深い関係……良い言葉を使えば絆かな。令一くんはあまり人と触れるのが好きでは無さそうだから」
一色令一:「……どうでしょうね」
一色令一:「身体的な接触は、当然、好ましくはありませんが」
一色令一:「私もレネゲイド・ウィルスの患者であり、オーヴァードとよばれる存在です」
一色令一:「いわゆる絆によって、社会に包括されている身と言えましょう」
一色令一:「……絆というのは、触れあうことのみを意味するものではない」
花戸葵:「ふむ」
一色令一:「答えになっていますかね」
花戸葵:「うん。ありがとう」
花戸葵:「少し不安だったんだ。あるいはネヴァーくんのような存在の方が、令一くんには好ましいのかと思って」
一色令一:「……ふ」薄く笑う。
一色令一:「それは否定しきれません」
花戸葵:「しきれないの……」驚いている。
一色令一:「機械の身体というのは、そこそこ魅力的に映ります。体温もないし、消毒も容易だ。洗いにくくはあるか」
一色令一:「ただ。私にとって、身体の構造だとか、触れやすいだとか…」
一色令一:「そういうことは……対象の評価とはまた違う」
一色令一:「人間としての評価とはね」
一色令一:とだけ言う。いつも通りの渋面に戻っている。
花戸葵:「そうか」頷いている。
ユア:「つまり、友達さんにとっては距離感が大事なのかな?」
ユア:ぞぶり、と壁から赤い人型が湧き出てくる。
一色令一:視線をそちらに向ける。血の人形。体液の集合体。
一色令一:「そうかもしれませんね」
一色令一:「あなたに触れられたくはないが、あなたを嫌悪はしていません」
一色令一:「……このあたり、女性などによく怒られるのですが」
ユア:「嗚呼、確かに今のは傷ついた」くるくると笑っている。
一色令一:「ご理解いただければ、《適切な距離感》でしょうかね」渋面のまま、少しだけ目を細める。
花戸葵:「ユア、あまり揶揄うものではないよ。おいで」ソファの脇を示す。
ユア:「『汚れっちまった悲しみに』……」口ずさみながら、花戸の膝に座る。
花戸葵:「うん……えらいえらい」頭を撫でる。
一色令一:この体液の人形の言葉が、彼の言葉なのか、そうではないものなのか。はたして。
一色令一:「汚れていたって、嫌いませんとも」
一色令一:「そうでなれば、こんな仕事はしていません」
花戸葵:「そうか……いや、そうだな」
一色令一:「医者だってそうでしょう」
一色令一:「違いますか」静かに。
花戸葵:「うん。ぼくも、だれかと距離がおけなければ、こんな生き方は続くまい」ぶつぶつと、一色さん以外に向けているように言う。
花戸葵:優しく、赤い人型の、髪を撫でている。
一色令一:その言葉には触れない。
一色令一:触れることは自分の性分ではない。
一色令一:その血液の塊は、きっと温かく、人間の体温がするのだろうから。
花戸葵:「……さて、そろそろ葦原さんが碇海さんを捕まえたかな」立ち上がる。
一色令一:「ええ。向かいましょうか」
ユア:「実に楽しみだ。きっと輝くような友情を見せてくれる」
ユア:「そうは思わない? ”パパ”」

GM:ロイス操作のみ可能。
一色令一:花戸葵 〇心配/隔意…は、むしろこのままがよさそうだな このままで!
葦原周:碇海伊佐名 ○羨望/隔意 に変更
花戸葵:一色令一/〇切れ者/距離感 は……一色令一/〇適切な距離感/不自由 に変更しましょう
一色令一:やったー
GM:良いロイスだわ
碇海伊佐名:お人形さんのような/葦原周/○操演依頼/隔意
碇海伊佐名:に変更します!以上!

ミドル3:それでも手を伸ばす

GM:分析結果が出たり、ネヴァーくんが目覚めたりするシーンです。
GM:シーンプレイヤーは葦原さん。
GM:他登場自由です。
碇海伊佐名:出ます!
碇海伊佐名:55+1d10
DoubleCross : (55+1D10) → 55+3[3] → 58

葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (55 → 61)
一色令一:で・・・るか
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (62 → 72)
一色令一:は?
花戸葵:令一さーん!
GM:令一・・・!
葦原周:令一くん……!
碇海伊佐名:う ウウウウ ウワギャーッ
花戸葵:気合で出ます
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (87 → 89)
花戸葵:えらい
碇海伊佐名:せ、セーフ…

GM:遺体の分析結果が出ました。
GM:それにより、以下の情報が開示されます。

・遺体の分析結果
遺体の痕跡から、ジャームの能力が見えてきた。奪った体の生命力をEロイス:血の焦がれで奪い、Eロイス:ありえざる存在:《悪食の食卓》で取り込んでいる。大量の人や動物、植物のパーツを取り込んでおり、表面に見えている部分だけでなく体内にもそれらが収まっていると推測される。だが、許容量は存在しているようで、それを越えた分は形のない塊として排出される。

遺体からリボンが発見された。これは排出されたと思しき血の塊の中に混じっていた。

GM:君たちは、”ネヴァー”の目覚めの報を受けて面会に行くところだった。
GM:そこで、分析結果を渡されたのだ。
一色令一:「花戸さんのクランケの私物は回収されたようですが」
一色令一:「……ずいぶんと気持ちの悪い結果でしたね」
花戸葵:「見つかったことはいいけれど」
花戸葵:「……これで、記憶を取り戻すことは……琴代ちゃんには厳しいかもしれないね」眉間に皺を寄せている。
碇海伊佐名:「な……それでは、仏様は……ご遺族の元へと帰ることは、ないと言うのですか」呆然として座り込む。
碇海伊佐名:「そんな……あんまりでしょう。惨い……」
ユア:「腕を食い千切られた、痛かったろうに」
葦原周:「……犯人を見過ごすことはできない」
碇海伊佐名:「……ええ。庭木さんの腕だって、二度と戻ることはありません。ひとは人形ではないのですから」
碇海伊佐名:「私の住んでいた尾甲村にも、捕食という過程を経て性能を強化する人形はいましたが」
碇海伊佐名:「今回のそれは、あまりにも常軌を逸しています」
一色令一:「そんなものが…」嫌そうな顔。
葦原周:(……けれど、その犯人は)目を伏せる。
葦原周:犯人の能力推定から考える限り、それは“ネヴァー”のものではない。
葦原周:だとすれば、本当の犯人は……。
花戸葵:「排出した、ということは、不要だったということかな」
一色令一:「”ネヴァー”が覚醒したようですので、彼からも聴取をしようかと」
一色令一:「少なくとも、我々より情報を持っていると思われますので」
花戸葵:「ああ……たしかに、まずは彼に聞こうか。気が逸っていた」
ユア:「奴さん、機械は食べないようだしね」ぶるぶると流動している。
碇海伊佐名:ちらり、と葦原さんと目を合わせる。
碇海伊佐名:「そうですね。花戸さんの言う通りですが……それより先に、皆さんのお耳に入れたいことが」
一色令一:葦原さんに小声で。「もしもの場合、彼女のケアはあなたにお願いしても?」
一色令一:「……おや」
一色令一:「なんでしょう」
碇海伊佐名:「三縞さんのことです」
碇海伊佐名:そうして、”ネヴァー”との戦闘前に気付いたことをかいつまんで話す。
碇海伊佐名:目の色が変わっていた事。髪が少し、伸びていたように思えたこと。
一色令一:「ふむ」
一色令一:「……それを我々に話してくださったということは」
葦原周:「令一くん、彼女は強い。心配はいらなかったみたいだよ」
一色令一:「そのようですね」息を吐く。「たしかに私は、子ども扱いしていたようです」
碇海伊佐名:「……何かを演じていない人間など、いないということです」
碇海伊佐名:「最初に私、一色さんにそう申し上げましたもの」柔らかく笑う。
葦原周:「ああ、『碇海伊佐名』は一人で立つことのできる、素敵な人だからね」
碇海伊佐名:「まあ」
碇海伊佐名:「まあ!」
碇海伊佐名:顔を赤くして走り去ってしまう。
碇海伊佐名:”ネヴァー”の病棟の方へと行ったようだ。物凄いスピードだった。
一色令一:「葦原さん、また口説かれたんですか?」
葦原周:「ボクは素直なだけさ。そう思うのなら、彼女がそれだけ魅力的だということだよ」
一色令一:「……また刺されても知りませんよ」
花戸葵:「あれぐらいの女の子は繊細だから、気を付けた方がいいよ……」詳しそうな口ぶり。
一色令一:「はいはい」
一色令一:「では行きますよ」
花戸葵:「気を付けた方がいいよ、ねえ」ついていく。

”ネヴァー”:「はあ……すっかり、やられちまったってわけか」
”ネヴァー”:病室に入ってきた君たちを見て、ひとこと。
碇海伊佐名:「申し訳ありませんでした」平身低頭。
碇海伊佐名:「”ふぁるすはーつ”とはいえ、今回の沙汰においては、貴方に咎はありませんでした……私の未熟です」
”ネヴァー”:「ふん。流石にそのぐらいの調べはついたか」
一色令一:「ようやくあなたの手札に少しは追いついたかと」
一色令一:「共有していただけていたら、手荒な真似もせずに済んだのですが」
葦原周:「では、聞かせてくれるかな? キミはそれ以上のことを掴んでいると踏んでいるのだけれど」
葦原周:「約束通り、お茶くらいなら出すよ」にこりと笑みを浮かべる。
ユア:「水に流して、今こそ手と手を取り合おうじゃないか」笑っている。
碇海伊佐名:(……こ、これが)
碇海伊佐名:(”ゆーじーえぬ”ええじぇんと……!)
”ネヴァー”:「……あの場では何を言っても食ってかかられたんじゃないか?」
”ネヴァー”:「まあ、いい」
碇海伊佐名:「こ……子供が屁理屈を言う物ではありません!友達を失くしますよ!」
一色令一:面倒そうにそれを見ている。
”ネヴァー”:「……こちらで掴んでいる情報は概ねお前たちが得たものと同じだ」
碇海伊佐名:「というと……」
”ネヴァー”:「あの女はジャームで、異常な手段で他者の体を奪い、取り込んでいる」
”ネヴァー”:「その力には際限がない。無限だ……そう思っていたが」
碇海伊佐名:「……」俯く。
一色令一:「三縞純日と名乗る女性ですね」
一色令一:「……そこまでは我々は辿り着きませんでしたが」
”ネヴァー”:「そう。三縞」
”ネヴァー”:「その家に何かがある。それを捕まえるつもりだった」
葦原周:伊佐名の肩に一瞬だけ軽く触れる。
葦原周:「家には戻りたくない、と言っていたね」
花戸葵:「ネヴァーくんは、三縞さんの家を襲撃したんだね」
”ネヴァー”:「……いや」
”ネヴァー”:「そうじゃない。おれは、三縞の家に足を踏み入れてもいない」
碇海伊佐名:「え?」
花戸葵:違ったか……という表情。
ユア:頭を撫でている。
碇海伊佐名:「私も、全く花戸さんと同じように考えていたのですが」
”ネヴァー”:「…どこにあるか、明らかじゃないんだ」
一色令一:「あなたでも調べがつかなかったのですか」
”ネヴァー”:「三縞という家があるのは確かだ。それがオーヴァードの家系であることも」
碇海伊佐名:「!」
”ネヴァー”:「……だから、あの女に仕込みをすれば、辿り着けるだろうと考えた」
一色令一:「なるほど」
花戸葵:「あ……戸籍記録にも名前が無かったのは、隠していたからなのか」
”ネヴァー”:「……いいか。ひとつ、言っておく。おれはあの女のいる場所に案内できる」
葦原周:「仕込みは済ませていた、という訳だね」
”ネヴァー”:機器を利用した《サードウォッチ》による監視。
”ネヴァー”:「……それはいつでもいい。お前たちの自由だ。しかし」
”ネヴァー”:「……お前たちには、まだ確信がないんじゃないのか」
花戸葵:「確かに。三縞さんがジャームであるのは、間違いないと思うけど」
花戸葵:「聞いた話では、三縞純日さん本人か、あるいは三縞さんの家が元凶なのかわからないな」
一色令一:「そこまで情報を提供してくださると?」
”ネヴァー”:「辿り着くのはお前たちだ。鍵はすでに渡した」
葦原周:「確信がなくともこの事件をいち早く止めるべきとも思うけれど」
碇海伊佐名:「……それでも」
碇海伊佐名:ずっと押し黙っていたが、久しぶりに口を開く。
碇海伊佐名:「私は、本当のことを知りたいのです」
”ネヴァー”:「……ああ」
”ネヴァー”:「あの女が助けを求める相手だ」
”ネヴァー”:「納得した上でなければ、足元を掬われる」
碇海伊佐名:「……あの時、私に向けてくれた三縞さんの笑顔は!」
碇海伊佐名:「演技では、ありませんでした……!ネヴァーさん!」
碇海伊佐名:「貴方だって、それが解っているから私達に託してくれたのでしょう」
葦原周:口元に笑みを浮かべる。
碇海伊佐名:「……貴方が、彼女の力を手に入れて」
”ネヴァー”:「さて」
”ネヴァー”:「おれはそんな善人じゃないよ」
碇海伊佐名:「ばかっ」車いすを引き留める。
碇海伊佐名:「もっと子供らしくなさい!力を手に入れて、それで英雄になったとして」
碇海伊佐名:「……糸を辿った先に、何があると言うのですか。私には解りません」
”ネヴァー”:「……英雄?」
”ネヴァー”:「そんなモンに興味はない」
”ネヴァー”:「ただおれは───」
”ネヴァー”:「こんな、縛られた、どこにもいけないところから」
”ネヴァー”:「ただただ、無限に手を伸ばしたいだけだ」
”ネヴァー”:「無限を手に入れる」
”ネヴァー”:「それだけだ」
碇海伊佐名:「……」力なく腕が垂れ下がる。
一色令一:「我々はきっとあなたを妨げます」
一色令一:「あなたが伸ばそうとした手の犠牲を無視できる立場ではありませんので」
”ネヴァー”:ただ、暗くわらう。
葦原周:(無限なんて、いいものとは思えないけれど)
葦原周:「ボク達はボク達で手を伸ばすだけさ」
ユア:「『思えば遠く来たもんだ』」
ユア:「『此の先まだまだ何時までか』……」歌うように口ずさむ。
一色令一:「あなたの思想そのものは……嫌いではありませんが」
一色令一:微笑みに近い表情。「”決して”触れ合えぬ存在というのも」
一色令一:「悪くないものでしょう」

GM:ロイス、購入可能!
一色令一:"ネヴァー" 清潔/〇警戒→"ネヴァー" 清潔/〇拒絶 にしようかなっ
GM:やったー
花戸葵:碇海伊佐名/〇健康優良児/心配 → 碇海伊佐名/〇情熱/頑固 に変更します
葦原周:ロイスはこのままで
花戸葵:購入どうしましょうね
一色令一:防具系?
花戸葵:葦原さん盾とか
葦原周:防具か盾があると嬉しいです
碇海伊佐名:ええじぇんと/一色礼一/○隔意/同情
花戸葵:買えたらいいなくらいでクリシー行ってみますか
碇海伊佐名:花戸さん~♡
葦原周:自分できぐるみ狙います
ユアA:7dx>=25
DoubleCross : (7DX10>=25) → 10[3,5,7,8,8,9,10]+9[9] → 19 → 失敗

葦原周:2dx+2>=14
DoubleCross : (2DX10+2>=14) → 10[4,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

ユアA:惜しいな
葦原周:買えた!
一色令一:おお!
葦原周:装備します
碇海伊佐名:ワオワオ!
一色令一:私はじゃあボデマるか 自分用に
ユアB:7dx>=25
DoubleCross : (7DX10>=25) → 10[2,3,5,7,8,9,10]+5[5] → 15 → 失敗

ユアB:一回は回るのね~
碇海伊佐名:じゃあこっちはどうしようかな…ボルトアクションライフル狙うか
一色令一:2DX+1+0@10>=12
DoubleCross : (2DX10+1>=12) → 8[1,8]+1 → 9 → 失敗

一色令一:ここで10出せ
花戸葵:というワケで何も買えませんでした! おじさんはつかれた
碇海伊佐名:3dx+3>=15
DoubleCross : (3DX10+3>=15) → 10[8,10,10]+1[1,1]+3 → 14 → 失敗

一色令一:おっ お金で買えるじゃん
碇海伊佐名:財産点1消費して購入!装備します
花戸葵:お金があるのは人間の良いところですね
葦原周:お金持ち~
GM:にんげん…
一色令一:以上かしらん
碇海伊佐名:人形にはお金が必要ですからね!
碇海伊佐名:以上!
葦原周:以上!
GM:シーン終了!

ミドル4:おにぎりを食べた日

GM:情報収集パート。情報収集の手番を増やすために再登場が可能。
GM:シーンプレイヤーは碇海さん。
GM:他登場自由です。
碇海伊佐名:出ます!
葦原周:出ます
葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 8)増加 (61 → 69)
碇海伊佐名:58+1d10
DoubleCross : (58+1D10) → 58+9[9] → 67

GM:上がる!

GM:情報項目、現在は以下の二つ。

・三縞家 難易度:9 情報:裏社会
・琴代の記憶 難易度:6 交渉/情報:噂話、UGN

碇海伊佐名:じゃあ三縞家行こうかな!
葦原周:じゃあ記憶行きます!
GM:どうぞ!
葦原周:情報:UGNでコネ使用します
碇海伊佐名:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 5[1,4,5] → 5 → 失敗

葦原周:4dx+2>=6
DoubleCross : (4DX10+2>=6) → 9[1,3,5,9]+2 → 11 → 成功

GM:い、伊佐名ーっ!!
碇海伊佐名:ウオオオオ~~~ッ
碇海伊佐名:再登場します!侵蝕ダイスが欲しい!
GM:財産は!
碇海伊佐名:ここはあえて使わない!
GM:OK!
碇海伊佐名:67+1d10
DoubleCross : (67+1D10) → 67+8[8] → 75

碇海伊佐名:よしよし、良い感じ
碇海伊佐名:じゃあ再挑戦します。イクゾ~ッ
碇海伊佐名:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 8[7,8,8] → 8 → 失敗

碇海伊佐名:財産1使って成功させます。完璧な読み
GM:では、二つ開示します。

・三縞家
表向きには名を残していない、吸血能力をもつオーヴァードのみで構成された人工的な一族。「吸血の新たな形」を求め、研究、実験を繰り返している。
三縞純日を幽閉し、その存在を隠蔽していた。

・琴代の記憶
彼女にリボンを見せると、少しずつ事件の夜のことを話し始めた。
彼女を襲ったのは複数の腕、翼、角を備えた美しい少女であったという。

この二つの開示により→・三縞純日2 難易度:10 情報:裏社会、UGN<

葦原周:再登場します!
葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (69 → 71)
葦原周:では情報:UGNでコネ使用して振ります
葦原周:4dx+2>=10
DoubleCross : (4DX10+2>=10) → 6[3,4,4,6]+2 → 8 → 失敗

葦原周:財産2使用して成功させます
葦原周:残り1
碇海伊佐名:ナイス!
GM:OK!

・三縞純日2
”マンティコア”事件の犯人。三縞家による幽閉とマインドコントロールのため、
他者を取り込む衝動が強化されており、自己意識も極端に低い。
そのため自分が何者であるかがわからず、他者を取り込む───自分に繋ぎ合わせることで自分を定義しようとするが、それを繰り返すほどに「自分」がなくなっていくことに気づいていない。
今や彼女の体は他者の組織だけで構成されており、もとの「三縞純日」はどこにも残されていない。

GM:以上です。

GM:臨都支部・第四会議室
GM:パーティションの向こうでは一色と花戸が話している。
GM:…庭木琴代のことも含めた話だ。
碇海伊佐名:「あら。葦原さん、お疲れ様です」
葦原周:「伊佐名くん」
碇海伊佐名:「さっき、給湯室でおにぎりを握って来たんです。よければ腹ごしらえしてください」
碇海伊佐名:会議室で待っていた葦原さんの前に、20個ほどはゆうにあるおにぎりを置く。
葦原周:「気が利くね……えっと」
葦原周:「これ何人分?」
碇海伊佐名:「あとで花戸さんと一色さんにも……いえ、一色さんは嫌がりそうですね」
碇海伊佐名:「あら、四人分ですよ!少し作り過ぎたでしょうか」
葦原周:「そうだね。令一くんには何か別のものをあげるといい」
碇海伊佐名:「そうですね……塩むすび、好きなんですけどね」
葦原周:「……ユアくんも食べられるかな」
碇海伊佐名:「余ったら私が食べますから!大丈夫です!」
葦原周:「ふふ、たくさん食べるんだね」
碇海伊佐名:「ええ。ご飯が食べられるのは良いことですし、楽しいことですから」
葦原周:「ああ、そうだね。本当に」
碇海伊佐名:「……純日さんも喜んでくれましたし。きっとあれは嘘じゃありませんよ」
葦原周:「……ああ、きっとそうだね」
葦原周:(嘘でないとしても、演技ではあるのかもしれないけれど)
碇海伊佐名:「腹ごしらえをしたらまた捜索を再開しましょう!愚図愚図しては機を逃すという物ですから!」
葦原周:「その前に、新しく分かったことがある」
碇海伊佐名:「……純日さんのことですか?」
葦原周:「ああ。花戸先生の患者の琴代くんの話を覚えてるかな」
葦原周:「彼女が記憶を取り戻したらしい」
碇海伊佐名:「本当ですか!良かった……!」ぱっと表情を明るくするが
碇海伊佐名:「……とも言い切れませんね。怖いものを見たという記憶は、消えることはありませんし」
碇海伊佐名:すぐに表情を顰める。
葦原周:「そして、彼女を襲ったのは、複数の腕、翼、角を備えた少女」
葦原周:「これまでの情報から考えるに」
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:「大丈夫です。続きを」
葦原周:「純日くんは、既に『三縞純日』ではない可能性が高い」
碇海伊佐名:手に持っていたおにぎりが落ちる。
碇海伊佐名:「……あ」
碇海伊佐名:「……すみません。私ったら」
葦原周:そのおにぎりを拾う。
碇海伊佐名:「うっかりしていたみたいで――」
碇海伊佐名:涙が浮かんでいる。
碇海伊佐名:「……だって」
碇海伊佐名:「『おいしい』って、言ってくれたんですよ」
碇海伊佐名:「私の不格好なおにぎりも、味のしみてるか解らない浅漬けも」
碇海伊佐名:「そんな……」
碇海伊佐名:「認めたく、ありませんよ」
葦原周:「伊佐名くん」
碇海伊佐名:「あ、葦原さん……私、もう一度探しに行ってきます」
碇海伊佐名:「ほ、ほらっ。きちんとお腹を割って話せば、何か事情が――」
葦原周:「伊佐名くん」いつもよりも、更に意識して優しい声色で呼びかける。
碇海伊佐名:表情がぐしゃりと崩れた。
葦原周:「ボクはこれからエージェントとしてはきっと間違ったことを言うよ」
葦原周:「キミは、その思いを抱いたままでいてくれ」
碇海伊佐名:「え……」
葦原周:「彼女との思い出を否定しないでくれ」
葦原周:「たとえ元の三縞純日ではなかったとしても」
葦原周:「彼女は三縞純日であろうとした」
葦原周:「そして、キミが出会った純日くんはきっとまだいる」
碇海伊佐名:「……そんな。間違っている、だなんて」
碇海伊佐名:「だって、それは」
碇海伊佐名:「今、私が一番言って欲しくなかったことで」
碇海伊佐名:「一番言われて嬉しく思っていることなんですよ」
葦原周:「これはきっと、辛い頼みだ。割り切ってしまった方が、キミにとっては楽だと思う」
碇海伊佐名:「彼女を見る度に、あの夢のような時間を思い出したとしてもですか」
碇海伊佐名:「……こんな船になんか、乗らなければよかったって……私は恥知らずにも、そう思っているというのに」
葦原周:「無理強いはできない。ボクにできるのは、支えることだけだ。その痛みを肩代わりすることはできない」
葦原周:「キミが決めるしかない」
碇海伊佐名:「……」唇をかむ。
碇海伊佐名:「貴女が、私を操ってくれれば」
碇海伊佐名:「きっとそれは凄く楽で、その後で」
碇海伊佐名:「私は一生分の後悔をしても、足りなくなるんでしょうね」
碇海伊佐名:「きっともう、勇魚ではいられなくなってしまう」
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:「私は、やります。自らの意思で、純日さんを討ちましょうとも」
碇海伊佐名:「それが彼女への裏切りだとしても」
碇海伊佐名:「私達はあの時家族で、家族の不始末は家の者が付ける必要があるからです」
葦原周:「……ありがとう」
葦原周:「ボク達が、できる限りそれを支えよう」
碇海伊佐名:「こちらこそ。不甲斐ない所をお見せしました」
碇海伊佐名:「ありがとうございます。葦原さんのような人に、もっと早く会っていればよかった」柔らかく笑う。
葦原周:「ふふ、ボクは、今キミと出会えてよかったと思っているよ」
碇海伊佐名:「まあ」
碇海伊佐名:「……解って来ましたよ。どうせ、誰にでも言っているのでしょう」
碇海伊佐名:「私をそこらの村娘と思わないことです!」
碇海伊佐名:立ち上がり、おにぎりを一気にかき込む。
葦原周:(……いいや、今の言葉はキミだけにだよ)
碇海伊佐名:「ほこりはははとはんにあへてくははい!」(※残りは花戸さんにあげてください!)
碇海伊佐名:「ほへへは!」(※それでは!)
葦原周:「はいはい。令一くんにも何か用意しないとな……」

GM:最後の購入機会。
葦原周:碇海伊佐名 ○尊敬/隔意 に変更します
葦原周:購入はジュラルミンシールド
葦原周:2dx+2>=12
DoubleCross : (2DX10+2>=12) → 10[4,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

葦原周:か、買えた……装備!
碇海伊佐名:共犯者/葦原周/○また会いたい/執着
碇海伊佐名:購入はPDW!
碇海伊佐名:4dx>=30
DoubleCross : (4DX10>=30) → 10[1,5,6,10]+4[4] → 14 → 失敗

碇海伊佐名:無理!以上!

マスターシーン:わたしになる

GM:光の色で黄ばんだ一室だった。
GM:何もない部屋。
GM:あるのは、原始的な便所ぐらいで
GM:寝台も、敷布団もなかった。
GM:そんな部屋の隅に少女はいる。
GM:食事は、生命維持に必要な最低限ものを、床近くの小さな扉ごしに渡されるのみ。
GM:誰とも会うことなく、誰とも話すこともなく。
GM:他人がいない世界で、誰が己を定義するのか。
GM:最低限の読み書きは教えられた気がする。
GM:差し入れの古ぼけたmp3プレーヤー。
GM:言葉を覚え始めた頃から、
GM:お経のように
GM:『お前は誰でもない』と、流され続けた。
GM:……酷く、渇いた。渇望した。
GM:自分がここにいないなら、自分をどこかから見つけないと。
GM:誰かに『わたし』を分けてもらわないと。
GM:そんな気持ちが極限まで高まった頃に───外に出してもらった。
GM:少女は、三縞純日という名を教えられ、
GM:しかし自分は誰でもないのだから───
GM:…
GM:……
GM:………
三縞純日:「つぎはきっと『わたし』が見つかる」
三縞純日:「待っててね、いさな」
三縞純日:「今度会う時は、もっと『三縞純日』になってるから」
三縞純日:そう言って、継いだような腹の傷を撫ぜ、
三縞純日:…傷口を塞いだ。

幕間2:こころのありか

GM:交流シーンその2!侵蝕1!
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1(→ 1)増加 (89 → 90)
花戸葵:余裕だぜ
葦原周:葦原周の侵蝕率を1増加 (71 → 72)
碇海伊佐名:75→76
一色令一:一色令一の侵蝕率を1増加 (72 → 73)

GM:…戦いが近い。
GM:君たちは、戦いのための準備をしていた。これはその一幕。

一色令一:ペットボトルのミネラルウォーター。
一色令一:ポケットから出したピルケースから血液の成分を模した錠剤をいくつか出す。
一色令一:嚥下する。
葦原周:コンコン、とノックの音。
一色令一:「どうぞ」
葦原周:「令一くん、お昼まだだろう?」片手にビニール袋、片手に皿に載った手作りおにぎり。
一色令一:「……ああ、そうでしたね。申し訳ない」
一色令一:「それは?」
一色令一:おにぎりを見る。
葦原周:「こっちは伊佐名くんからの差し入れ。花戸先生にはもう渡したから、ボクの分」
一色令一:「なるほど」
葦原周:「こっちはキミの分」ビニール袋を机に置く。
一色令一:「そこまでお気遣い頂いて。……ますます、子供のように扱うべきじゃなかったな」
葦原周:中にはコンビニのおにぎりが入っている。
一色令一:袋を開ける。白い手袋でビニールを開く。
一色令一:整然と量産された食べ物。
一色令一:手袋を外す。手の甲と手首に凝血した傷跡がある。
葦原周:少し離れた位置に座り、手作りおにぎりを頬張る。
一色令一:リザレクトを操作し、その状態で留めている。
一色令一:「いただきます」手を合わせ、食べていく。
一色令一:「吸血衝動というのは」
一色令一:体内に食物が入っていく。「よく飢餓と見做されますが。あなたはどう違うと思いますか?」
葦原周:「ふむ……」
葦原周:口元に手をやって少し考える。
葦原周:「飢餓は内側に向いた衝動で、吸血は外側に向いた衝動」
一色令一:「ほう」
葦原周:「飢餓は自分が満たされないから欲し、吸血は相手が欲しいから欲する」
一色令一:「納得がいきますね」素朴に漏らす。
一色令一:「かのジャームの場合は、ならば」
一色令一:「他者が欲しいのか」
一色令一:「自分を認識してくれる他者によって、自己を定義づける…」
一色令一:「それが他者を吸い、己のうちに含めることというのは、どうも好ましくはないですが」
一色令一:目の前の女性を見る。自己複製能力者と定義されるオーヴァード。
一色令一:彼女がどう複製された自己を定義しているのか…あるいはできていないのか。
葦原周:「令一くんは、自分の衝動が嫌いかい?」
一色令一:「嫌いですね」
一色令一:「そもそも、己の衝動を好むものがどれほどいるか分かりませんが」
一色令一:「あなたはそうではないのですか?」
葦原周:「どうかな。好き嫌いで考えたことはないな」
一色令一:「どのみち、自分から切り離せるものでもありませんしね」
葦原周:「ボクの衝動は闘争。……というと衝動が弱い方だとよく言われるんだけど」
葦原周:直接的な戦闘能力を持たず、他者を攻撃しようとする欲求もない。
葦原周:「ボクにとってはただ生きているだけでも戦いと同じなんだ」
葦原周:「……ボクは弱いからね」
一色令一:「では、あなたの衝動が鎮まるときは」
一色令一:「あなたが死ぬときなのですか?」
葦原周:「難しいことを聞くね」
葦原周:「もしかしたらそうなのかもしれない。……まだ、死んだことはないから分からないけれど」
葦原周:(もしかしたら、前の『ボク』はそうだったのかもしれない)
葦原周:「なら、令一くんの衝動が鎮まる時はいつなのかな?」
一色令一:「他者と融けあっているとき。他者の血液を摂取しているとき、と答えます」苦々しく。
一色令一:「……ですので」
一色令一:「衝動が鎮まって。満たされて。そのような状態も、私は好ましくはない」
一色令一:「あなたにも鎮まることなく」
一色令一:「満たされることなく、戦っていただきたいと思いますね」
葦原周:「ふ――令一くん。キミ、ボクのことをよく窘めてるけれど」
葦原周:「キミも大概罪作りだと思うよ」
一色令一:「……はい?」
葦原周:「残念ながらボクはキミの何倍も生きてるおばあちゃんだ」
葦原周:「次はもっと若い子に言ってあげるといい。ちょうどいい距離感で、キミの衝動に付き合ってくれる子にね」
一色令一:「…誤解されているようですが…」
一色令一:「……はあ。いいです、まったく」
葦原周:「いつも誤解されてるからね。お返しさ」ウィンクで返す
一色令一:「どちらかと言えば𠮟責のつもりで言ったのですがね」
一色令一:「喜ばれたなら、まあ、いいと思っておきます」そのウインクにため息をつく。
葦原周:「ふふ」小さく笑みを浮かべて手を合わせる。
葦原周:「ごちそうさま。美味しかったよ。いつかキミも食べられればいいのに」
一色令一:「いいんですよ、私は」そう言いながら。
一色令一:人が幸せそうに、人が造ったものに触れる。
一色令一:それをしたいとは思わないが、その行為自体は、それを見るのは。
一色令一:悪くないなと思った。

碇海伊佐名:臨都市支部、ヴィークル所持者用の工房。
碇海伊佐名:ひっきりなしに、そこから音が響いていた。
碇海伊佐名:切削音。研磨音。少し遅れて、気圧の抜ける音。
花戸葵:ふらりと工房に入ってくる。
碇海伊佐名:「あら、花戸さん!もう作戦時刻でしたか?」
碇海伊佐名:ぱたぱたと駆け寄ってきた。
花戸葵:「こういう部屋もあるんだな……いや、まだ大丈夫」きょろきょろとあたりを見渡している。
花戸葵:「おにぎりありがとう。美味しかったよ」
碇海伊佐名:「まあ」
碇海伊佐名:ぱっと顔が輝く。
碇海伊佐名:「申し訳ありません。喧しかったでしょうか? 娘さんに不快な思いをさせていなければ良いのですが」
花戸葵:「いや、大丈夫。……戦闘に必要な準備なんだろうし」
碇海伊佐名:「……そうですね。ええ」少し語調が落ちる。
花戸葵:「……戦闘は、気が進まない?」
碇海伊佐名:「好き好んで血を見たい方など居ないでしょう」
碇海伊佐名:「……いえ。そうしなければ生きられない方が居るというのは、存じていますが」
花戸葵:「そうだね。聞き方が悪かった」
花戸葵:「それでも……君はイリーガルをしている」
碇海伊佐名:「そうですね。矛盾していると、そう私も思います」
花戸葵:「君が血を好まないなら、戦いに身を置いている理由は何だろう」ぽつぽつと尋ねる。
碇海伊佐名:「……補食を強化の代償にするようなたぐいの化生けしょうならば、外の矢筈やはずから射殺せる長物が最適です」
碇海伊佐名:その質問には答えず、”鯨羅”に向かう。
碇海伊佐名:消化器官のような金属の管と、槍のような発射機構が組み合わさった美しい銛弩が、左腕にマウントされていた。
花戸葵:「まあ、食べられたくはない」その構造を見るともなく眺めている。
碇海伊佐名:「『那須子』と名付けました。支部の方に手配して頂けた火筒を改装したもので」
碇海伊佐名:「……私は、”鯨羅”を愛しんでいます。彼が繰る武器にも名を付け、我が子のように手入れを惜しみません」
碇海伊佐名:「”鯨羅”がひとを傷つけることはたまらなく厭で、そしてこれはそのために作られた道具なのに」
碇海伊佐名:「美しいと思ってしまうのです。ですから……せめて、私が正しいと思える方向に、この仔を置いてあげたい」
花戸葵:「……」
碇海伊佐名:そっと果実を扱うような手つきで、一つずつ『那須子』の弦の位置を調整している。
碇海伊佐名:弦楽器のように揃った鯨の髯が張力を生み出す構造になっているのが見て取れる。工芸品のような妖艶さを感じるかもしれない。
花戸葵:「美しさ……身もふたもない言い方をしてしまえば」
花戸葵:「君は”鯨羅”の『機能』を十全に活かすことを、幸福ととらえているのだろうか」
碇海伊佐名:「そうかもしれません。そうあれと作られた”鯨羅”に、罪はありませんから」
碇海伊佐名:「彼には心があります。私達と何も変わらない、ただ一つの心」
花戸葵:「より無駄なく、優秀で、完全な形に近づくことは、心を満たしてくれるだろうね」頷いている。
碇海伊佐名:「ええ。私はそれを引き出すために、人形遣いを……”銛人”をしています。それはきっと、誇れることですから」
花戸葵:「僕には、自分の思い通りにできるような”形”は一つもないけれど」
碇海伊佐名:「三縞さんも、”完全”に近付きたかったのでしょうか」
花戸葵:「うん……君の話を聞くと、そう思うよ」
碇海伊佐名:「……悲しいことですね」
碇海伊佐名:「三縞さんが、そうなってしまった経緯もそうですが」
碇海伊佐名:「貴方がそれほどにも、自らの娘を慈しんでおられるというのに」
碇海伊佐名:「そのような物言いをしてしまうことも、私はたまらなく悲しくなってしまいます」
花戸葵:「三縞純日は、三縞の家にそうあれと作られた。そうあれと作られた『機能』を求めることは」
花戸葵:「幸福では無いのかな。……いや、君を責めたいわけではない」
碇海伊佐名:「むう」
花戸葵:「僕も娘を、そうあれかしと作ってしまっているのだろうか」
花戸葵:「あるいは僕だけが、そうしているのに気づいていないのかもしれないけれど」
碇海伊佐名:「そうですね。難しい問題だと思います」
花戸葵:「そう……だから、問いはこうすべきかな」
碇海伊佐名:「一色さんには噛みついてしまいましたが、私には知らないことの方が多い……あら」
花戸葵:「”完全”に近づくために、他の”完全”に近づこうとするものを否定するのは、気が進まないかい?」
碇海伊佐名:「!」
碇海伊佐名:「……その考えは」
碇海伊佐名:「そうかも知れません。花戸さんは、やはり良いお医者様なのですね」
花戸葵:「年季が長いから」
碇海伊佐名:「ふふ。では、私の”鯨羅”とお揃いですね」
碇海伊佐名:糸で繰って、軽く片手を上げさせる。
花戸葵:「大先輩だ」帽子を取って礼をする。
碇海伊佐名:「三縞さんも、”鯨羅”も、結局のところは、そうあれかしと作られた絡繰りに従って」
碇海伊佐名:「糸を引かれているにすぎません。心とは、その軋みやさえずりに生まれるものだと思います」
碇海伊佐名:「ですから私は迷いますし、足踏みもするのです。その音が心に聞こえてしまうから」
碇海伊佐名:「……貴方は。花戸さん」
碇海伊佐名:「貴方の娘さんに、心はあると思いますか?」
花戸葵:「……」
花戸葵:「ああ。在るとも」
花戸葵:「ぼくが、そう思うから」
碇海伊佐名:「ええ。そのようですね」柔らかく笑う。
花戸葵:「なんだい、それは」少し憮然とした様子。
碇海伊佐名:「うふふ。花戸さんは飄々としていらっしゃると思ったのですが」
碇海伊佐名:「可愛らしいところもあるのかも知れません。存外、葦原さんとも似ています」
碇海伊佐名:「今度、ゆあさんを紹介してくださいね。私、お友達になりたいの」
碇海伊佐名:「きっと、暖かい心を持っているでしょうから」
花戸葵:「うん。僕には勿体ない、良い子だよ」
花戸葵:「暖かいんだ……碇海さんとも、きっと仲良くできる」
花戸葵:すこし胸に手を当てる。
花戸葵:「そう……ユアは、好きなんだ。こういう機械を見るのも」
花戸葵:「教えてあげてくれたら、嬉しい」微笑む。
花戸葵:「……じゃあ。出発の前に、話しておきたかったんだ」手を上げ、工房から出ていこうとする。
ユア:「『幾時代かがありまして』」
ユア:扉の脇から、赤い液体がごぼごぼと沸き上がり、花戸に付き従う。
碇海伊佐名:「……その、花戸さん!」
碇海伊佐名:出ていく彼と、彼の娘を呼び止める。
碇海伊佐名:「貴方にも、心があると思いますよ。他の方となにも変わらない」
碇海伊佐名:「暖かく、血の通った心が。そうでなければ、お医者様なんてできませんもの」
碇海伊佐名:「私たちが、そう思うのです」
碇海伊佐名:「ですから、どうか……それを、まやかしや、借り物だなんて思わないでくださいね」
花戸葵:「勿論……ありがとう」振り返らないまま、工房を後にする。
ユア:「『茶色い戦争ありました』……」
ユア:赤い人型だけが、はにかんでいるように形を歪めて、碇海さんに手を振っていた。

GM:ロイス調整のみ可能。
GM:特にないかな?
一色令一:葦原周 〇連帯感/不真面目→葦原周 〇連帯感/心配
一色令一:以上—
葦原周:こっちはこのままで! 最初から信頼してるよ
花戸葵:碇海伊佐名/〇情熱/頑固 → 碇海伊佐名/〇信頼/頑固 に変更かな
花戸葵:以上以上
碇海伊佐名:仲の良い親子/ユア・花戸葵/○信頼/飄々 で取得。
碇海伊佐名:以上!

クライマックス:少女の見た夢

GM:クライマックス。全員登場です。
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (90 → 91)
葦原周:葦原周の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (72 → 76)
花戸葵:最強の登場ダイス
碇海伊佐名:75+1d10
DoubleCross : (75+1D10) → 75+6[6] → 81

碇海伊佐名:80超えたニャン
葦原周:悪くない
一色令一:一色令一の侵蝕率を1増加 (73 → 74)
一色令一:ん
花戸葵:固定値
一色令一:ちがうこれ振ってないね
GM:振り直して!
碇海伊佐名:絶対浸蝕ダイス1にしたいマン
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (73 → 77)
一色令一:よし!
一色令一:10じゃない!
GM:OKOK

GM:君たちの端末に、”ネヴァー”から通信が入る。
”ネヴァー”:『奴が動く。急げ』
”ネヴァー”:そのメッセージとともに、位置情報が送られてくる。
碇海伊佐名:「……ええ。貴方も、お気をつけて」
GM:時刻は夜。
GM:場所は、街の郊外。廃屋の近く。
三縞純日:《ワーディング》
三縞純日:今回の事件でワーディングが張られたのは初めてだ。
三縞純日:それは、呼んでいるかのようでもあった。
GM:三縞純日は、歩いている。
GM:ふらふらと───
ユア:「見つけた」
ユア:上空に、赤い人型が浮き、見おろしている。
三縞純日:見上げて、微笑む。
三縞純日:ぞるりと、背中から何かが出てくる。
三縞純日:それは───翼だ。さまざまな鳥や、葉でつぎはぎされた色とりどりの翼。
ユア:微笑み返すように歪み、それは地に降りていく──
ユア:──その方角から、足音がいくつか。
碇海伊佐名:「はっ、はっ、はあっ……!」その異形を見て、愕然とする。
三縞純日:「いさな」
三縞純日:うっとりと名を呼ぶ。
碇海伊佐名:「す――純日さん……」
三縞純日:「ありがとう、わたしを呼んでくれて」
碇海伊佐名:「ごめんなさい。迎えに来るのが、遅くなりました」
碇海伊佐名:「私のお友達も、来てくれているんです。おうちに帰りましょう……」
一色令一:革靴の硬い音。白い日傘は夜には不釣り合いに、浮かぶような色。
花戸葵:どたどたとその場に駆け付ける。息が上がっている。
葦原周:コツコツと、アスファルトを靴底が叩く。闇夜に紛れるような、黒の装い。
三縞純日:手を、差し伸べる───一対、二対、、三対。
三縞純日:女の腕、男の腕、獣の腕。
三縞純日:「おうち」
三縞純日:「おうちは、いや」
三縞純日:最後に、びたん、びたんと
三縞純日:彼女の腰のあたりから何かが生えて来る。尾のように。
三縞純日:木の根や蔓。そして動物の繊維。
三縞純日:「わたしは」
三縞純日:「ずっと三縞純日になりたかった」
三縞純日:「だから、いさなをちょうだい」
碇海伊佐名:ぐしゃりと表情が歪む。
三縞純日:「あなたの綺麗なかみ、きっと」
三縞純日:「純日は持っているものだから」
碇海伊佐名:「……ええ、貴女は」
碇海伊佐名:「最初から、持っていたんです。貴女だけの、奇麗な髪も」
碇海伊佐名:「私の顔を覗き込んで、笑ってくれる瞳も。沢山の奇麗なものを持っていたんです!」
三縞純日:「これは、ちがう」
三縞純日:「だれでもないの」
三縞純日:「でも今度こそは」
三縞純日:「今度こそは純日になる」
碇海伊佐名:「私だって、誰でもなかった……もう、届かないとしても」
碇海伊佐名:「私は、そのままの貴女の心が一番だと伝えるために」
碇海伊佐名:「あの一日を夢にしないために!」
碇海伊佐名:「――”鯨羅”、抜錨!」
”足疋鯨羅貞宗”:くおおん くおおん くおおおうううん
”足疋鯨羅貞宗”:慟哭のような音と共に、ボストンバッグを突き破って
”足疋鯨羅貞宗”:鋼鉄の勇魚いさなが、立ち上がる。
碇海伊佐名:「全力で、いまの貴女を否定します」
碇海伊佐名:ほどけた爪は糸となり、三つ編みは伸び、”鯨羅”の腹や間接に繋がっていく。
葦原周:変わり果てた彼女を見て、途切れていた微笑みが再び浮かぶ。
葦原周:「ああ、それならボクは全力で支えよう」
葦原周:「他者を求める思いは尊いものだけど、それは自分を否定する為のものじゃない」
葦原周:「理想の自分を演じたとしても、今の自分を否定するのは悲しいじゃないか」
一色令一:白い手袋を外す。左手の傷跡。凝固した血液がどろりと溶け、赤い鞭状の血液がずるずると零れる。
一色令一:「支えることは性分ではありませんが。助力いたします」
ユア:「実に美しい戦いだね、”パパ”」
ユア:「僕たちは後ろで見ていようか、”パパ”?」
ユア:赤い人型がくるくると笑う。
花戸葵:「いや……手伝うさ。僕だって頭数に入っているんだ」
一色令一:「そうですよ」
一色令一:「キリキリと働いてくださいね」
花戸葵:「わかってるってば」
三縞純日:「ああ」
三縞純日:色とりどりのものたち。
三縞純日:「夢みたいね」
三縞純日:今、こそが。
三縞純日:強烈なレネゲイドを放つ。君たちの衝動を喚起する。

GM:衝動判定。難易度は9です。
葦原周:思い出の一品、ブランケットを適用
葦原周:2dx+5>=9
DoubleCross : (2DX10+5>=9) → 9[9,9]+5 → 14 → 成功

碇海伊佐名:2dx>=9
DoubleCross : (2DX10>=9) → 10[3,10]+7[7] → 17 → 成功

花戸葵:鼓動する心臓(思い出の一品)に手を当てる!
一色令一:2DX+0+0@10 意思
DoubleCross : (2DX10) → 8[6,8] → 8

一色令一:失敗してる
GM:令一…
碇海伊佐名:意志が強すぎる
一色令一:ここで10だせ
花戸葵:6dx+2>=9
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 10[2,2,3,6,8,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

葦原周:葦原周の侵蝕率を2D10(→ 12)増加 (76 → 88)
GM:みんな2桁だしているというのに
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (77 → 79)
一色令一:一色令一の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (79 → 81)
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を2d10(→ 16)増加 (91 → 107)
碇海伊佐名:81+1d10
DoubleCross : (81+1D10) → 81+6[6] → 87

碇海伊佐名:87+1d10
DoubleCross : (87+1D10) → 87+4[4] → 91

GM:クライマックス戦闘を開始します。

       はね(15)純日(5)うで(3)お(7)
                |10m
ユアA(15)ユアB(15)花戸(11)葦原(8)碇海(8)一色(5)

GM:三縞純日以外のエネミーは三縞純日に付随して移動します。
GM:これは攻撃力と装甲を持たない仮想ヴィークルに搭乗した三縞純日と同乗状態になっている、という処理です。
GM:フレーバーとしては三縞純日から身体の部位が生えている、と考えてください。
一色令一:はーい!
花戸葵:了解です
葦原周:理解しました
碇海伊佐名:全てを理解せしもの
GM:では、ラウンド1!
GM:セットアップ!
葦原周:ブルーゲイル 行動値+5 侵蝕+5 行動値13になります
一色令一:なにもない
葦原周:葦原周の侵蝕率を5増加 (88 → 93)
花戸葵:なにもないダンス
三縞純日:Eロイス:屍鬼の呪い
碇海伊佐名:なしの舞
三縞純日:自分の吸血衝動を伝播させる。対象はPC側全員。
一色令一:な、なんと
三縞純日:<意志>による対決。対象敗北時、対象は重圧を受ける。
三縞純日:このEロイスは以降毎ラウンドセットアップに効果を発揮する。
碇海伊佐名:ヒエ~~~ 重圧は重いな……!
花戸葵:なにーっ
葦原周:重圧は やばい
花戸葵:こいっ
一色令一:私はオートないのでまし
三縞純日:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 10[2,4,8,10,10]+10[9,10]+6[6] → 26

三縞純日:回すじゃん…?
花戸葵:www
碇海伊佐名:オイオイオイオイ
葦原周:ええ……
一色令一:つよ
花戸葵:6dx+2>=26 やんぜ!
DoubleCross : (6DX10+2>=26) → 10[1,4,7,8,8,10]+1[1]+2 → 13 → 失敗

葦原周:3dx+5>=26
DoubleCross : (3DX10+5>=26) → 10[5,7,10]+4[4]+5 → 19 → 失敗

花戸葵:ダメぜ 重圧
一色令一:2DX+0+0@10 意思
DoubleCross : (2DX10) → 5[5,5] → 5

一色令一:もともと吸血だしな
一色令一:重圧うけるよー
碇海伊佐名:2dx>=26
DoubleCross : (2DX10>=26) → 10[3,10]+3[3] → 13 → 失敗

碇海伊佐名:無理に決まってるだろ!重圧受けます。
碇海伊佐名:あ、すみません。その前に
碇海伊佐名:霊碇劇:
『釣女船底曳』

碇海伊佐名:≪妖精の手≫。葦原さんの意志判定に。
葦原周:ありがたや……
碇海伊佐名:最後の4の出目を10に変更。25kara
碇海伊佐名:再回転どうぞ。
葦原周:1dx+25>=26
DoubleCross : (1DX10+25>=26) → 8[8]+25 → 33 → 成功

碇海伊佐名:ナイス!
葦原周:重圧回避!
碇海伊佐名:妖精 残2/3
碇海伊佐名:a,
碇海伊佐名:1/3
GM:あ、これはセットアップとは関係ない奴なんですが
うで:Eロイス:孤独の叫び+Eロイス:傲慢な理想
うで:うで/みぎうで/ひだりうで でロイス取得。
うで:対象はPC全員。
うで:埋まってたらとらなくていいよ
葦原周:あ、一枠空いてる!
碇海伊佐名:ちょうど一杯!
一色令一:いっぱいだから心でとる
葦原周:いや、空いてなかった
花戸葵:一杯でした
葦原周:勘違い
うで:ちっ…
うで:Eロイス:怯えのまなざし ロイスを取得してるものに暴走がイニシアチブに発動する予定でしたが
うで:不発になることをお伝えいたします
葦原周:危なっ
碇海伊佐名:こわすぎ
花戸葵:Eロイスがじゃあくだよ~~
:《灰色の庭》行動値-9
碇海伊佐名:オエ~~~~ッ
花戸葵:あっこら~~!
一色令一:えっ
:これを…ユアAにかけよう
:行動値6へ。
一色令一:ユアちー
ユアA:ごろごろ
葦原周:ああっ、猫になってしまった
GM:セットアップは以上。

GM:では、イニシアチブ。
GM:ユアBの手番です。
ユアB:任せて~
碇海伊佐名:ガンバ!
花戸葵:マイナーで三縞さんのエンゲージへ。
ユアB:接敵したところで、メジャー『遐き空線条に鳴る』
ユアB:《コンセントレイト》+《災厄の炎》+《闇夜の呪い》! 範囲攻撃だ~
ユアB:振ります!
ユアB:13dx7
DoubleCross : (13DX7) → 10[1,1,1,1,2,3,3,4,4,5,7,7,8]+10[8,9,10]+10[1,5,8]+4[4] → 34

ユアB:いいかんじ!
:おはガード。
三縞純日:それ以外はドッジ!
三縞純日:8dx
DoubleCross : (8DX10) → 9[1,1,2,2,4,7,8,9] → 9

はね:6dx
DoubleCross : (6DX10) → 9[2,5,5,6,8,9] → 9

うで:10dx
DoubleCross : (10DX10) → 9[2,2,2,5,5,8,8,8,9,9] → 9

GM:仲良しか
花戸葵:僕たちみたいだね
碇海伊佐名:可愛い~♡
GM:ほのぼの
ユア:もうパパったら♡
GM:ダメージをどうぞ…
ユアB:4d10+32 おらっ燃えろ
DoubleCross : (4D10+32) → 26[2,9,5,10]+32 → 58

碇海伊佐名:やれ~~~ッ!!!
:あ、ガード時宣言だった
:《歪みの領域》15点返す
:いや、
ユアB:諸々有効! また《闇夜の呪い》の効果により、ユアBはHP0に。
:やっぱなし!
:ユアは自爆だ
ユアB:反撃は無効になっちゃう!
GM:ちょっとまってね…HP管理が大変
GM:OK!全員まだ落ちない。
花戸葵:あらら……!
GM:演出どうぞ!
GM:あ、侵蝕もどうぞ
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を8(→ 8)増加 (107 → 115)
花戸葵:ウス

ユア:「さて、僕たちも戦わなければならない」人型の一人が言う。
ユア:「そうかな。此処で待っていればよいと、思うけど」もう一人の人型が言う。
ユア:「いいや。『あれはとおい彼方で夕陽にけぶっていた』……」
ユア:詩を口ずさむ。ぶすぶすと血が焦げる。
花戸葵:「ユア」心配そうに声をかける。
ユア:それにはにこりと微笑んで。
ユア:ぱん、という音とともに、三縞純日の首元に取りついている。
三縞純日:「…きれいな あか」
三縞純日:「まるで『わたし』の血のいろ」
ユア:「いいや、僕と”パパ”だけのいろだ」
ユア:「……『フィトルの音のように太くて繊弱だった』!」
ユア:ごう、と熱が巻き起こる。
ユア:血の赤色。赤血球。その大きなはたらきのひとつは。
ユア:体の熱の中心へと、酸素をおくることにある。
ユア:炎は勢いを増し、火柱が上がり、周囲を焼き払う。
ユア:そして、赤い人型は蒸発して消えた。
碇海伊佐名:「……っ、ユアさん!」
花戸葵:「……」目を伏せる。
ユア:「”パパ”。泣かないで」
花戸葵:「うん、大丈夫だ……」息を吐く。顔を上げる。
花戸葵:「僕には、”ユア”がいる」
一色令一:火の粉を日傘で受け止め、払う。「…」
葦原周:(いつも思う)
葦原周:(消えた彼女と、今いる彼女。どちらも、本物の娘なんだろう。……すくなくとも、花戸先生にとっては)

GM:はねの手番。
はね:Eロイス:黒き歓び…ダメージ受けるごとに達成値+2
はね:これを持っています。
一色令一:うげ
碇海伊佐名:あ~っコイツ!
はね:マイナーはなし 移動できないので
はね:《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》+《風鳴りの爪》+《吠え猛る爪》+《かまいたち》+《獅子奮迅》
はね:これで、PCたちのエンゲージを範囲攻撃します。
花戸葵:助けてーっ!
一色令一:暴走している
はね:10dx7+2+2
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[3,3,5,6,6,7,7,8,9,9]+10[1,5,7,10,10]+10[2,6,8]+3[3]+4 → 37

花戸葵:ダイス全部1出ろ!
はね:対応せよ!
碇海伊佐名:ふ、普通に回ってる
花戸葵:ドッジ
碇海伊佐名:ドッジします!
花戸葵:3dx>=37
DoubleCross : (3DX10>=37) → 5[2,2,5] → 5 → 失敗

ユアA:ドッジ
葦原周:一応ドッジを試みる
ユアA:10dx>=37
DoubleCross : (10DX10>=37) → 10[2,4,5,6,7,8,9,9,9,10]+6[6] → 16 → 失敗

碇海伊佐名:2dx+1>=37
DoubleCross : (2DX10+1>=37) → 5[3,5]+1 → 6 → 失敗

一色令一:りあふー
碇海伊佐名:無理!
葦原周:5dx>=37
DoubleCross : (5DX10>=37) → 9[1,1,5,5,9] → 9 → 失敗

葦原周:【ビュリダンのロバ】《崩れずの群れ》 カバーリング 侵蝕+2
葦原周:花戸先生をカバーします
葦原周:葦原周の侵蝕率を2増加 (93 → 95)
花戸葵:ありがとうございます!
碇海伊佐名:霊碇劇:『二人禿差金』≪領域の盾≫。自分を操ってユアちゃんをカバーするぜ!
ユアA:ありがとう友達さん!
はね:4d10+2 装甲無視
DoubleCross : (4D10+2) → 24[6,10,4,4]+2 → 26

碇海伊佐名:あ、その前に故郷のロイスを切って重圧を解除しておきます!
碇海伊佐名:91→95
GM:そうだったそうだった
一色令一:一色令一のHPを26減少 (31 → 5)
葦原周:ガード値6、範囲で2倍なので40点。残りHP7点
碇海伊佐名:え~と装甲3なので23点で
碇海伊佐名:落ちる!リザします。
GM:装甲無視よ!
碇海伊佐名:いや装甲無視だ。どっちみち無理!
碇海伊佐名:1d10
DoubleCross : (1D10) → 6

碇海伊佐名:侵蝕101へ

はね:翼が風を巻き起こす。
はね:つめたく、そして鋭い風。
はね:なんのために取り込んだのか、つなぎ合わせたのかわからない
はね:あるいは彼女のおもう完全には翼があったのか
はね:…風が、切り刻む。
はね:それは、紙で指を切ったような
はね:致命的ではないが痛みを伴う傷だった。
一色令一:ずるりと血鞭を這わせ。日傘を閉じる。鉄の骨で風を受ける。
碇海伊佐名:(……先ほどの、ゆあさんの攻撃は)酸素を送り込み、爆縮効果を狙ったものだろうか?
碇海伊佐名:だとすれば彼女の体には、紙風船のように酸素が充填されているはずだ。体構造上脆いことは間違いなく――
碇海伊佐名:(花戸さんっ)
花戸葵:「うわっ」咄嗟に腕で体を庇う。
葦原周:「……一人、かな」
葦原周:その呟きと同時、空中に脳が浮かぶ。
葦原周:そこから血管が伸び、骨が、肉が、皮膚が生成される。
葦原周:電気信号による脳回路の再現は行わない。
葦原周:花戸を守るように、葦原周と寸分違わぬ体が風を受ける。
葦原周:人格や記憶が生成されていない、空っぽの体はそのまま崩れ落ちる。
碇海伊佐名:それと同時に、”鯨羅”が伊佐名を糸で操り、ユアの方へと投げた。
碇海伊佐名:伊佐名の軽い身体が人形のように風に舞い、辛うじて彼女を致命傷から守る。
ユア:「ひゅう。軽業も得意なの? 友達さん」
碇海伊佐名:「……二人禿という芸事です。二人の少女の人形を突き合わせて躍るんですよ」血を流しながら、にこりと笑う。
ユア:「あなたは人形? 上手だね」感謝しているのかいないのか、くすくすと笑う。
碇海伊佐名:(……葦原さんの能力は……あれは、自分?)
碇海伊佐名:(だったら)
碇海伊佐名:(死んだ彼女は、どうなるというの?)
葦原周:「花戸先生、怪我はないかな?」
花戸葵:「おかげ様で……その、あれは」膝をついている。立ち上がる。
花戸葵:「大丈夫なのかな」
一色令一:「……分かりません」
一色令一:「我々にも知らされていない」
葦原周:「問題ないよ。心は再現していないし」
葦原周:「ボクは、死なない」
花戸葵:「満たされる心が無いか……」
花戸葵:「いや、ありがとう。うん、君も死なないよ」
花戸葵:前を向く。

GM:葦原さんの手番。
葦原周:マイナーはなし
葦原周:【チェリー・ピッキング】《解放の雷》 対象:視界の次のメジャーアクションのC値-1(下限6)。攻撃力+4。侵蝕+4
葦原周:対象は一色さん
葦原周:葦原周の侵蝕率を4増加 (95 → 99)
一色令一:わーい
GM:演出どうぞ!

葦原周:倒れ伏す体には目もくれず、視線と指先を一色へ向ける。
一色令一:視線だけをそちらへ。
葦原周:指先に僅かに電気が散った。それと同時、視界が明るく開けるような感覚。
葦原周:脳の回路を整理して、感覚情報の精度を高めた。
一色令一:触れずして手を差し込まれているような感覚。快か不快かで言うならば不快。
一色令一:しかし。
葦原周:「さあ、キミの心のままに」
一色令一:「難しいことを仰る」
葦原周:「ふふ、衝動のままに、よりはいいだろう?」
一色令一:神経がむりやり迸るような感覚。ぼとりと鼻から血が漏れる。右手袋で拭う。そのまま脱いで、棄てる。
一色令一:「ええ」
葦原周:「――傍でなくてもいい。支えてあげてくれ」

GM:花戸さんの手番。
花戸葵:待機します。
GM:了解!
GM:では碇海さん。
碇海伊佐名:オス!
碇海伊佐名:では、マイナーで『伍肆吋爆号銛・那須子』(ボルトアクションライフル)起動。達成値を+5。
碇海伊佐名:メジャーで▼霊碇劇:『寿式三番艘』/C:エグ+オールレンジ+死神の精度+伝承者
碇海伊佐名:対象は尾!
GM:来な!
碇海伊佐名:11dx6+5+5
DoubleCross : (11DX6+10) → 10[1,2,3,3,5,5,5,7,7,9,9]+10[2,4,5,7]+2[2]+10 → 32

碇海伊佐名:う うわっ
碇海伊佐名:腐った……が、とりあえず妖精は温存します。
:《歪みの領域》ガード!
:15点返します。
碇海伊佐名:残り5点!
碇海伊佐名:そして伝承者のバックファイアで5点失って、こちらも戦闘不能。鯨羅のロイス切って復活します。
GM:ダメージをどうぞ!
碇海伊佐名:5d10+28
DoubleCross : (5D10+28) → 23[7,3,2,6,5]+28 → 51

碇海伊佐名:諸々有効!
:死にます。
碇海伊佐名:ヤッター!
GM:演出をどうぞ!

碇海伊佐名:一色さんと、葦原さんを見る。
碇海伊佐名:(……大きい一撃を放とうとしている。彼の能力は、血液の生成と操作?ならば広域への作用も得手であるはず)
碇海伊佐名:(少なくとも、そういう立ち回り方をしていた)
碇海伊佐名:集中。それは、伊佐名のような超人おーばーどにとって最も重要な戦型の一つなのだという。
碇海伊佐名:鍼の穴を通すよりも細く。石を穿つよりも深く。ただ敵の回避や防御を上回る、集中こそが。
碇海伊佐名:『それ豊秋津州とよあきつせの大日本 国とこたちの尊よ』
碇海伊佐名:べん。べべん。頭の中で、三味線の音が鳴り響く。音が消えていく。
碇海伊佐名:ただ、伝承の日々が。自身に刻まれた歌詞が、記憶の糸を辿って、
碇海伊佐名:技を在り得ざる精度で励起させる。
碇海伊佐名:『世は常闇とこやみとなりけらし その時に 四方津神よもつかみ 八百万の御神』
碇海伊佐名:べん。べべん。べん。べべん。
”足疋鯨羅貞宗”:腕が/
”足疋鯨羅貞宗”:早く/
”足疋鯨羅貞宗”:動いた。足が少しだけ早く前に出た。武器を出すのが少しだけ早かった。
”足疋鯨羅貞宗”:全身の人工筋肉の収縮が、最適な射撃姿勢を作り出していた。
”足疋鯨羅貞宗”:ただそれだけの、幾億もの『集中』の集積。
碇海伊佐名:『とうとうたらりたらりら たらりあがり らゝりとうちりやたらり たらりら たらりあがり らゝりとう』
碇海伊佐名:音すらもない。静粛性に優れた長銛――『那須子』が、一撃で彼女の『尾』を貫いていた。それだけだった。
:動きを止める。止めている。
:その刹那前に、びちりと───
:針のような繊維を飛ばして返した。
碇海伊佐名:『ぐぶっ』
碇海伊佐名:ぶちん。糸が切れたように、頽れる。
碇海伊佐名:「がぼっ……お、ぅふっ、げえっ」
葦原周:「伊佐名くん……!」
三縞純日:「いさな」
三縞純日:「あまりくるしませたくはないの」
三縞純日:「あなたは、やさしいから」
碇海伊佐名:……血涙。酸欠。極限の集中の代償。回避行動すらも、その脳髄から消し去っていた。
碇海伊佐名:「そっくりそのまま」
碇海伊佐名:「……あなたに、お返しします」
碇海伊佐名:「私は、ぜったいに、退きません」
葦原周:守るのが間に合わなかった。反応が追い付かない速度の攻撃と反撃。
葦原周:だが、問題なかった。彼女は、一人で立つことができる。
碇海伊佐名:酸欠によるチアノーゼで、白い肌を青紫にまで染めながら、それでも立ち上がる。
碇海伊佐名:演目はまだ終わっていない。

GM:イニシアチブ。
三縞純日:Eロイス:さらなる絶望+永劫の奴隷
三縞純日:同エンゲージに『お』を召喚。先ほど倒されたものと同データを持ちます。
三縞純日:このエネミーはこのラウンド間、HPが0になってもクリンナップまで死亡しません。
碇海伊佐名:オエ~~~~ッ!!!
一色令一:なんてこと!
花戸葵:人の心はないのか!
葦原周:リサイクルしないで
GM:というわけで、再登場した『お』の手番です。
:マイナーなし。メジャー《カンビュセスの籤》を三縞純日に。
三縞純日:3d10+4
DoubleCross : (3D10+4) → 13[4,2,7]+4 → 17

三縞純日:17回復。

三縞純日:「…んしょ」
三縞純日:動かなくなった尾が、切り離される。と同時。
三縞純日:その切断面から新たな尾がにゅるりと生えてくる。
碇海伊佐名:「な」
三縞純日:軟質で硬質なその尻尾はぐるりと純日にまとわりつくと、再び地に戻る。
一色令一:「……彼女の体内には…」
一色令一:「人ひとりの形に収まり切らぬほどの糧を貯め込んでいるのかもしれません」
碇海伊佐名:「……貴女は」
碇海伊佐名:(いつから、そうだったのですか?)

GM:ユアAの手番へ!
ユアA:任せてね
ユアA:何度生えても焼き払ってやる……マイナーで三縞さんにエンゲージ。

ユアA(6)はね(15)純日(5)うで(3)お(7)
            |10m
花戸(11)葦原(13)碇海(8)一色(5)

ユアA:メジャー『遐き空線条に鳴る』。《コンセントレイト》+《災厄の炎》+《闇夜の呪い》で、ドン!
花戸葵:13dx7
DoubleCross : (13DX7) → 10[1,1,1,1,2,4,5,5,7,7,7,9,10]+10[2,6,7,8,10]+10[6,6,7]+10[10]+6[6] → 46

GM:高い
花戸葵:また間違えちゃった
ユアA:可能ならこのままいくぜ
GM:このままで!
GM:対応します
ユアA:フハハ~
:《崩れずの群れ》で純日をカバー。
ユアA:あっこの! 知性
うで:はねを行動放棄カバー
碇海伊佐名:ムギ~ッ
GM:で、おとうではドッジに挑戦します
うで:10dx
DoubleCross : (10DX10) → 10[1,2,3,4,6,7,7,7,8,10]+8[8] → 18

:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 9[5,5,6,9] → 9

GM:他の2体は省略!
ユアA:5d10+32 ダメージ!
DoubleCross : (5D10+32) → 25[5,4,9,3,4]+32 → 57

ユアA:諸々有効です
:HPは0に。クリンナップまで死なないよ。
ユアA:ズル!
一色令一:こわいよー
うで:見事に吹き飛びます。復活もなし。
ユアA:HP0になります。
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を8(→ 8)増加 (115 → 123)

ユアA:「”パパ”。彼の令嬢はまるで不死身だよ」
ユア:「焼いて潰そう」ふわりと、宙に浮く。
花戸葵:その手を掴む。引き留めるように。
ユア:「”パパ”」
ユア:笑顔と困り顔の中間のような形をつくる。ぬるりと形は溶け、手から滑り落ちている。
ユア:「『愛するものが』『死んだ時には』」
ユア:そのまま地面に激突し、ばしゃりと広がる。
ユア:血痕が三縞純日の身体の一部を赤く染め、取り囲む。
ユア:酸素が送り込まれる。熱が始まる。
ユア:「『自殺しなきゃあ』『なりません』」
ユア:ごう。
花戸葵:三縞純日の腕部を包んだ炎を、じっと見ている。
花戸葵:唇を強く噛む。
三縞純日:腕と尾で、体と羽を守る。取り巻くようにして。
花戸葵:後には、乾いた風と、炭と、血の焦げる匂い。
碇海伊佐名:「はなと、さん……ゆあさん、そんな」
碇海伊佐名:「あなたたち家族は」
碇海伊佐名:「毎回、こんな別れを――」
花戸葵:「彼女の選んだことだ」
葦原周:「……」
花戸葵:「僕は……」
花戸葵:「僕も、こうあるべきだと思う」
花戸葵:全身が叫びたがっているようなのに、
花戸葵:鼓動は、ぞっとするほど静かだった。

GM:一色さんの手番。
一色令一:はあい!
一色令一:マイナーでコンボ『ヴィクトリアの指環』/《赫き剣》《破壊の血》《ハンティングスタイル》
一色令一:武器生成と移動を行います。HP4消費!
一色令一:一色令一のHPを4減少 (5 → 1)
一色令一:一色令一の侵蝕率を6増加 (81 → 87)
一色令一:そしてメジャーで白兵攻撃。
一色令一:コンボ『イレーネの首飾り』/《コンセントレイト:ブラムス》《渇きの主》《血の宴》【達人】
一色令一:また《解放の雷》を受けたためC値-1と攻撃力+4。
一色令一:一色令一のHPを4増加 (1 → 5)
一色令一:9dx@6+8
DoubleCross : (9DX6+8) → 10[1,2,3,4,5,6,8,8,9]+10[4,5,5,7]+1[1]+8 → 29

一色令一:え~っ
一色令一:もっと行きたかった
碇海伊佐名:まだだ!
碇海伊佐名:▼霊碇劇:『釣女船底曳』
碇海伊佐名:≪妖精の手≫。
一色令一:碇海さん…!
碇海伊佐名:最後の1を10に。37から再回転どうぞ。
一色令一:37+1d10
DoubleCross : (37+1D10) → 37+8[8] → 45

一色令一:ヌン
GM:Ctitoka
GM:C値とかいろいろ!!!!
花戸葵:38からでない?
GM:あと38からかな?
碇海伊佐名:さっきの上げ忘れてたぶんと合わせて113に
一色令一:あ、C値低下はここにも適用だっけ
花戸葵:1D10になっちゃってるよ~
GM:で、1dx6でやるのだ
一色令一:あ
碇海伊佐名:あっそうですね!38からだごめん!
花戸葵:そうですよ~!
碇海伊佐名:そうそう
一色令一:もうボロボロじゃねーか!
花戸葵:がんばって~!
一色令一:38+1dx@6
一色令一:38+1dx6
葦原周:固定値は後にしないと駄目っぽい
GM:計算式を手前に
碇海伊佐名:逆にしないと出ないかも!
一色令一:1dx6+38
DoubleCross : (1DX6+38) → 10[8]+10[10]+5[5]+38 → 63

一色令一:はー
一色令一:はー
一色令一:お、やるじゃん
碇海伊佐名:ウワッ
葦原周:回った! 偉い!
GM:えらいえらい
:《崩れずの群れ》で純日をカバーし、《暗黒螺旋》ガード。
花戸葵:すごい!
一色令一:クソみてーなシーンインがここで
碇海伊佐名:大成功!
はね:ドッジ。
はね:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 10[2,2,4,9,9,10]+7[7]+2 → 19

GM:ダメージどうぞ!
GM:あ、25点令一さんに入ります
GM:(暗黒螺旋)
一色令一:一色令一の侵蝕率を11増加 (87 → 98)
一色令一:このうえでダメージを受けて、リザレクトかな
GM:ですね。
一色令一:コンボ『ベアトリスの口紅』/《リザレクト》《ハイリザレクト》
一色令一:一色令一のHPを1d10(→ 8)に変更 (5 → 8)
一色令一:このうえでハイリザレクトで+4
一色令一:一色令一のHPを4増加 (8 → 12)
一色令一:一色令一の侵蝕率を8増加 (98 → 106)
GM:そしてダメージを…ください!
一色令一:7D10+19+4+4
DoubleCross : (7D10+19+4+4) → 49[4,4,9,5,7,10,10]+19+4+4 → 76

GM:うわっ高い
碇海伊佐名:ドラッシャー!
一色令一:おしおし
はね:これは…なんかはねは死にますね
:既に死んでいる

一色令一:炭と血の焦げる匂いが、己の血の臭いと混じる。
一色令一:日傘を柄にし、血の鞭をずるりと曳く。
一色令一:《ユア》の血痕がそれに触れ、その軌跡に赤い水晶のようなものが残る。
一色令一:(だれもかれもが病んでいる)
一色令一:もっともオーヴァードというのはそういうものだ。
一色令一:一色とて三つの症例に該当する、レネゲイド・ウィルスの患者に過ぎない。
一色令一:ノイマンによる空間把握と操作能力。キュマイラによる身体機能の向上。
一色令一:この二点においては一色は熟練こそすれど、並以下の機能のオーヴァードだ。
一色令一:特異な点があるとするならば。
一色令一:鞭をしならせ、少女の。あるいは怪物の体を打つ。硬質化させた血液が触れ、斬り、
一色令一:鋭利に異形の体表を刻む、傷口は浅い、しかし。
一色令一:「……あなたはもう、何も啜る必要はない。三縞純日」
一色令一異形マンティコアの血と異形ヴァンパイヤの血が触れ合う。
一色令一:血と血は溶け合い、たがいを包摂しあう。
一色令一:それは体内で凝血し、赤い結晶となり、周囲の血液を巻き込んでさらに結晶化する。
三縞純日:「ああ……ああ!」
三縞純日:「これはあなたの血?あなたの……わたしの!」
一色令一:接触した血液を啜り、硬質に凝固させる。そういうブラム=ストーカーの症状を患っている。
一色令一:「私のだ」
一色令一:「私があなたを啜る」
一色令一:「これ以上あなたが変わり果てる必要はない」
三縞純日:きぱ、と
三縞純日:割れるような笑顔を見せる。
三縞純日:「変わり果ててなんていない───だって、わたしはまだわたしでないのだもの!」
三縞純日:啜られて、羽根が枯れ落ちていく。
一色令一:眉を顰める。これが我々の衝動の果てかと。
一色令一:混ざった血は少女のからだを突き破り生える、巨大な赤い結晶の刃となる。
三縞純日:「こぷ」
三縞純日:「ああ」
三縞純日:「あかいはね」
碇海伊佐名:更に、そこから糸が伸びる。血を含んだそれは、糸鋸のように硬質化し、羽を解体した。
碇海伊佐名:「……そんなものが、無くても」
碇海伊佐名:「貴方の瞳はいつだって星を映していたのに」
碇海伊佐名:「変わろうと思えば、どこまでも……自分の中で、変わって行けたのに」
碇海伊佐名:ただ、後悔だけを手繰るように呟く。
三縞純日:「わたしはわたしにならなきゃいけない」
三縞純日:「わたしにならなきゃいけないの」
三縞純日:「わたしの『たましい』が!そう叫んでいる!」

GM:三縞純日の手番。
三縞純日:《インフィニティウェポン》+《氷の回廊》
GM:飛行状態で移動し、PC3人のエンゲージへ。

         一色(5)
          |10m
純日(5)お(7)花戸(11)葦原(13)碇海(8)

碇海伊佐名:ウワ!来た
三縞純日:メジャー。《コンセントレイト:モルフェウス》+《咎人の剣》+《血に飢えた刃》+《ギガノトランス》
葦原周:【トムソンのランプ】《守護者の巨壁》 攻撃判定の対象を自身一人にする。 侵蝕+6
三縞純日:PC全員にこうげ…
三縞純日:はい、葦原さんを攻撃します…
葦原周:葦原周の侵蝕率を6増加 (99 → 105)
花戸葵:やったー!
葦原周:これでもうリザレクトはできない……来い!
三縞純日:ダメージをあたえればHP20回復する攻撃です。いくぞー
碇海伊佐名:ギャ~~ッ
三縞純日:7dx7+5
DoubleCross : (7DX7+5) → 10[1,2,4,7,8,9,10]+10[4,4,5,8]+10[10]+2[2]+5 → 37

葦原周:ガードの目はないのでドッジ
葦原周:6dx>=37
DoubleCross : (6DX10>=37) → 10[3,4,5,7,8,10]+6[6] → 16 → 失敗

葦原周:無理!
三縞純日:4d10+39 諸々有効!
DoubleCross : (4D10+39) → 32[8,9,6,9]+39 → 71

葦原周:装甲で軽減しても余裕で死ぬ!
三縞純日:HP20回復!
葦原周:【パーフィットの分離脳】《無限の血肉》重圧を受けても使用可能。戦闘不能時、HP2D10で復活。 侵蝕+4。
葦原周:2d10
DoubleCross : (2D10) → 19[10,9] → 19

葦原周:葦原周の侵蝕率を4増加 (105 → 109)

三縞純日:「わたしのからだを」
三縞純日:「かえして」
三縞純日:その、髪が。異形でない腕が。そして、腹から
三縞純日:無数の刃が生える。歯のように。
三縞純日:まるで巨大な顎門。君たち全てを、飲み込まんと───
葦原周:(一人じゃ足りない)
葦原周:(大量に出せば、恐らくリザレクトはできなくなる)
葦原周:それは、わたしにとっては、本当の死に繋がる。
葦原周:「……ふふ」
葦原周:空中に脳が浮かぶ。
葦原周:脳が、脳が、脳が脳が脳が脳が脳が。
葦原周:脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳脳。
葦原周:無数の脳から、血管が、神経が、筋肉が、骨が、関節が、皮が、眼球が、髪が――無数の空洞の葦原周が生成される。
碇海伊佐名:「……やめて」
碇海伊佐名:それを見た瞬間、彼女が――純日さんと、同じところに行ってしまうような気がした。
碇海伊佐名:もう戻れない、遠い所。どれだけ私が変わっても、辿り着くことが出来ない。
葦原周:「心配することはない」
葦原周:「ボクは死なないよ」
一色令一:(葦原さんといい、花戸さんといい……)
一色令一:(これが病でなければ。異常でなければ。あまりにも…)
葦原周:「また会おうシーユー
葦原周ネクストの『ボク』と。
三縞純日:じゃこ ん
三縞純日:無数の空洞を刃が切り裂いて行く。
三縞純日:腕が、足が、首が飛ぶ。
碇海伊佐名:「……信じますから」
三縞純日:拾っては、自分に『繋ぎ合わせる』
葦原周:為す術なく切り裂かれる。その肉体自体に特異性はない。
葦原周:それでも、無数の数で、視界を覆い、味方へ攻撃が向かないように誘導することは可能だ。
葦原周:すなわち、その攻撃の行き着く先は。
碇海伊佐名:「そんな口ぶりも、いつもの貴女の演技で」
碇海伊佐名:「普通のおーばーどのように、またすぐに会えるって信じてますから」
葦原周:(ああ……)
葦原周:刃に、空洞ならざる心ある体が蹂躙される。
葦原周:伊佐名を見る。一色を、花戸を見る。
葦原周:(死にたくないな……)
葦原周
葦原周
葦原周
葦原周:目を覚ます。
葦原周:記憶の引き継ぎに問題はない。状況は理解した。
葦原周:少女を見る。同僚を見る。医者を見る。大丈夫、顔も名前も一致する。
葦原周:今まで話したことも覚えている。
葦原周:「ほら、言っただろう?」
葦原周:「『ボク』は死なないって」
碇海伊佐名:「…………………………………」
碇海伊佐名:「ええ」
碇海伊佐名:「また、会いましたね」
碇海伊佐名:葦原周/○また会いたい/執着→葦原周/○また会えたなら/執着に変更。

GM:クリンナップ。
GM:行動値変化は元の行動値に。
GM:おは死にます
一色令一:お!
花戸葵:お!
三縞純日:《フェニックスの翼》25点回復
葦原周:不死者の恩寵 HPを5d10+肉体(3)回復 侵蝕5
葦原周:19+5d10+3
DoubleCross : (19+5D10+3) → 19+34[3,4,9,10,8]+3 → 56

葦原周:全快、47に
GM:あっ!
葦原周:行動値は8に戻ります
GM:クリンナップ前に
GM:ちょっと戻って
碇海伊佐名:花戸さんがまだわよ!

GM:花戸さんの手番!
花戸葵:そういえばそうらしい(ぼんやり)
一色令一:ぼんやり
花戸葵:マイナーなし。メジャー『心臓は条網に絡む』《赤色の従者》。
花戸葵:同エンゲージに従者を行動済みで作成します。
花戸葵:カモン、ユア!
花戸葵:いじょ

花戸葵:(葦原さん……やはりどう見ても)
花戸葵:(あれは彼女自身だ……複製や、造形以上に)
花戸葵:(あるべき生命の形……)ぼんやりとだが、危機感を覚える。
花戸葵:彼女にこれ以上、カバーをさせるべきではない。
花戸葵:だが何ができる? 自分はほとんどただの町医者で、大した力もない。
花戸葵:(そうだ、僕では)
花戸葵:(僕をいつも、導いてくれたのは)
花戸葵:「『臘祭の夜の』 『巷に堕ちて』」
花戸葵:胸を抑える。鼓動がある。
花戸葵:「『心臓はも』 『条網に絡み』」
花戸葵:熱を感じる。胸の傷がうずく。
花戸葵:「『脂ぎる』 『胸乳も露は』」
花戸葵:ループタイを緩める、熱い液体が溢れ出し、くるくると笑っている。
ユア:「『よすがなき』『われは戯女』……”パパ”」
花戸葵:(そうだ、どうして忘れていたんだろう)
花戸葵:「ユア」涙を流し、笑っている。
ユア:「非道い状況。僕が必要?」
花戸葵:「うん、頼むよ、ユア──えらい子だ」
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を5(→ 5)増加 (123 → 128)

GM:ここでクリンナップ。
GM:先程の処理をここでやって…
葦原周:先程の通り! 侵蝕上げます
葦原周:葦原周の侵蝕率を5増加 (109 → 114)

GM:ラウンド2へ!
GM:セットアップ!
GM:屍鬼の呪い発動。
三縞純日:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 7[1,2,2,6,7] → 7

三縞純日:意志対決!
葦原周:これならなんとかなりそう
花戸葵:是ならいけるぜ! 思い出一品だあ!
碇海伊佐名:よし!やるぞ!
葦原周:思い出の一品とブランケット適用
葦原周:4dx+5>=7
DoubleCross : (4DX10+5>=7) → 9[1,3,4,9]+5 → 14 → 成功

花戸葵:10dx+2>=7
DoubleCross : (10DX10+2>=7) → 10[1,2,2,2,3,8,9,10,10,10]+4[2,4,4]+2 → 16 → 成功

碇海伊佐名:4dx>=7
DoubleCross : (4DX10>=7) → 9[5,7,8,9] → 9 → 成功

一色令一:4DX+0+0@10>=7
DoubleCross : (4DX10>=7) → 8[2,3,7,8] → 8 → 成功

碇海伊佐名:ヨシ!
一色令一:ほっ
GM:くっ…やりますね
GM:他のセットアップはなさそう!
葦原周:なし!
ユアC:12dx>=7
DoubleCross : (12DX10>=7) → 10[2,3,3,4,4,5,5,6,7,7,9,10]+8[8] → 18 → 成功

ユアC:kore
GM:ユアちゃんもえらいね
ユアC:えへへ
一色令一:ないよん
花戸葵:ないザマス
碇海伊佐名:なし子

GM:ユアCの手番。
ユアC:はーい。マイナーはなし。
花戸葵:『遐き空線条に鳴る』。
ユアC:後さっきまでダイス一つ多かった気がします……ごめんね
GM:いいってことよ
ユアC:12dx7
DoubleCross : (12DX7) → 10[1,2,3,3,5,5,6,6,8,8,9,9]+6[2,4,5,6] → 16

ユアC:ありがとう……遠慮しちゃった
GM:二度見しちゃった
碇海伊佐名:妖精するかい!
花戸葵:避けられても嫌だし……余裕あれば!
碇海伊佐名:もちろん!ではイクゾッ
ユアC:ありがと~♡
ユアC:1dx7+20
DoubleCross : (1DX7+20) → 10[7]+10[8]+2[2]+20 → 42

碇海伊佐名:▼霊碇劇:『釣女船底曳』≪妖精の手≫
ユアC:いいかんじ!
三縞純日:インフィニティウェポンあるしガードするわよ
碇海伊佐名:見事だ…もうお前に教えることは何もない
ユアC:イサナ師匠……! アタシ燃やします!
碇海伊佐名:113→117
ユアC:5d10+32
DoubleCross : (5D10+32) → 30[9,4,6,3,8]+32 → 62

ユアC:良い火力でたね! 私はHP0に
三縞純日:結構くらうがまだ元気!
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を8(→ 8)増加 (128 → 136)

ユア:「”パパ”、僕が先に行く、それでいい?」
ユア:「それと、挨拶もしてくるよ」
花戸葵:「もちろん。ユアのやりたいように」
ユア:「ありがと。大好きだよ、”パパ”」
ユア:ふわりと飛び立つ。
ユア:「友達さんたち、そしてたった一人のお嬢さん」
ユア:「今日は”パパ”と共にいてくれて、ありがとうね」
碇海伊佐名:「っ……だめ、駄目です!もうっ、死なせません!」
一色令一:「……今日だけではありませんよ」
一色令一:「同僚ですので」
ユア:「良い人たち。安心したよ」
碇海伊佐名:「どうして、そんな……命ばかり……」
ユア:「僕も死にはしない。燃えて、崩れて、産まれる。代謝に過ぎない」
ユア:「ずっと保たれているものなんてない。僕らは死に続けてる」
ユア:「だから、泣き顔でまた会おう」
葦原周:(そう言うのなら、ボクは受け入れるしかない)
葦原周:「ああ……また」
ユア:中空から、三縞純日の上に、転落するように飛ぶ。
ユア:「『せつなきに』 『泣きも得せずて』」
ユア:熱が始まり、彗星のように堕ちる、一つの炎となる。
ユア:「『この日頃 闇を孕めり』」
花戸葵:「ユア」
ユア:「『遐き空 線条に鳴る』……」
花戸葵:「愛してる。君を」
ユア:爆発。光。高熱。
花戸葵:何かが溶ける臭い。
花戸葵:むせかえるような感覚があるのに
花戸葵:胸の中にはむなしさだけ。
三縞純日:光が晴れて。その顔の半分は、赤く染まっている。
三縞純日:焼け爛れて落ちた部分に、新たな『血』を取り込んだ。

GM:花戸さんの手番です。
花戸葵:燃やすぞおらーー!
花戸葵:マイナーはなし。メジャーで《コンセントレイト》+《災厄の炎》!!
花戸葵:対象はもちろん三縞純日!
三縞純日:来やれ!
碇海伊佐名:いけ~!
花戸葵:11dx7+1
DoubleCross : (11DX7+1) → 10[3,5,5,6,6,7,7,7,8,8,10]+10[1,4,7,7,9,10]+10[1,4,8,10]+10[5,10]+10[10]+10[10]+1[1]+1 → 62

花戸葵:おらーーーー!
三縞純日:????
三縞純日:ガードします…
花戸葵:7d10+12
DoubleCross : (7D10+12) → 32[4,4,6,1,4,5,8]+12 → 44

花戸葵:ぐ、ダメージ回らんか……!
GM:そのダメージではまだ倒れない…!
花戸葵:花戸葵の侵蝕率を6(→ 6)増加 (136 → 142)

花戸葵:「悪い、けれど」
花戸葵:新たな『血』を取り込んだ、三縞純日の赤い視界の前に立っている。
花戸葵:血液の燃焼。それは相手の虚をつく瞬発力を与える。
花戸葵:「それは、僕の娘じゃないのかな」
花戸葵:三縞純日の顔面の赤に触れる。血液が、沸騰を始める。
三縞純日:「これは『わたし』…でも」
三縞純日:「『わたし』じゃない」
三縞純日:三縞純日に取り込まれた瞬間、それは三縞純日ではなくなる。
花戸葵:「おいで」
花戸葵:ぶじゅう、という音を立て、内側から焼く。
花戸葵:身体の中に、熱を取り込んでいく。
花戸葵:身体を搔き抱く。焼けて苦しいのか、娘を抱きしめて嬉しいのか。
三縞純日:焼かれた赤は空洞になって、そこを無数の剣が支えている。

GM:葦原さんの手番。
葦原周:【チェリー・ピッキング】《解放の雷》 対象:視界の次のメジャーアクションのC値-1(下限6)。攻撃力+6。侵蝕+4
葦原周:対象は伊佐名さん
葦原周:葦原周の侵蝕率を4増加 (114 → 118)

葦原周:「伊佐名くん」
葦原周:初めて、その名を呼ぶ。
碇海伊佐名:「……ぁ」
碇海伊佐名:呆然と、垂らした糸の先を見ていた。
葦原周:(この子は優しい。強い子だけれど、背負ってしまう)
葦原周:そのことを知っている。知っているだけだ。
葦原周:「頼む」
葦原周:「今は、あの子を助けることを考えてくれ」
碇海伊佐名:「……また」
碇海伊佐名:「”お願い”なんですか」
碇海伊佐名:「また、決めるのは私自身だと、そう言うのですか」
碇海伊佐名:「同じ船に引きずり込んで、逃げれなくしておいて」
碇海伊佐名:「……嘘つき」
葦原周:困ったように笑う。
碇海伊佐名:「騙すなら、もっと、上手く騙して下さい」
碇海伊佐名:「貴女の演技で、私に何も考えさせないように」
碇海伊佐名:そっとキャスケット帽を取る。右側頭部には、”鯨羅”適合手術の際にインプラントされた端末の傷口が荒々しく残っていた。
葦原周:(……ああ、そうか)
葦原周:(そうだった。わたしは――ボクでなきゃいけない)
葦原周:(こんな時、ボクなら)
葦原周:「ふふ」傷跡を優しく撫でるように、手を添える。
葦原周:「不安にさせてしまったかな」
葦原周:「でも、大丈夫。キミにはボクが付いている」
葦原周:心地よさすら感じさせるほのかな痺れが脳を愛撫する。
碇海伊佐名:脳髄の奥で星が瞬いた。美しい光だった。
碇海伊佐名:「――勝てます」
碇海伊佐名:「勝って、あの子を助けられます。葦原さんが付いていて下さるなら」
葦原周:「ああ、もちろん」
葦原周:(……いつまで)
葦原周:(いつまで、こんなことをすればいいんだろう)
葦原周:まだ生まれたばかりのわたしは、まだ終わりを知らない。

GM:碇海さんの手番。
碇海伊佐名:霊碇劇:
『寿式二番艘』+≪解放の雷≫=『寿式二番艘・雷玉の奏』

碇海伊佐名:マイナーでショットガンを装備。
碇海伊佐名:メジャー。
碇海伊佐名:C:エグ+オールレンジ
碇海伊佐名:近距離に居る三縞さんに攻撃!
GM:OK!
碇海伊佐名:11dx6+5
DoubleCross : (11DX6+5) → 10[1,1,2,3,3,4,5,6,6,8,9]+10[1,1,4,7]+1[1]+5 → 26

碇海伊佐名:妖精は品切れ!
三縞純日:ガードします!
碇海伊佐名:4d10+7
DoubleCross : (4D10+7) → 31[8,7,9,7]+7 → 38

碇海伊佐名:回った!
三縞純日:そのダメージで落ちます。そして
三縞純日:《魂の錬成》
碇海伊佐名:侵蝕117→121
三縞純日:復活。

碇海伊佐名:糸を繰る。右足三番弦。左足首五番弦。舞肩艘。鶴飛螺子。左手六番弦。
碇海伊佐名:滑らかな糸の動きが、鯨羅の巨体を駆る。
”足疋鯨羅貞宗”:が しゅん!がしゅんがしゅん!!
”足疋鯨羅貞宗”:銛を散弾のように、右手の内部ラッチから乱射する。的確に致命の箇所を打ち抜き、生命活動を停止させる。
碇海伊佐名:「……純日さん」
三縞純日:「いさな」
碇海伊佐名:心地よい痺れを感じながら。
碇海伊佐名:「何事も、腹八分目が大切なのです。言ったでしょう?」
碇海伊佐名:「知らないお方とお会いする時は、遠慮が肝心です」
碇海伊佐名:「……こんな、小さなことは」
碇海伊佐名:「これからだって、ずっと教えて行けたのに――」
三縞純日:「いさな」
三縞純日:「けがのちりょう。おぼえてる?」
三縞純日:「わたし、けがなんてしてなかったのに」
三縞純日:「あたらしいうでがね。手に入ったから」
三縞純日:「くっつけてたところだったの」
碇海伊佐名:目の色が、煤けたガラスのように曇った。
三縞純日:「……いさな。いさな」
三縞純日:「あなたはとてもやさしかった。初めてだった」
三縞純日:「あなたなら」
三縞純日:「わたしになれる」
碇海伊佐名:「――そんなものは、ありません」
碇海伊佐名:「いいですか、純日さん」
碇海伊佐名:「命というのは、とても掛け替えのないものなのです」
碇海伊佐名:「それは、誰かがそこに心があると思うから。その心に生きていて欲しいと、そう思えるから」
碇海伊佐名:「心というものを失ってしまった命は、もう『あなた』ではありません」
碇海伊佐名:「ただの、人形です……」
碇海伊佐名:泣きながら、自らに言い聞かせるように呟く。
三縞純日:「わからないわ」
三縞純日:「わたしはもう」
三縞純日:「おうちにかえりたくないだけなの」

         一色(5)
          |10m
純日(5)花戸(11)葦原(8)碇海(8)

三縞純日:ぱきぱきと音を立てて、しんぞうを/たましいを組み立てる。
三縞純日:部品は、借り物。でも、元々のわたしだって、どこにもなかった。
三縞純日:「わたしはわたしをつくる」
三縞純日:「もう、だれにもわたしを否定させない」

GM:一色さんの手番へ。
一色令一:はあーい
一色令一:マイナーでコンボ『ヴィクトリアの指環』/《赫き剣》《破壊の血》《ハンティングスタイル》
一色令一:武器生成と移動を行います。純日ちゃんのいるエンゲージへ。HPは10消費します。
一色令一:一色令一のHPを10減少 (12 → 2)

純日(5)花戸(11)葦原(8)碇海(8)一色(5)

一色令一:一色令一の侵蝕率を6増加 (106 → 112)
一色令一:そしてメジャーで白兵攻撃。
一色令一:コンボ『アリスの髪留め』/《コンセントレイト:ブラムス》《渇きの主》【達人】
一色令一:10dx@7+8
DoubleCross : (10DX7+8) → 10[4,6,7,7,7,7,8,9,10,10]+10[2,3,3,6,6,8,9,10]+10[4,4,8]+10[9]+5[5]+8 → 53

一色令一:おお!
碇海伊佐名:ウワッ物凄い達成値
花戸葵:すごいぞ令一くん
一色令一:あとHP回復もするのだ
葦原周:流石ー!
一色令一:一色令一のHPを8増加 (2 → 10)
三縞純日:ガード!
一色令一:ダメージだすねえ~
一色令一:6D10+22+10
DoubleCross : (6D10+22+10) → 38[8,6,10,10,2,2]+22+10 → 70

一色令一:装甲無視です。
一色令一:一色令一の侵蝕率を8増加 (112 → 120)
GM:ウワッ
一色令一:おお
碇海伊佐名:ヤバ
GM:それは……落ちる!
GM:復活なし。
GM:戦闘終了です。
一色令一:やったーー1
碇海伊佐名:ヨッシャ―!

一色令一:「ええ、あなたを造るのはあなただ」
一色令一:「誰からも、奪わなくとも」
一色令一:造られたばかりの心臓に、造ったばかりの血の鞭を。
一色令一:撫ぜるような一閃で、また異形の血が溶け合えば。
一色令一:いや。溶け合えないからこそ、その血と血は「かたちをつくる」。
一色令一:赤い結晶が、少女の肉体を再度、内側から貫いていく。
一色令一:「いえ。奪ってしまったらいけないんですよ」
一色令一:「だって、あなたにあなたを教えたのは」
一色令一:「あなたを三縞純日と呼んだのは」
一色令一:葦原周と名づけられた、生まれたての女がいる。
一色令一:ユアと名づけられた、花戸葵の肉体がある。
一色令一:もはや誰の肉体でもないその少女を、碇海伊佐名と呼んだ三縞純日がいる。
一色令一:「他者が、あなたを見つけて、あなたを呼ぶのだから」
一色令一:「他者を奪って、啜ってしまえば、それはなくなってしまう」
一色令一:「……だから抗う必要があるんだ」
一色令一:結晶体が砕けた。
三縞純日:「あ」
三縞純日:「う」
三縞純日:その目から、ぽろぽろ、ぽろぽろと涙が零れる。
三縞純日:もう誰のものでもない目から。誰でもない少女の涙が。
碇海伊佐名:「……純日さん!!」
碇海伊佐名:涙を零しながら駆け寄る。
三縞純日:「いやだ…いやだ、いやだ、いやだいや」
三縞純日:「ああ、あああああ」
碇海伊佐名:涙が溶け合って、冷たい土に帰って行った。
碇海伊佐名:「離しません……離しませんから」
碇海伊佐名:「私は……ずっと!」
三縞純日:「いさな」
三縞純日:「わたしは、だれ」
碇海伊佐名:「貴女が三縞純日だと、そう知っていますよ……!」
碇海伊佐名:「だって」
碇海伊佐名:「私の心が、そう思うのですから」
三縞純日:「………」
碇海伊佐名:「だから、砕けるその時の、最後まで……ずっと、一緒にいましょう」
碇海伊佐名:糸が、二人の小指同士を縛り付けて話さない。
三縞純日:かり、と指をひっかく。弱々しく。
三縞純日:「だめ…まだ……」
三縞純日:「……もっと……ごめんなさい……」
碇海伊佐名:抱き締める。強く。零れてしまわないように。
三縞純日:「ちゃんと……わたしを、つくりますから……」
三縞純日:「ごめんなさい、ごめんなさい……おねがいします……」
碇海伊佐名:孔の開いた泥船のように、彼女の体から力が抜けていくのが解った。
三縞純日:「いさ、な」
碇海伊佐名:「……っ、純日さん」
碇海伊佐名:腕を、差し出す。
碇海伊佐名:「私を、貴女にあげます」
碇海伊佐名:人形遣いにとって、命とも言えるその腕を。躊躇いなく。
碇海伊佐名:「私は『あなた』を覚えていますから」
三縞純日:「………うあ」口を大きく開けて、そのまま泣き出して、
三縞純日:血を吐く。
三縞純日:「けほっけほっ!けほっ!」
三縞純日:「み……しま……おうち……に」
三縞純日:「……しゃしん」
碇海伊佐名:「……写真、ですね」
三縞純日:うなずく。
碇海伊佐名:「ええ。必ず、貴女を見付けます」
三縞純日:「……い、…な」
三縞純日:「……り……と……」
碇海伊佐名:「ここに居ますよ。ずっと貴女の傍に居ますよ、純日さん」
碇海伊佐名:「……純日さん?」
三縞純日:そのまま、静かに、息を止め。
三縞純日:そして、身体は。
三縞純日:すこしずつ、ほどけるように
三縞純日:ぐずぐずと、つぎはぎされたそれらが拒否反応を起こして、
三縞純日:うつくしかったその姿はくずれおちていく。
碇海伊佐名:最期までその姿を見届ける。
碇海伊佐名:彼女の人生を、覚えていられるように。彼女をあの時見過ごした罪を背負えるように。
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:「いってらっしゃい」
---:さいごはどろのかたまりのようになって
---:しょうじょのかたちをしたふねは、ねむった。
碇海伊佐名:三つの縞が彩る海へと、純粋な太陽が照らす洋上へと。
碇海伊佐名:鯨はその眠りを、静かに看取っている。
碇海伊佐名:「……もしも、また会えたなら」
碇海伊佐名:「私達は、家族になりましょう」
碇海伊佐名:「海に下ろす碇に、純粋なお日様って。そう皆には紹介してください」
碇海伊佐名:そう言って、キャスケットを目深に被る。
碇海伊佐名:一夜きりの家族/三島純日/○P:庇護/N:礼儀知らずをタイタス化します。以上です。

バックトラック

GM:今回のEロイス

三縞純日

血の焦がれ
屍鬼の呪い
ありえざる存在:《悪食の食卓》
ありえざる存在:《神出鬼没》
さらなる絶望
永劫の奴隷

はね

黒き歓び

うで

孤独の叫び
傲慢な理想
怯えのまなざし

GM:10個!
一色令一:すごい!
花戸葵:流石に振るぜ~
花戸葵:142-10d10
DoubleCross : (142-10D10) → 142-54[4,6,7,1,3,8,6,4,8,7] → 88

葦原周:振らなくても大丈夫かな~
碇海伊佐名:これは…振る!
花戸葵:帰れちゃった
碇海伊佐名:121-10d10
DoubleCross : (121-10D10) → 121-64[7,8,2,10,2,10,9,4,9,3] → 57

一色令一:あると嬉しいからふっちゃお
花戸葵:残ロイス6だし、2倍振りしましょうかね
一色令一:120-10d10
DoubleCross : (120-10D10) → 120-59[4,10,8,5,4,3,9,3,9,4] → 61

葦原周:何故ならロイスが一個も減ってないし侵蝕も118だから
花戸葵:88-12d10
DoubleCross : (88-12D10) → 88-52[2,3,1,10,6,7,1,10,4,5,1,2] → 36

葦原周:等倍
一色令一:そして一倍
葦原周:118-6d10
DoubleCross : (118-6D10) → 118-27[6,4,5,1,2,9] → 91

碇海伊佐名:残りロイス4 等倍
花戸葵:正常時より低い、帰還! 3点です
葦原周:帰還!
一色令一:61-6d10
DoubleCross : (61-6D10) → 61-32[2,10,3,10,5,2] → 29

碇海伊佐名:57-4d10
DoubleCross : (57-4D10) → 57-20[4,2,6,8] → 37

一色令一:一般人になったかも
碇海伊佐名:4点どす
GM:思った以上にいくさが長引かなかったので
GM:Eロイス積みすぎになっちゃった
碇海伊佐名:いやでも強かったよこの人たち…
一色令一:三縞家のはからい、感謝
一色令一:いや滅びて
花戸葵:お土産
GM:じゃあ今回の経験点!
GM:シナリオ10点(がんばったので)Eロイス10点(おおかったので)
GM:いつもの5点
GM:に最終侵蝕でドン!
葦原周:30点!
碇海伊佐名:29!
花戸葵:28点! たくさんです
一色令一:27かな?
GM:あ、カムリさん28かも
碇海伊佐名:あっそうか!ごめんね28です
GM:で、えーと
GM:C((30+28+28+27)/3)
DoubleCross : c((30+28+28+27)/3) → 37

GM:38がGMいただきます
一色令一:おたべー
葦原周:召し上がれ~
碇海伊佐名:WoW WoW!!点を食え!!点を食えイサナ!!
花戸葵:ぱくぱく
一色令一:www
GM:ではバックトラック終了!

エンディング1:かくれんぼは続く

GM:君は、事件の報告を終え、
GM:病室からいつの間にか姿を消していた”ネヴァー”に関する事務処理も終えて、
GM:久方ぶりに家への帰路についていた。
一色令一:月のない夜。日傘を畳み、三つ揃えの上に黒いコートを着ている。
一色令一:戦闘後につきものの、軽度の貧血がうっすらと冷えた感覚として体を流れている。
???:《ワーディング》
GM:きゅるると機械音がして、
”ネヴァー”:冷めた色の少年が君の前に姿を見せる。
”ネヴァー”:「……仕事は終わったようで何よりだ」
一色令一:「……あなたは」咄嗟に手袋を嵌めた手に手を宛てる。
一色令一:「ええ、お蔭様で」
”ネヴァー”:「……本当は、”マンティコア”を確保、実験体にする予定だった」
”ネヴァー”:「あれならば、『無限』に手が届くかもと」
一色令一:「三縞の人間はそこまで見越していたのかもしれませんね」
一色令一:「遺体を使用することくらい、向こうもやりかねない」
”ネヴァー”:「まあ、そんなところだろう」
”ネヴァー”:「……おれがやつをお前たちに任せたのは」
”ネヴァー”:「ただ、ごめんだと思ったからだ」
一色令一:「何がですか」
”ネヴァー”:「自分でないなにかに成り果てることがさ」
一色令一:「……ふ」
一色令一:「私も、あなたにそれを訊こうと思っていましたよ」
”ネヴァー”:「ほう?」
一色令一:「あなたの言う無限とは、自分を置き換え、あるいは再生産して繋ぐ」
一色令一:「そういう状態を指すものなのか、と」
”ネヴァー”:「…さて」
”ネヴァー”:「確かにおれは肉体の殆どを置き換えている」
”ネヴァー”:「それは確かに無限へと届くためだ」
”ネヴァー”:「だが」
”ネヴァー”:自分の胸に手を当て、そして自分の頭を撫でる。
”ネヴァー”:「おれがおれである為に必要な部品がある」
”ネヴァー”:「……”マンティコア”には……」
”ネヴァー”:「そう言ったものへの執着が薄かった」
一色令一:「そうですね」
一色令一:「彼女は、自己を定義づけるものが何たるかを知らなかった」
一色令一:「いや。知らない…というよりは。そういった観念を教えられなかった、か」
”ネヴァー”:「三縞は実験としてそれをしてのけたからな」
”ネヴァー”:「大したものだ。おれの趣味ではないがね」
”ネヴァー”:「……観念がないゆえに、脳も、心臓もあの女は手放した」
”ネヴァー”:「………だが……」
”ネヴァー”:少し口籠もる。
一色令一:少年を見下ろす。瞬きの少ない、睥睨するような目つき。
”ネヴァー”:「………写真」
”ネヴァー”:「いや……ただの感傷だ。なんでもない」
一色令一:「おや」
一色令一:「私は実験や思想などより、よほどそちらの方が好ましいのですが」
一色令一:「お聞かせ願えませんか」
一色令一:頼むようではない声色で言う。
”ネヴァー”:「…感傷的な大義を抱えてたって」
”ネヴァー”:「気恥ずかしくなることはある」
”ネヴァー”:「……”ラコニアイナ”に」
”ネヴァー”:「……そう、”マンティコア”が言っていた」
”ネヴァー”:戦闘の一部始終を見ていた。
一色令一:「遠隔監視か」と呟いて。「ええ、言っていました」

三縞純日:「み……しま……おうち……に」
三縞純日:「……しゃしん」

”ネヴァー”:「……だから、覗いた。……おれが見るべきじゃなかった」
一色令一:「……三縞の家をですか」
”ネヴァー”:「…突き止められたのはカヴァーの家だ」
”ネヴァー”:「よそ様に見せる玄関口。そこに写真は置いてあったよ」
一色令一:瞠目する。
一色令一:「きっとそれは私も、見るべきものではないのでしょうが」
一色令一:「感傷として。教えたい心当たりは思い浮かびますよ」
一色令一:(碇海さんの人生を、あるいは縛りつけるものになったとしても)
一色令一:(それでも、われわれにはその執着が、本来必要なのだから)
一色令一:「それを教えに来てくださったのですか、”ネヴァー”?」
”ネヴァー”:「……”ラコニアイナ”のことは苦手でな」
”ネヴァー”:「位置情報を共有しておく。お前から伝えろ」
一色令一:「ふ、子供のようなことを」
”ネヴァー”:「子供だよ」笑う。
一色令一:「ええ。知っていますとも。ですので、次は」
一色令一:「大人としても、UGNとしても。きちんとあなたのことも止めなくては」
”ネヴァー”:「あいにくと」
”ネヴァー”:その姿が薄れる。
”ネヴァー”:《ミッドナイトシネマ》
”ネヴァー”:音声は《タッピング&オンエア》で流していた。
”ネヴァー”:「いい子になる気はないんでな」
一色令一:「……鬼ごっこくらい素直に遊ぶべきですよ」
”ネヴァー”:「それは残念」
”ネヴァー”:「かくれんぼの方が好きなんだ」
”ネヴァー”:《ワーディング》が解除される。
一色令一:暗がりだけが残る。
一色令一:痕跡ひとつ残らず、温度の気配もない。
一色令一:溜め息を零す。まだ息が白くなりはしない。
一色令一:「……あなたも、三縞純日も、その家の者も」
一色令一:「私には理解しかねますね」
一色令一:私ではないものを、私ではない思考を、そう容易くは。
一色令一:薄く笑い、また歩き始める。
一色令一:革靴は冷たい地面に溶け合わず、そのまま先へと進んでいく。

エンディング2:わからないままでも

GM:事件が終わり、数日が経ち。
GM:庭木琴代の退院の日がやって来た。
庭木琴代:ソファーで足をゆらゆらさせている。
花戸葵:(さすがに、オーヴァードは回復が早いなあ)
花戸葵:ぼんやりと眺めている。
庭木琴代:腕こそ再生しなかったが、それ以外の経過は良好で、
庭木琴代:懸念されたのは精神外傷だった。
花戸葵:「琴代ちゃん、まだ車来ないみたいだね。奥で待ってる?」
花戸葵:UGNの人員が庭木琴代を回収に訪れるのを、クリニックのロビーで待っている。
庭木琴代:「ん。へいき」
庭木琴代:とくに笑うことも、泣くこともない。
花戸葵:「そっか……」
花戸葵:小児科医だからこそ、と言うべきか、四肢を喪失するような重傷の治療はしたことが無い。
花戸葵:そしてその喪失感もまた、想像することしかできなかった。
庭木琴代:「……」なくなった腕のあたりを撫でている。
花戸葵:息を吸う。吐く。
花戸葵:(碇海さんなら何と言うのだろうか。他の人は……)
花戸葵:自分には彼女たちのような勇気や、頭の良さといった優れた点が無く。
花戸葵:娘のような快活さもない。
花戸葵:それでも、むなしさに囚われているのは気分が良くなかった。
花戸葵:「琴代ちゃん、すこし、先生のおはなしにつきあってくれるかな」
花戸葵:ソファの隣に座る。
庭木琴代:「ん。せんせ、おはなしするの」
庭木琴代:うなずく。
花戸葵:「うん。……だいぶ前のことだ」
庭木琴代:視線を遠くに向ける。
花戸葵:「せんせいには、だいじな人がいたんだけれど」
花戸葵:「いなくなってしまった。ちょっとした不幸があってね」
庭木琴代:「……おおきい、かなしい」
花戸葵:「そうかもしれない。たぶん、僕以外の人がいおなじ目にあっていたら、僕もそう思う」
花戸葵:「けど、そのときにはなにも思わなかったな。なくなってしまう、というのは、わかりにくいんだ」
庭木琴代:「……わかりにくい……」
庭木琴代:ひらひらと、左の袖をもてあそぶ。
花戸葵:「わかりにくいね、ごめん」苦笑する
庭木琴代:「…ううん、わかりにくいことが、わかるの」
花戸葵:「……琴代ちゃんは優しいね。それにかしこい」
花戸葵:「そう。わからなくなる、というのを怖がらないでほしい」
庭木琴代:「ん……」
花戸葵:「わからないものがあると、手間がかかったり、不安になる」
花戸葵:「でも、それはそういう形で、そこにあるんだ」
花戸葵:「そう思うかぎり」
庭木琴代:大きな目でじっと見ている。
花戸葵:自分の胸元に手をやる。鼓動は大人しかった。
花戸葵:「無いものをむりに、埋めようとする必要はないんだ」
花戸葵:「あの時はわからなかった。今、ぼくはそう思う」
庭木琴代:じっと見て、その目で聞いているかのように。
庭木琴代:「……ん」
花戸葵:「えらい子だ」笑顔で頷く。
庭木琴代:「……せんせ、ありがと」
庭木琴代:「……うで、なくなったとき、こわかった」
庭木琴代:「……なんにもわからなくなった」
庭木琴代:「でも」
庭木琴代:「せんせのおはなし、きいて」
庭木琴代:「……わからなくてもおこられないんだって」
庭木琴代:「……ありがとう」
花戸葵:「どういたしまして」
花戸葵:「そうだね。わからなくても、おこらない人もたくさんいる」
花戸葵:「琴代ちゃんをむかえにくる人たちもそうだ。僕はよく知ってる」
花戸葵:「……お大事に」
GM:その時、車の停車音がした。
庭木琴代:立ち上がり、ぺこりと礼をする。
花戸葵:手を振る。いつものようなぼんやりとした表情。
庭木琴代:そのまま、エージェントの大人たちに連れられて去って行く。
花戸葵:UGNの職員にいくつかの連絡を済ませ、車を見送った。
花戸葵:「……上手く言えたかな」
花戸葵:やっぱり、結局わからないままだ。
花戸葵:自分の伝えたいことも、それが琴代ちゃんに伝わったのかも。彼女の今後に影響するのかも。
花戸葵:「まあ、いいか。わからなくても、怒られないらしい」
花戸葵:心なんていうのは、自分一人じゃわからないのだろう。
花戸葵:情けない自分を見守ってくれる心臓は、穏やかなままで。
花戸葵:それでいい、と思う。僕が思う。ぼくが思う。
花戸葵:久しぶりの退院患者を見送ったクリニックは、明るいような気がした。

エンディング3:テーセウスの船の夢

葦原周:街中の喧噪から離れ、ただ潮騒の音が流れる。
葦原周:街外れにある港。普通に生活していれば近付くこともない。この時間帯だと、漁師も海に出て、何隻かの船が残っているだけだ。
葦原周:「こんなところに呼び出して驚いたかな?」
葦原周:「ここだとめったに人が来ないし、静かに海が見れるんだ」
碇海伊佐名:「いえ……村にも、海がありましたから。こういう所は好きです」
碇海伊佐名:長い三つ編みをはためかせて、風に挑むように歩いていた。
葦原周:「事件も関係なく、こうしてキミと話せて嬉しいよ」
葦原周:「お願いがあるんだ。任務中はそんな場合じゃなかったんだけど」
碇海伊佐名:「……それは、」それは誰のお願い?という言葉を辛うじて呑み込む。
碇海伊佐名:「それは……良いですね。私に叶うことなら、いくらでも」
葦原周:デジタルカメラを取り出す。
葦原周:「キミを撮りたいんだ」海に視線を向けて「キミによく似合うと思って」
碇海伊佐名:「まあ」
葦原周:(きっと、この子は前のボクにとって大切な人だったんだと思う)
葦原周:――ボクは、今キミと出会えてよかったと思っているよ。
葦原周:(あんなこと、今まで言ったことなかった)
碇海伊佐名:「それは、構いませんが」
碇海伊佐名:「……その」
碇海伊佐名:「本当に、こんなことを言うのは心苦しいのですが」
碇海伊佐名:「それが貴女の思い出になるためでしたら、私は厭です」
葦原周:「……それは」
葦原周:前の『ボク』の意志に反して、彼女を操ってしまった。
葦原周:きっと、大切な人だったのに。だから、せめて、報いたいと思った。前の『ボク』の思いを残したいと思った。
碇海伊佐名:「直接口にして頂けたわけではありませんけれど、何となく解りますもの」
碇海伊佐名:「貴女とは何度もそうやって、お別れを繰り返すことになるって」
碇海伊佐名:「自分で自分を操っているような貴女の眼差しを目に入れた時に、私は解ってしまったんです」
葦原周:嘘でもそんなことはないと言えばいい。『ボク』はずっとそうやってきた筈だ。
葦原周:……また、彼女に嘘を吐けばいい。
碇海伊佐名:「また嘘を吐くんですか」
碇海伊佐名:透徹するように、凛とした声が響く。
葦原周:「……っ」その声を、全て見透かしたような目を、恐ろしいと思った。
葦原周:けれど、同時に理解できた。
葦原周:彼女は『ボク』ではなく、わたしを見ているのだ。
葦原周:それが、荷物を下ろしていいと言われたような気がして、怖かった。
碇海伊佐名:「ごめんなさい。でも、葦原さんだって……悪し様なところは、あるんですよ?」
碇海伊佐名:カメラを手に取る。
葦原周:「あ……」
碇海伊佐名:「どうして、今のあなたが」
碇海伊佐名:ぱしゃり。
碇海伊佐名:「私と友達になりたいと、素直に言って下さらないのですか」
葦原周:「とも、だち」
碇海伊佐名:「どうして、今の私が」
碇海伊佐名:「どんなに別れを繰り返しても、貴女と会いたがっていると解って下さらないのですか」
碇海伊佐名:「『また会えたなら』だなんて、寂しいことを言わないでくださいな」
碇海伊佐名:「ただ『また会いたい』と、そう口にして頂けるだけで」
碇海伊佐名:「私はずっと、周さん。貴女の写真を、いつでも撮って差し上げるのですよ」
碇海伊佐名:「……この『でじたるかめら』には、未だに慣れませんが」
葦原周:分からない。
葦原周:今まで、ずっと演技してきた。葦原周である為に、周囲からどう見られているのか考えて。
葦原周:周りを観察して、記憶と照らし合わせて、疑われないよう、周りを理解しようとしてきた。
葦原周:けれど、彼女のことは分からなかった。
葦原周:どうして、分かるんだろう。どうして、見透かされてしまうんだろう。
葦原周:どうして……こんな、何でもない言葉に返すボクの言葉が見付からないんだろう。
葦原周:「わたし……」
葦原周:「ぁ……」
葦原周:ボクはわたし何て言わないなんて、そんなことを気付くより先に。
葦原周:「……わたし、あなたと一緒にいたい」
碇海伊佐名:「それが貴女の、思うことなら」
碇海伊佐名:「貴女も、その次の貴女も」
碇海伊佐名:「……きっと、私が見ていてあげます」
葦原周:「また、会える?」
碇海伊佐名:「私が会いに行きます」
碇海伊佐名:もう一枚、彼女を引き寄せて。
碇海伊佐名:写真を撮る。
碇海伊佐名:「二人で写った方が、きっと楽しいですよ」
葦原周:「あ、はは……」ボクはこんな笑い方はしない。
葦原周:「本当だ。知らなかった」
葦原周:まだ、『葦原周』を辞めることはできないと思う。
葦原周:こんな顔、他の人には見せられない。
碇海伊佐名:「まあ。その表情も、良く似合ってますよ」
葦原周:ロイス感情変更 碇海伊佐名 ○尊敬/隔意→○友情/不安
葦原周:Sロイスに指定します。
碇海伊佐名:「……でも」
碇海伊佐名:「貴女の演技だって、私は好きだったんです」
碇海伊佐名:「だから、そのどちらも否定することなく」
碇海伊佐名:「私は貴女と、友達になれれば良いなと思います」
碇海伊佐名:「……もう、大切な人を失くしたくはありませんから」
葦原周:「……ああ、本当に酷い女だったんだな、ボクは」
葦原周:「でも、多分、これからも変わらないと思う。……疲れたらキミに甘えることはあると思うけど」
碇海伊佐名:「ええ。だから、私だけのひとです」
碇海伊佐名:「少なくとも今の貴女は、私のものでいてください」
葦原周:その言葉に、頬に朱が差す。
碇海伊佐名:「私の糸が繋がっている間は、決して切れはしない。碇海の糸は強靭堅固です」
葦原周:「……困ったな。そういう……その、あなたの前だと演技できなくなりそう……」
碇海伊佐名:「どちらの周さんでも、私は良いご友人だと思いますよ」
碇海伊佐名:そう言って、懐から紙包みを取り出す。
碇海伊佐名:「……家族は居なくなってしまいましたけど」
碇海伊佐名:「東京に来て、私にも友達が出来ましたよ。純日さん」
碇海伊佐名:紙包みは、たたまれた折り紙の船の形を取っていた。その中には星色の遺髪。
碇海伊佐名:(こういう考え方も)
碇海伊佐名:(一色さんや花戸さんがいなければ、きっと叶わなかったのでしょうね)
碇海伊佐名:「……一緒に、流してくれますか?」
碇海伊佐名:「私をこの船に乗り合わせたのは、周さんだということを思い出しました」
葦原周:「……うん。支えると言ったんだ。だから、最後まで」
葦原周:「あの時、エージェントとしては間違ったことを言ったかもしれないけれど」
葦原周:「わたしは、伊佐名の友達だから」
葦原周:「それに、わたしもこの子を送りたい」
葦原周:自分になるために、自分を失った少女。
葦原周:彼女を前にした時、鏡を見ているような気持ちになった。
葦原周:「わたしが、そうしたい」
GM:…船は、流れて行く。
GM:星の煌めきを乗せたまま。
GM:なにものにも、かわられることのないまま。

ダブルクロス3rd Edition『テーセウスの船の夢』







Postlude

GM:その屋敷は、影蔦方面の奥地にあった。
GM:冷え込んだ空気の中、君はそこにたどり着く。
碇海伊佐名:「……ここが」
GM:大きな屋敷だ。もぬけの殻ではあるが、手入れは欠かされていないという。
GM:玄関口から入って、右手の間。
GM:そこに、それはあった。
三縞純日:───供えられるように飾られた写真。
三縞純日:その少女は、『あの』三縞純日に似ても似つかず、
三縞純日:しかし。
三縞純日:『彼女だ』と、誰もが直感できる、
三縞純日:そんな顔立ちをしていた。
碇海伊佐名:「……ぅ、」くずおれる。
碇海伊佐名:「……うううっ、う、うあっ……すみか、さんっ……」
碇海伊佐名:「ごめんなさいっ、たすけられなくて……あなたはずっと、ここに、いたんですね」
碇海伊佐名:「ごめんね……」写真の上に、涙が零れ落ちていく。
碇海伊佐名:それは溶け合うことはない。
碇海伊佐名:硝子に阻まれていた。衝動的に、その写真立てを叩き割り、自分の涙と彼女の写真を癒合させたい衝動に駆られた。
碇海伊佐名:彼女になりたい気持ちでいっぱいだった。
碇海伊佐名:彼女になって、彼女の苦労を代わりに引き受けてやりたかった。
碇海伊佐名:それでも、その写真立てを割ってしまったら……
碇海伊佐名:自分の中の決定的な何かが毀れてしまう気がした。
碇海伊佐名:――『三縞純日は、三縞の家にそうあれと作られた。そうあれと作られた『機能』を求めることは』
『幸福では無いのかな。……いや、君を責めたいわけではない』

碇海伊佐名:私と、三縞の家と。
碇海伊佐名:何が違うと言うのだろうか。
碇海伊佐名:鯨羅を操って、”銛人”としての正しい振る舞いに奢って、それに誇りや高ぶりを感じたことが一度でもないと言えるだろうか。
碇海伊佐名:「……私は」
碇海伊佐名:「非道い人だ」
碇海伊佐名:「……」
碇海伊佐名:それでも。
碇海伊佐名:罪滅ぼしをしなくてはならない。悪い子のお尻を叩かなくてはならない。そう約束した。
碇海伊佐名:「……全て、壊さなければ」
碇海伊佐名:三縞の家を。そして、彼女を助けられなかった私自身を。
碇海伊佐名:キャスケット帽を被り直し、写真立てをひっつかむ。もう涙は引いていた。
碇海伊佐名:「……行きましょう、”鯨羅”」
碇海伊佐名:そして振り返る。
碇海伊佐名:彼女が自分として生まれ、自分を失った場所。
碇海伊佐名:「ここにはもう、誰もいません」

GM:誰にも聞こえない声で、
GM:誰かがさざめくように、わらった。